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ドラッグ オン ドラグーン3 討鬼伝

アイリス「ちょ・・・おにい・・・おい・・・大神一郎!!」


1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:24:27.16 ID:pYSbpzdS0

その日も大帝国劇場は平和だった
ここのところ街でも大きな問題は起きていない
いつものように見回りをしながら大神は大きくのびをした

大神「うぅーん!こんないい天気の日は花見にでも・・・」

そこまで言いかけてフト気づく
二階の紅蘭の部屋から黒い煙が漏れ出していた

大神「・・・またか・・・おーい紅蘭!大丈夫かー?」

半ば呆れながらノックをすると
中から陽気な紅蘭の声が聞こえた

紅蘭「おー!大神はんかいなー!丁度ええわ!入って入って!」


2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:26:36.14 ID:pYSbpzdS0

扉を開けると大量の煙が溢れ出す

大神「げほっ!ごほっ!今度は何を作ってるんだ?」

ガスマスクのような物をかぶった紅蘭が振り返りながら言う

紅蘭「なんやー!またそんな顔して!大丈夫やて!今度は完璧や!」
大神「紅蘭の完璧が完璧だった試しが・・・」
紅蘭「う・・・うるさいなぁ!とにかく!これ見てみ」

そう言って紅蘭は小さな機械を8つ取り出した
見た目はペンダントのように見えない事もない

大神「なんだい?これ?」
紅蘭「ふっふっふ・・・それはなぁ・・・小型の霊力増幅装置や!」
大神「・・・大丈夫なのかい?」
紅蘭「なんやー!その不安そうな顔はー!」


3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:28:05.59 ID:pYSbpzdS0

紅蘭「大丈夫!もうウチで実験してるから!!」
大神「なら・・・まぁ」
紅蘭「最近、光武を出動させる事もないやろ?せやから何かあった時のためにな」
大神「なるほど、確かに個々で何かトラブルがあった時には助かるな」
紅蘭「せやろせやろ!よっしゃ!善は急げや!ほなみんなに渡そか!」

紅蘭はマスクを外し作業着のまま大神の手を引く
大神は紅蘭に引きずられながら部屋を出る
紅蘭の嬉しそうな表情を見て大神の顔も綻んでしまう

数分後、サロンに花組全員の姿があった
幸い全員が2階にいた為、集まるのは早かった

すみれ「なんですの?いきなり呼び出したりして」


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:30:26.15 ID:pYSbpzdS0

大神の口から全員に説明される

大神「というわけで・・・」
すみれ「ちょ・・・ちょっと!紅蘭の作った物なんて・・・大丈夫なんですの?」
大神「まぁまぁ・・・もう実験も済んでるそうだし」

そこで唐突にさくらが口を開いた

さくら「あの、大神さん?8個しかないんですけど大神さんは付けないんですか?」
大神「いや?つけるよ?どうしてだい?」
さくら「え?だって・・・数が足りなくないですか・・・?」

大神「なんでだい?人数分あるじゃないか」

さくら「え?でも・・・」
大神「俺、レニ、さくら君、すみれ君、カンナ、マリア、紅蘭、織姫君・・・ほら」

アイリス「ちょ・・・!」


5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:32:32.40 ID:pYSbpzdS0

マリア「隊長・・・さすがに冗談でも笑えませんが・・・」
大神「冗談も何も・・・何かおかしい事言ったか?」
カンナ「・・・本気で言ってんのか?隊長」
大神「おかしな奴だなぁ・・・ほらほら!じゃあさっそく着けてみないか?」

アイリス「え?ちょ・・・え?」

そのまま大神は何事も無かったかのように装置を配る
ただしその装置がアイリスの手に渡る事は無かった

大神「よーし!みんな行き渡ったなー!着けてみようか!」

しかし誰一人としてその言葉に従う者はおらず
ただ大神を見つめているだけだった


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:34:32.51 ID:pYSbpzdS0

大神「ん?どうした?これで霊力が上がるんだぞ?」

一同は大神の行動の真意が掴めずにいた
アイリスに至ってはポロポロと涙をこぼしながら大神を見つめている

大神「なんだなんだ?・・・またか?」
さくら「・・・また・・・?」

そこは次第にピリピリとした空気になっていく
先ほどまでの和やかなムードからは一変していた

大神「また・・・勝手な事ばかり言って俺を困らせるのか?」

大神の口調がイライラしたものに変わる


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:37:01.93 ID:pYSbpzdS0

大神「俺が何を言っても喧嘩を止めなかったり!」
カンナ「!!」
すみれ「!?」
大神「隊長である俺に偉そうに意見したり!!」
マリア「!?」
織姫「!!」
大神「雷ぐらいでヘソ取られるとか騒いで大泣きしたりよぉ!!!!」
さくら「!!!!!!」

