あかり(あかりちゃん…って、名前で！名前で読んでくれたよぉ)

千歳「あ…ごめん、赤座さんの方がええかな？」

あかり「い、いえ！あかりで！あかりはあかりがいいです！」

千歳「かりかりやかましい！」

あかり「ふえっ！？ごめんなさい…｣ｼｭﾝ

千歳「いや、冗談やて」


さぁ

あかり「ひどいですよぉ」

千歳「あはは、ごめんな？｣ｹﾗｹﾗ

あかり「もう！｣ﾌﾟｸｰ

千歳「で、ええかな？デート」

あかり「あ、はい！大丈夫です！」

千歳「じゃあ、土曜の10時からな。場所はメールで追って連絡するわ」

あかり「えへへ、楽しみにしてます！」

千歳「ありがとう、ほなな」

あかり「はい！さようなら！」


あかり(池田先輩とデート…)
あかり「えへへへへ///｣ﾆﾔﾆﾔ

～池田家～

千歳「～♪」

千鶴「姉さん、機嫌いいね」

千歳「ええ？そんなことあらへんよ～」♪

千鶴「バレバレだよ」

千歳「千鶴は鋭いなぁ」

千鶴「…赤座さん？」

千歳「…鋭いなぁ」

千鶴「姉さん、悪いことは言わない。やめておいた方が」

千歳「千鶴？言うてええことと悪いことがあるよ？」

千鶴「…わかった。姉さんに口出しはしないよ」

千歳「ありがとうな」
千歳(ごめんな、千鶴…)

～土曜～

千歳「赤…りちゃん！待った？」

あかり「池田先輩！あか…私も今着いたばっかりですよ！」

千歳「いつもみたいに『あかり』でええよ。そっちの方が可愛いし」

あかり「えへへ…じゃあ、お言葉に甘えて」

千歳「で、どこ行きたい？」

あかり「えっと…」

～18時 公園～
あかり「楽しかったですねー」

千歳「ほんまに。やっぱりあかりちゃんとおったら楽しいわ」

あかり「そんな///褒めても何も出ませんよ！」

千歳「鼻血やったら出せるよ？」

あかり「やめて下さい」

千歳「冗談やて」

あかり「あかり、冗談苦手なんですよぉ」

千歳「知っとるよ」

あかり「…いじわる｣ﾑｽｯ

千歳「むすったれてもかわええなぁ｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

あかり「ひゃわっ！も、もう！突然頭撫でないで下さい///」

千歳「ときにあかりちゃん？」

あかり「なんですか？」

千歳「最近、みんなに無視されてると思わへん？」

あかり「えっ…」

千歳「…その顔やったら、思てるみたいやね」

あかり「…」

千歳「話してくれてもええよ？うちが聞いたる」

あかり「…、うっ…ううっ…｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
あかり「みんなが、あかりを、空気扱いして｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

千歳「うんうん」

あかり「前までは、キャラだったんですけど、最近は、みんな、こっち見てくれなくて、話しかけても、聞いてくれなくて｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

千歳「…」

あかり「肩、さわっても、『結衣せんぱぁい！何かが肩にさわりましたぁ！』って…｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

千歳「…うん、うん」

あかり「あかり、どうしていいか、わかんなくてっ…！｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

千歳「うん…」

千歳「それは、ツライなぁ」

あかり「…はい。もう、」
あかり「………死にたいです｣ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

千歳「『死にたい』か」

あかり「…」

千歳「あかりちゃん、昨日のこと、思い出せる？」

あかり「えっ…なんで突然」

千歳「ええから」

あかり「は、はい、思い出せます」

千歳「じゃあ、一週間前のことは？」

あかり「…大丈夫です」

千歳「よし。じゃあ、二週間前はどうや？」

あかり「それくらいならまだ思い出せ…あれ？思い出せない…」

千歳「三週間前は？」

あかり「え？え？あれ？」

千歳「三週間前の土曜日、あかりちゃん、どこにおった？」

あかり「あ、ああぁあぁ…」

千歳「あかりちゃん、自分な」

あかり「いケダ先ぱイ、ヤめてクダさ…」

千歳「三週間前に、死んでんで」

なん・・・だと・・・

あかり「ア、うあ、アァぁ｣ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

千歳「あかりちゃん｣ｷﾞｭｯ

あかり「いケダ先ぱイ、いケダ先ぱｲ｣ｶﾞﾀｶﾞﾀ

千歳「怖がらんでええよ。大丈夫。みんな忘れてへんから」

あかり「アァ、アアぁああアァ！｣ｶﾞﾀｶﾞﾀ

千歳「札、貼ったるさかい……成仏しいや｣ﾍﾟﾀ

あかり「アァァあぁアァぁ！｣ｼｭｳｳｩ

千歳「…あかりちゃん」

あかり「先ぱイ…！先ぱイ…！」

千歳「…好きやで｣ﾁｭｯ

あかり「あぁ…ぁ｣ｼｭﾜｯ


千歳「これで、ええんや」
千歳「これで｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

終

悲恋っていいね！

悲しいけどそれがいい
乙！