感情の高ぶりが抑えられないのか
大神はどんどんヒートアップしていった

大神「見た目ばっかり取り繕いやがってよぉ!!!粉骨砕身すんぞコラァ!!!」


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:39:29.66 ID:pYSbpzdS0

半べそをかきながらさくらが聞く

さくら「どうしちゃったんですか!?大神さん!!」

しかし大神が止まる様子はなかった

大神「そもそも光武のデザイン!!もっとあるだろ!!!機能性考えろ考えろ!!」
紅蘭「ぐはっ!!!!」

そこで一拍おいて
ようやく普段の大神、いやそれ以上に優しい口調でこう言った

大神「でもレニは可愛いよ」
レニ「!!!!!!!!!!!!!!!!」


13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:43:46.04 ID:45Qoer08O

粉骨砕身ワロタwwwwwwwww


16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:46:01.13 ID:pYSbpzdS0

大神「可哀そうになぁ・・・その年でヴァックストゥーム計画だっけ?」
レニ「た・・・隊長・・・ちょっと待って」
大神「俺でよければいつでも力になるからな!!よし!今から一緒にお風呂でも・・・」
アイリス「お兄ちゃん!!!!!!」

アイリスが叫んだが大神は振り向かない
まるで何も聞こえていないようにレニを褒めちぎっていた

すみれ「どどどど・・・どういう事ですの!!」
カンナ「サッパリわかんねぇけど・・・ありゃいつもの隊長じゃねぇな」
織姫「そんなの当たり前デース!!なんで・・・!なんでよりにもよってレニなんデスか!!」
カンナ「そこかよ!」
紅蘭「ウチの装置はまだ着けてへんから・・・発明のせいとちゃうしなぁ」


18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:50:39.42 ID:pYSbpzdS0

マリア「何にしてもこれは大問題よ」
さくら「私達はなぜか嫌われて・・・アイリスに至っては存在すら否定されて・・・」

それを聞いてまたアイリスの目からは大粒の涙が溢れ出した

マリア「さくらっ!」
さくら「あぁ!ごめんなさい!アイリス!!」
織姫「だからなんでレニなんデスかー!」
紅蘭「確かに・・・単純に少女趣味ならアイリスでもええんやもんな」
カンナ「レニが隊長に何かしたって事か?」
マリア「馬鹿な事言うものじゃないわ、カンナ」

レニは大神の腕の中で複雑な表情を浮かべていた


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:55:50.44 ID:pYSbpzdS0

マリア「偽物ってわけじゃなさそうだけど・・・敵に何かされたのかも」
カンナ「そうだ!何かに操られてるのかもしれねぇ!」
すみれ「そうですわね!こうやって私達の仲を裂くのが目的なのかも」
さくら「じゃあ大神さんを操ってる何者かがいるかもしれないって事ですね!!」
紅蘭「黒鬼会か白鬼会か知らんけど正々堂々出て来いっちゅーねん!」
織姫「デモ・・・なんか悔しいデース」

織姫がそう言うと一同はレニを見た
大神に後ろから抱き締められながら髪の匂いを嗅がれているレニを

すみれ「くぅううぅうう!!!こうなったらさくらさん!!」
さくら「は・・・はい!?」
すみれ「いっ・・・色仕掛けですわっ!!!!」


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/23(木) 23:59:49.90 ID:pYSbpzdS0

さくら「え!ええええええ!!!なんでそうなるんですか!!??」
すみれ「悔しくないんですの!?貴女だって女の端くれでしょう!?」
さくら「端くれって・・・ヒドイです!!」
マリア「やめなさい!二人とも!!」
すみれ「じゃあ聞きますけども!みんなは中尉に嫌われたままでいいんですの!?」
カンナ「よくはねぇけどやりすぎだろって言ってんだろ!」
紅蘭「論点がズレとるんや!!今は黒幕を探すべきちゃうんかいな!」

一同が言い争っている間もアイリスは膝を抱えて泣いていた

織姫「ワタシ・・・やりマス!」

唐突に口を開いた織姫はそう言った
一同がその言葉を理解するには少々の時間を要した


25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:05:29.27 ID:K0i0rp8w0

顔を真っ赤に染め上げながら織姫は言った
それの意図せんところはつまり・・・色仕掛けの承諾であった

マリア「織姫!あなた!何言ってるか分かっているの!?」
織姫「もちろんデス!ワタシにはこのまま隊長サンがレニとその・・・あの・・・」

言い淀んだ織姫の言わんとする言葉を想像したのか
一同も大神とレニをチラリと見て赤面する

織姫「そうなるくらいなら!ワタシも隊長サンに!!その・・・さ・・・捧げマース!!」

アイリスだけが何を言っているのか理解できないといった顔つきで
一同と大神を交互に眺めていた


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:10:06.91 ID:K0i0rp8w0

大神「レニ・・・いい匂いだよ・・・」
レニ「た・・・隊長・・・そんな・・・ダメだよ」
大神「可愛いうなじだ・・・食べちゃいたいよ」
レニ「隊長・・・ボク・・・ぁ・・・っ」

大神がレニのうなじに唇を当てると
レニはピクリと震え小さな声を洩らす

レニ「た・・・い・・・ちょぉ・・・や・・・ぁ!」
大神「やっぱりレニも女の子なんだね・・・」

大神の手がレニの膨らみかけの胸に延びる
レニはそれを拒むことができないでいた


27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:12:52.37 ID:K0i0rp8w0

織姫「た・・・隊長サン・・・」

突然の呼びかけに大神が顔を上げると
そこには緊張した面持ちの織姫が立っていた

織姫「その・・・ワタシも・・・隊長サンの事・・・その・・・」

そこまで言って織姫は自慢の赤いドレスを自分で捲りあげ
純白のパンティーが露わになる

レニ「お・・・織姫!そんな!!ダメだよ!!」
大神「織姫・・・」

織姫の呼吸は乱れ、褐色の肌は羞恥からかピンクに染まっていた


29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:19:11.98 ID:K0i0rp8w0

紅蘭「アカン!こんなんアカン!!ウチ何かおかしい事無いか調べてくる!!」
さくら「調べるって!?どうやって!?」
紅蘭「蒸気演算機とか・・・いや!ウチの部屋にも何か使えるもんがあるかもしれん!」
マリア「紅蘭・・・頼める?」
紅蘭「まっかしとき!!」

そう叫んで紅蘭は自室に向かって走り出した

マリア「私達は隊長を止めないと・・・」
さくら「支配人にも報告しないと!」
マリア「そうね・・・でも・・・何て報告すればいいのかしら・・・」

マリアが俯いて溜息をつく
その横でカンナが何かを思いついたように口を開いた


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:23:40.31 ID:K0i0rp8w0

カンナ「なぁ?腹減らないか?」

その唐突な一言に皆が呆然とする

マリア「?」
さくら「な・・・何言い出すんですか!?」
カンナ「いや、そりゃアタイもレニが羨ましいし隊長になら何されてもいいよ?」
マリア「なななな・・・カンナ!貴女まで!!」
カンナ「でもさ、とりあえず今は何か食べたくないか?食堂にでも・・・」
さくら「・・・カンナさんまで・・・どうしちゃったんですか?」

それには答えずカンナは歩き出す

マリア「ちょっと!どこ行くの!!カンナ!!」
カンナ「だーかーらー!食堂だって!なんか食って戻ってくるからさ


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:27:08.84 ID:K0i0rp8w0

カンナを呆然と見送っていると
奥から紅蘭が走って戻ってくる
その手には男物であろうと思われる黒いタキシードが握られていた

マリア「紅蘭!早かったのね!何か分かったの?」

紅蘭はそう尋ねるマリアに見向きもせずに大神に抱きついた

紅蘭「大神はん・・・これ!これ着て!んで加山はんとイチャイチャしてぇ!」
さくら「なっ!!!」

息を荒げながら紅蘭は大神にタキシードを渡す
興奮からか目が血走っているようにも見えた


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:31:53.25 ID:K0i0rp8w0

大神「みんな・・・」
レニ「たいちょぉ・・・手離してぇ・・・そこ・・・触っちゃやだぁ・・・」
紅蘭「加山はんに攻められてる大神はんが見たい!!見たい!!!」
織姫「隊長サァン・・・やぁ・・・そんなに顔近づけちゃ・・・恥ずかしいデスよぉ」

大神はレニの上着を捲りあげ、汗ばんだ体を舐めるように見回す

織姫「んぁあ・・・隊長サンの匂いぃ・・・」
大神「はぁ・・・織姫・・・そんなにされたら・・・狼虎滅却しそうだ」
紅蘭「アカンのぉ!大神はんは加山はんとやないと!!」
レニ「たいちょぉ!こ・・・こんなの・・・こんなのおかしいよぉ!」


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:33:23.85 ID:36hnELn50

大神「はぁ・・・織姫・・・そんなにされたら・・・狼虎滅却しそうだ」


イミフwwwwwwwww


36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:35:58.93 ID:K0i0rp8w0

マリア「さくら!アイリス!すみれ!何が起こっているのか分からないけどこのままじゃ・・・」

振り向いたマリアの目に飛び込んで来たのは
大神達を見ながら自慰行為にふけるすみれの姿であった

すみれ「中尉ぃ・・・わたくしも・・・そんな風に・・・やぁ・・・ぁ・・・」
さくら「すみれさん!!!!」
すみれ「はぁ・・・ぁ・・・んああ・・・ズルイですわ・・・」
マリア「・・・さくら、アイリス・・・ここから離れましょう!」

マリアが二人の手を引いて2階ホールに向かうと
1階から喧噪が聞こえた

米田「酒だー!酒持ってこーい!!!!!」
椿「ブロマイド買ってください!買ってくださいよぉおおおおおぉおおお!!!!」


40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:41:38.13 ID:K0i0rp8w0

マリア「・・・支配人まで・・・」
さくら「どうなってるんですか・・・これ・・・」
アイリス「みんなおかしくなっちゃったよー!」
マリア「本当に何者かの攻撃なのかしら・・・原因が判らない事には・・・」

階下からは米田と椿だけでなく
かすみや由里、更には薔薇組の琴音達の声まで聞こえてくる

さくら「下は全滅のようですね・・・なんでこんな事に・・・」
アイリス「なんでアイリス達だけ大丈夫なのかな?」
マリア「それが分かれば解決策も見つかるんでしょうけど・・・」


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:48:20.69 ID:K0i0rp8w0

さくら「とにかく降りましょう!外に出ないと私達までおかしくなるかも」
マリア「・・・そうね」
アイリス「お兄ちゃん達は・・・?」
マリア「大丈夫!原因を調べて助けましょう!」
アイリス「・・・・・・うんっ!」

三人は頷き合うと階段の上から玄関を見下ろした

さくら「じゃあ私が先導して降ります!」
マリア「気をつけてね」

さくらが1階に降りながらちょっとした異変に気づく

さくら「ちょっと待って・・・何か・・・ケホッ・・・」


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:55:09.78 ID:K0i0rp8w0

マリア「どうしたの?大丈夫?さくら!」
さくら「大丈夫です!ただちょっと・・・何ていうか・・・煙くて・・・」
アイリス「けむい?」

そこでさくらは足を止めた
どうやら何がを呟いているようだが、マリアとアイリスには聞こえなかった

マリア「さくら?・・・さくら!」

既にマリアの声は届いていないようだった
不安になりアイリスも声をかける

アイリス「さくらぁ!どうしたのー!!」

直後にさくらが叫ぶ

さくら「私だって大神さんに守って欲しい!雷様におへそ取られないように抱きしめられたいの!」


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 00:59:29.68 ID:K0i0rp8w0

マリア「何てこと・・・さくらまで・・・」
アイリス「ふぇえええ・・・」
マリア「降りない方が良さそうね・・・ひとまずテラスに出てみましょう」
アイリス「うん・・・」

絶望的な状況に軽い眩暈を覚えながら二人はテラスに出る

マリア「ここから見てみると・・・街に異常は無いみたいね」
アイリス「ホントだ・・・じゃあ劇場の中だけなのかな?」
マリア「そうみたいね・・・今日が休館日で良かったわ」
アイリス「じゃあ・・・外に出ててもみんなを元に戻せないかな?」
マリア「かもしれないわね・・・原因が劇場内部にあるのなら・・・」

二人は少ない情報を整理する


46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:04:40.90 ID:K0i0rp8w0

マリア「レニは恐らくまだおかしくなってないと思うの」
アイリス「えー!でもお兄ちゃんにひどい事されて抵抗してなかったよ!」
マリア「それはその・・・レニも女の子だから・・・」
アイリス「えぇー!!分かんないよ!アイリスも女の子だけどわかんない!!」
マリア「でも!レニは言ってたでしょう?『こんなのおかしいよ』って」

それはサロンを離れる直前にレニが口にした言葉だった

アイリス「うん!言ってた!!」
マリア「他のみんなはそんな事すら感じないくらい変になってた」
アイリス「そっか・・・じゃあレニはまだおかしくないんだ!」
マリア「そう、だからアイリス!あなたのテレポート能力が必要なの!」
アイリス「まっかせてよ!レニを助けるんでしょ!」


48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:09:02.35 ID:K0i0rp8w0

マリア「正面から行ったら隊長に警戒されるかもしれない」
マリア「だからアイリス、貴女がテレポートで隙をついてレニを連れて戻って欲しいの」
マリア「もしかしたらその・・・みんなが・・・その・・・」

頬を染めながらマリアは続ける

マリア「みんなが何をしてても今は我慢して欲しいの」
マリア「レニを連れて戻る事だけを考えてちょうだい」
マリア「大丈夫、みんなきっと元に戻るわ!こんな事でどうにかなるみんなじゃないでしょ?」

そして最後にこう付け加えた

マリア「それと出来る限り息を止めて行動して」

アイリスは大きく頷いた


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:13:11.28 ID:K0i0rp8w0

アイリス「じゃあ行くね!」
マリア「お願い・・・いい?レニがおかしいと思ったり危険と感じたら・・・」
アイリス「すぐ戻ればいいんでしょ?」
マリア「そう、それだけ約束してちょうだい」
アイリス「大丈夫!アイリスだってこのままお兄ちゃんに無視されるなんて嫌だもん!」

アイリスはそう言って笑ってみせた
その笑顔は今にも泣き出しそうだったが・・・とても心強かった

アイリス「よーしっ!!」

アイリスが声を張る
そして次の瞬間には淡い光を残しアイリスは姿を消した


51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:18:43.09 ID:K0i0rp8w0

・・・・・・
ボクは混乱していた
自分はもちろん隊長が好きだ
ただの好意じゃない、隊員として以上の感情を抱いている

だからだろうか?
こんな異常な状況下においても隊長を振りほどけないでいるのは
おかしいのは分かる、だが隊長に抱き締められるのは苦痛でないのだ

レニ「ボクは・・・どうすれば・・・ぁ・・・んぁ・・・」
大神「俺に任せていいんだよ・・・可愛い可愛いレニ」

隊長に囁かれる度に
もうどうにでもなれという感情に支配されそうになる

レニ「でも・・・やっぱり・・・おかしいよ」


52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:22:57.44 ID:K0i0rp8w0

そう思った時だった
目の前がパッと明るく光り、アイリスが現れた
それがテレポートだと気付くのに数秒かかる

レニ「アイリス!」
アイリス「レニ!こんなのおかしいよ!みんなを元に戻そう!」

そう言われて少し躊躇する
心のどこかで名残惜しんでいる自分がいるのが分かる
でもボクはそんな感情を振り払ってアイリスの手を取った

レニ「うん!隊長を救わないと!」

ボクとアイリスが光に包まれる
隊長はまるでアイリスが見えていないかのように無反応だ
消える直前に隊長の方を見ると心がチクリと痛かった


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:26:59.66 ID:K0i0rp8w0

マリア「無事だったのね!」

アイリスはすぐに戻って来た
もちろん隣にレニを連れて

レニ「マリア!早く隊長を何とかしないと」

乱れた服を直しながらレニは言う

マリア「ええ、そうね!」

テラスに三人が揃ったと同時に
中から大神の声が聞こえてきた

大神「レニぃぃぃいいい!!!どこに行ったんだぁあぁあぁ!!!」


55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:31:35.95 ID:K0i0rp8w0

レニ「隊長・・・」
マリア「いい?隊長を元に戻す為にも今は我慢して」
レニ「・・・・・・うん」

そしてマリアは自分の考察を二人に話す

マリア「まず第一に・・・原因は恐らく何らかの気体だと思うの」
アイリス「さくらが言ってた『煙い』ってやつ?」
マリア「そう、そして1階が全滅してたとこを見るとその気体の比重は空気より重い」
レニ「1階も・・・そうなんだ・・・」
マリア「ええ、そしてその気体は劇場の内部のみに充満しつつあるわ」
レニ「本当だ・・・外はみんな普通にしてる」

街を見下ろしながらレニが状況を把握する


57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:38:57.35 ID:K0i0rp8w0

マリア「そして第二にその気体の影響」
アイリス「おかしくなっちゃうんだよね?」
マリア「そうよ、でもきっとみんなおかしくなったと言うよりも・・・」
レニ「自分の欲求に歯止めが利かなくなってる」

レニが先を読んで答える

マリア「ええ、私もそう思うわ・・・ただし隊長を除いてだけれど」
レニ「うん・・・隊長が本気でみんなを嫌ってるなんて思えない」
アイリス「・・・ぐすっ」

思い出したのかアイリスが涙目になる


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:44:37.67 ID:K0i0rp8w0

マリア「理性を緩くする効能でもあるのかしらね・・・」
レニ「だとしたら織姫やカンナに早く効いた説明はつくね」
アイリス「単純だもんねぇ」

アイリスの言葉に二人は苦笑を浮かべる

アイリス「あれ?でも紅蘭も早かったよねぇ」
レニ「そういえば・・・」
マリア「そう、じゃあその紅蘭がおかしくなる直前に紅蘭はどこに向かった?」
レニ「あ!」
アイリス「あー!」

レニとアイリスが声を揃える


60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:46:44.08 ID:K0i0rp8w0

マリア「第三に気体の発生場所」
マリア「まず外、これは無いわね」
マリア「そして屋根裏、もしそうなら1階より先にサロンにいた私達がおかしくなってる」
マリア「1階もしくは地下、だとすれば2階にいた私達にここまで誤差は出ないと思うの」
マリア「つまり発生場所は2階のどこかって事になるわね」

そこまで言ってレニを見る

レニ「・・・そしてそれに紅蘭の行動を当てはめると・・・」
アイリス「紅蘭の・・・部屋?」

三人は顔を見合わせる
それぞれが複雑な・・・というよりも呆れたような表情を浮かべていた


62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:51:01.53 ID:K0i0rp8w0

アイリス「やっぱり紅蘭なんだねぇ・・・」
レニ「仕方ないよ・・・まずはこれ以上気体を発生させないようにしないと」
マリア「そうね・・・けどうかつに中に入ると・・・」
アイリス「アイリスがまたテレポートで紅蘭の部屋に行くよ!」

マリアは少し考える

マリア「賛成はしかねるけど・・・それしか無いかしらね」
レニ「アイリス一人じゃ・・・」
マリア「大丈夫、私も行くわ!機械を壊さなきゃならないかもしれないしね」

手慣れた手つきで銃を取り出し
弾が装填されている事を確認する


63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:51:49.23 ID:K0i0rp8w0

「狼虎滅却ぅ・・・・・・」

そう聞こえて振り返ると
そこには刀を構える大神の姿があった

マリア「た・・・隊長!?」

窓ガラスごしの大神は今にも切りかからんばかりの気迫であった

アイリス「お兄ちゃん!!」
レニ「隊長!!!」
マリア「ダメ!!二人とも!!下がって!!!」

マリアが叫ぶとほぼ同時に大神の刀が振り下ろされた


64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:52:45.05 ID:K0i0rp8w0

大神「天狼転化!!!!!!」

大神の振り下ろした刀がガラスに触れる
音もなく、まるで紙のようにガラスが裂かれる
切られたガラスが床に落ち、そこでようやくガシャンと音を立てた

紙一重で大神の刀を避けたアイリスが二人の手を取って叫ぶ

アイリス「マリア!レニ!息を止めて!!」

直後、辺りは光に包まれ
三人はテラスから姿を消した

大神「うわぁぁああああん!!!!レニィいいいい!!!レニいいいい!!!!」


66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:53:47.14 ID:K0i0rp8w0

大神の声は紅蘭の部屋にまで届いていた
モクモクと煙の充満する部屋で三人はその声を聞いていた
おかしくなっているとは言えあまりにレニに固執する大神に
マリアの胸は少なからず痛みを覚えた

三人は息を止めたまま部屋を見渡す
目的の物はアッサリと見つかった
今回のペンダントを作った機械であろう物体からは
ジワジワと煙が漏れ出していた

マリア「・・・」
レニ「・・・!」

目配せをし
躊躇う事なくその機会に銃を向ける


69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:55:14.61 ID:K0i0rp8w0

パンッ!パン!!

弾けるような音と共に弾丸が発射され
弾丸は吸い込まれるように機械に命中する

機械は何度がガクガクと煙を出し、そして停止した

マリア「・・・!!」
アイリス「!!」

煙が出なくなったのを確認し
三人は再度眩しい光に包まれた


72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:57:10.94 ID:K0i0rp8w0

マリア「これで・・・被害の拡大は防げると思うけど・・・」

屋根裏部屋に出た三人は大きく息をつく

レニ「後は・・・煙の除去と・・・みんなの正常化」
アイリス「時間がたてば元に戻るのかなぁ?」
レニ「分からない・・・でもまずは充満してる煙を除去しないと」
マリア「そうね・・・これが役に立ちそうだわ」

そう言ってマリアはガスマスクのような物を取り出す
それは紅蘭の部屋に置いてあった物だった

マリア「1つしかなかったけれど」
レニ「十分だよ!ボクに考えがあるんだ」


74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 01:59:07.98 ID:K0i0rp8w0

レニ「轟雷号の隔壁を開けるんだ!」
マリア「!!」
アイリス「轟雷号の?」
レニ「そう!轟雷号は地下を走ってる、深くにかなりの広範囲に」
マリア「なるほど・・・隔壁を開ければ煙はそこに流れ込むわね・・・」
レニ「そう!煙が全部流れたら隔壁を閉じる」
マリア「線路に煙を流して・・・そうね・・・それからみんなを元に戻しましょう!」

三人は向かい合い頷いた

大神「なんで・・・なんで俺から逃げるんだよ・・・レニ」


75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:00:59.14 ID:K0i0rp8w0

突然の声は背後、屋根裏部屋の入り口から聞こえた

大神「マリア・・・君なのか・・・君が邪魔をするのか・・・」
マリア「隊長・・・」
大神「なら・・・君は・・・」
レニ「隊長!」

腰の刀に手をかけて大神が虚ろな、しかし殺意のこもった目で見つめる

大神「俺の敵だ」
マリア「隊長ぉぉおおお!!!!」

マリアは泣いていた


78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:03:19.11 ID:K0i0rp8w0

レニ「マリア!ここはボクが!!行って!!煙さえなければきっと隊長だって!!!」
大神「どくんだレニ・・・怪我はしたくないだろう?」

レニが叫びながら大神に飛びかかる

レニ「隊長!!!お願いだから!!!元に!!!!戻って!!!!!!」
大神「狼虎滅却・・・」

マリアも銃を構える・・・もちろん大神に向かって撃てる自信は無かったが

「そこまでだ大神」

その声に振り返った大神の腹部に重い一撃が走る


79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:05:19.14 ID:K0i0rp8w0

大神「か・・・加山・・・」

そう言って大神は崩れ落ちた

マリア「あ・・・あ・・・」
加山「大丈夫だったかい?さぁ・・・ここは任せて行ってくれ」
レニ「ありがとう・・・」
加山「何、構わないさ!君達が気にする事じゃない」
マリア「じゃあここはお任せします!」

そう言ってマリアがガスマスクを装着し走る
背中から加山の声が聞こえる

加山「気をつけてな」


81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:07:34.39 ID:K0i0rp8w0

マリアが出て行くとまた加山が言う

加山「その・・・君達もここは俺に任せてくれないか」
レニ「え・・・で・・・でも」
加山「大丈夫だ!俺と大神は心で繋がっているからな!」
アイリス「なんか・・・変・・・」

それを聞いて加山の表情が濁る

加山「何を言うんだ!俺が大神に嫌われてるわけがないだろう!」
加山「さぁ・・・俺はこれから大神と心だけでなく身体も繋がるんだ!邪魔しないでくれ!」
レニ「!!??」

紅蘭「神が降臨されたでぇ・・・」

柱の影で紅蘭が舌舐めずりをしていた


82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:08:28.40 ID:yGOqf+Ko0

アッー!


85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:09:46.54 ID:K0i0rp8w0

ガスマスクの効果は絶大だった
煙で視界こそ悪いもののマリアは無事格納庫まで辿り着いた

マリア「ふぅ・・・あとは隔壁を開けて・・・」

スイッチを押すとガコンと音を立てて隔壁が開く
足元から煙がどんどん流れ込んでいるのが分かる

マリア「順調だわ・・・煙がなくなってみんな元に戻るといいけど・・・」
マリア「そうなれば紅蘭に中和できる装置だって・・・」
マリア「・・・・・・無理かしら」

やれやれと首を振る


87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:12:14.59 ID:K0i0rp8w0

数十分後
そこはすっかり煙も無くなり視界も晴れていた

マリア「もう大丈夫かしら・・・」
マリア「あの煙が2階までくる速度を考えると大丈夫と思うけど・・・」

マリアは念を押してもう数分待ってから隔壁を閉じた

マリア「さぁ!これで煙は全て線路に封じたわ!」
マリア「後はみんなを介抱しないと」

地下から帰る際にトレーニングルームを覗くと
カンナが汗だくになって筋肉トレーニングにふけっていた

マリア「・・・」


88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:14:11.16 ID:K0i0rp8w0

最初に正気を取り戻したのはすみれだった

すみれ「あら・・・あら?え!?ななななな!!!なんですの!この格好は!!!」

自分のあられもない格好を見てすみれは戸惑った
直後にもっとあられもない姿の織姫を見てそれ以上に困惑していた

すみれ「お・・・!!!織姫!!!貴女なんて格好・・・!!!!」
すみれ「なんで・・・なんでこんな」

すみれは必死で何が起こったか思い出そうとした
・・・が記憶には靄がかかったようで何も思い出せなかった

すみれ「ととととととにかく!!織姫!!!そういうのは自分の部屋でですわね・・・」

マリア「すみれ!元に戻ったのね!!」

突然の声にすみれは「ひゃぁ」と声を洩らした


89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:16:10.94 ID:K0i0rp8w0

すみれ「ななな!マリアさん!一体何が起きてますの!?」
マリア「詳しい話は後よ!手伝ってちょうだい!」

困惑しながらも異常事態に気づいたすみれは素直にマリアに従った

マリア「空気を入れ替えれば・・・貴女のように早く元に戻るかもしれないわね」
すみれ「どうしてこんな事に・・・あ!中尉さんには・・・」
マリア「隊長もなのよ・・・今は誰も頼れないの・・・」
すみれ「・・・後で詳しく聞かせてもらいますからね!」

マリアは弱くほほ笑む

マリア「そうね・・・じゃあすみれ!屋根裏部屋まで付き合ってちょうだい」


91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:17:56.64 ID:K0i0rp8w0

またおかしくなった大神を見なければならないと思うとマリアの胸は痛んだ
だが予想に反して屋根裏部屋に大神の姿は無かった
助けてくれた加山やレニやアイリスの姿も

マリア「あら・・・どこに・・・でもよかったわ」
すみれ「で?ここで何をするんですの?」

すみれは当然の疑問を口にする
マリアはそれに答えないでこう叫んだ

マリア「ピーカヴァヤ・ダーマ!!!!」

マリアの霊気が辺りを満たし
屋根裏部屋に大きな氷の塊を作りだした


92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:20:20.09 ID:K0i0rp8w0

すみれ「何を?」
マリア「貴女が正気に戻ってくれて良かったわ、火事にならないよう気をつけてね」

その言葉ですみれも理解した

すみれ「お任せくださいな・・・神崎風塵流・不死鳥の舞!!!」

すみれの霊気が炎に形を変える
不死鳥の形をした炎はマリアの作った氷の塊を溶かし、蒸発させる

大量の水蒸気と共に大量の酸素が作られ
劇場内を満たしていく

すみれ「これでいいんですの?」
マリア「ええ、ありがとうすみれ


93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:22:15.49 ID:K0i0rp8w0

マリアの読みは当たっていた
それから数分しないうちに織姫、さくら、カンナ、そして階下の全員が正気を取り戻した
皆何も覚えていないようだったが加山だけは心なしか嬉しそうだった

マリア「あとは紅蘭と隊長ね」
マリア「そうやって考えると煙の濃度が症状に関係あるのかしら」
レニ「隊長は集まる前に紅蘭の部屋に行ってるし・・・」
アイリス「お兄ちゃんだけ皆よりおかしいのも濃い煙吸ったからなんだよ!きっと!」

アイリスはまるで自分に言い聞かせるようにそう叫んだ

マリア「そうね・・・ところで紅蘭と隊長はどこに」
レニ「さっき・・・加山さんが隊長の部屋に連れていってたよ・・・」


95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:25:04.46 ID:K0i0rp8w0

マリア達が大神の部屋の前に着くと
中から音が聞こえてきた

パシャ!カシャ!!
「脱がせたらアカン!はだけてるのがええねん!」
パシャ!!

マリア「・・・紅蘭?そこにいるの?隊長は?」

外から声をかけると中からバタバタと焦っているような音がした

紅蘭「な!なんや?ウチちょっと大神はんに用事あっただけで・・・」

そう言いながらヒョコっと部屋から顔を出す
その手にはカメラらしき物が握られていた


96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:27:43.30 ID:K0i0rp8w0

マリア「はぁ・・・ところで紅蘭・・・?」
紅蘭「ん?なんや?」
マリア「貴女・・・元に戻ったの?」
紅蘭「元に?なんのこっちゃ?」

ドアの隙間からはベッドの上で服をはだけた大神の姿が見えた

マリア「貴女はそんなに煙を吸わなかったのね・・・」
紅蘭「・・・?」

マリアは強引に紅蘭の手を取り引っ張り出す

マリア「責任取ってもらうわよ!」


97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:29:35.66 ID:K0i0rp8w0

事情を聞き終えた紅蘭は苦笑いを浮かべた

紅蘭「あはは~・・・そんな事に・・・」
マリア「皆には言ってないわ、知られたくないでしょうし」
紅蘭「そのほうがええなぁ・・・あぁ~・・・」

紅蘭は頭をかかえた

マリア「だからその煙を中和、もしくは除去する方法を考えてほしいの」
紅蘭「もちろんや・・・ウチのせいやからなぁ・・・」
紅蘭「ほなさっそくこの装置調べてなんとかしてみるわ!」
マリア「なるべく早くね!」

そう釘をさすとマリアは紅蘭の部屋から出た


98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:31:50.88 ID:K0i0rp8w0

カンナ「なんかやたらと疲れてんだよなぁ・・・」
織姫「寝ながら筋トレでもやったんじゃないデスかー?」
カンナ「いくらアタイでもそこまで馬鹿じゃねーよ!!」

すっかり正気に戻った皆がサロンに集まっていた

アイリス「よかったね」
マリア「そうね・・・後は隊長と煙だけ」
レニ「大丈夫だよ」
アイリス「そうそう!お兄ちゃんも元に戻るよ!」

一番傷ついているはずのアイリスがほほ笑む
それを見てマリアの心も少しだけ軽くなった

大神「おぉーみんなここにいたのかー」


100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:34:37.95 ID:K0i0rp8w0

カンナ「オー!隊長ー!聞いてくれよ!織姫がひどいんだよ」
大神「ははは、今度はどうしたんだ?」
織姫「隊長サン・・・なんか歩き方おかしいデスよ?」
大神「うーん・・・なんかお尻が痛くてさ・・・」

遠くで見ていたマリア達だがたまらず大神に近づいた
そして恐る恐るレニが尋ねる

レニ「た・・・隊長・・・?」
大神「おおレニ、今日は皆で何してるんだ?」
アイリス「お兄ちゃーーーーん!!!!」

泣きながらアイリスが大神に飛びつく
それを抱きしめながら大神は笑う

大神「おいおいどうしたんだよアイリス!びっくりするじゃないか!」


104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:37:22.03 ID:K0i0rp8w0

マリア「よかった・・・隊長・・・本当に・・・」
大神「ま・・・マリアまで・・・何泣いてるんだ!?どうした??」
マリア「いえ、なんでもないんです・・・なんでも」

ポロポロと涙をこぼしながら
それでも嬉しそうにマリアは微笑んだ

大神「今日はいい天気だな!よし!みんなで中庭でお茶でも・・・」

言いかけた時にドンッという爆音が響く

大神「・・・何だ・・・?紅蘭の部屋か!?」
マリア「あ・・・」

大神は躊躇わず走り出した

マリア「た!!!隊長!!!!ダメです!!!!!!!」


106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:39:48.87 ID:K0i0rp8w0

大神はモクモクと煙の立ち昇る部屋に入る

大神「紅蘭!!げほ!!ごほ!!!大丈夫か!!??」
大神「ほら!俺におぶさって!!」

グッタリとした紅蘭を抱えて大神は部屋から出る
そのまま皆のいるサロンに運ぶ

レニ「だ・・・大丈夫?」
アイリス「お・・・お兄ちゃん?」
マリア「隊長・・・その・・・なんともないですか?」

ゲホゲホと咳込みながら大神は答える

大神「ああ!大丈夫だ・・・俺の大切な皆達!」


109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:41:10.42 ID:K0i0rp8w0

すみれ「・・・中尉?」
大神「すみれ君は今日も美しいな!」

レニ「た・・・いちょう?」
大神「レニ!とてもプリティだよ!!」

さくら「大神さん・・・?」
大神「大丈夫!雷からは俺が守ってあげるからね!」

カンナ「どうしたんだ?」
大神「たまには守られたっていいんだぞ!カンナ!」

織姫「隊長サン・・・?なんか変デスよ・・・」
大神「織姫君・・・ホントは素直で可愛いって知ってるよ!」

マリア「ま・・・まさか」
大神「いつもありがとう・・・マリア・・・好きだよ」

紅蘭「・・・」
大神「気絶してる紅蘭も可愛いな」


110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:42:12.70 ID:K0i0rp8w0

大神は花組の一人ずつをギュッと抱きしめながらそう言った
皆が声を失い固まっていた

アイリス「あの・・・お兄ちゃん?」
大神「・・・」

だがアイリスの声は届いていないかのように
大神は見向きもしなかった

アイリス「ねぇ・・・」
大神「・・・」

マリアとレニが大きなため息をつく

アイリス「ちょ・・・おにい・・・おい・・・大神一郎!!!!」

アイリスの叫びが劇場内にこだました



おしまい


114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:44:47.66 ID:K0i0rp8w0

というわけでおしまいです
長々とお付き合いありがとうございました
支援してくれた皆様には多謝でございます

しかし読んでくれてる人少ねぇなwww
サクラが人気ないのか、俺が下手なのか
また何かやらせてもらいますw


115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 02:45:44.56 ID:zrDJMcabO

ついにキレたかアイリスwww


面白かった


140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 04:39:14.05 ID:93IP1Y9CO

いやあ面白かった


141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/04/24(金) 05:00:46.33 ID:Sk0HBTQsO

まさかサクラSSが読めるとはwww
>>1はレニ好きとみた。だが俺の嫁


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