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ドラッグ オン ドラグーン3 討鬼伝

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エルルゥ「気がつきましたか?」ジャギ「なんだテメェは?」その2


前作:エルルゥ「気がつきましたか?」ジャギ「なんだテメェは?」その1
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 00:00:58.16 ID:RkUPf8OCO

前回のあらすじ

重傷を負って倒れていたところを村娘エルルゥ達に助けられた鉄仮面の男
記憶を失った男は、村長トゥスクルから「ジャギオロ」という名前をもらい、ヤマユラという小さな村で生活を始める

祠を壊された事に怒った大型肉食獣ムティカパを、ジャギオロが激闘の末に撃破
再び村に平穏が訪れるかと思ったのも束の間
ヤマユラ周辺の小村に重税が敷かれる事となった……




前作:エルルゥ「気がつきましたか?」ジャギ「なんだテメェは?」その1


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 00:09:58.09 ID:RkUPf8OCO

……

トゥスクル「ユズハ、元気しとったか?」

ユズハ「こんばんは、トゥスクル様。おかげ様で最近は本当に調子がいいんです」

ジャギオロ「ようユズハ、元気そうだな」

ユズハ「ジャギオロ様っ」ピク

オボロ「挨拶は済んだろ。さっさと来い」

ジャギオロ「へいへい。んじゃなユズハ」


ユズハ「あ……」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 00:14:58.86 ID:wOEWHtWy0

ヒャッハー!
ジャギ様のお通りだー!


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 00:16:18.52 ID:RkUPf8OCO

オボロ「ユズハに近づくなとあれほど!」

ジャギオロ「挨拶しただけじゃねーか。肝の小せぇ野郎だな」

オボロ「なにい!」

ドリィ「若様、抑えて下さい!」

オボロ「離せドリィ!」

ジャギオロ「で、ケナシコウルペの内情は」

グラァ「はい、これにまとめてあります」

オボロ「グラァ!」

ジャギオロ「でかした」

オボロ「約束! 絶対に守ってもらうからな!」


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 00:31:13.17 ID:RkUPf8OCO

ジャギオロ「ユズハの目の治療は、こいつに目を通してからだ」

オボロ「っ! ……さっさと読め!」

ジャギオロ「そうさせてもらおう」ペラ



ジャギオロ(ケナシコウルペ、皇インカラによる独裁が続く国……)

ジャギオロ(…………行政はほとんど機能していないな。インカラのやりたい放題でよく今日まで生き残れたものだ)

ジャギオロ(……! 侍大将ベナウィ、か。こいつが実質)



ガシャーン


ジャギオロ「!」

オボロ「なんだ!?」


11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 00:36:27.83 ID:RkUPf8OCO

ユズハ「ゴホッ! ゴホッ!」ベチャッ

オボロ「ユズハ……!? トゥスクル様!」

トゥスクル「水と布を用意しな! ユズハを助けたくば、兄のお前がしっかりするんだよ!」

オボロ「! はい……!」

オボロ「ドリィグラァ! 布を用意しろ!」タタッ



トゥスクル「アンタも見てないで手伝いな!」

ジャギオロ「……」


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 00:40:31.00 ID:RkUPf8OCO

ユズハ「……ッ ァあ……!」ガクガク

ジャギオロ「……」スッ

ズグッ

ユズハ「ぅ!?」ビクッ

トゥスクル「これ! ジャギオロ!」ガタッ

ジャギオロ(気の流れに淀みが出来ている……)


オボロ「トゥスクル様、布を……!? 貴様! ユズハに何をしているッ!」ダッ

バキッ

ジャギオロ「……ッ」


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 00:47:02.13 ID:RkUPf8OCO

バキッ ドカッ

ジャギオロ「……ッ、く……っ」ガスッ


ジャギオロ(経絡が滅茶苦茶だ……これだけ気が体内でうねっていれば、普通なら秘孔を突くまでもなく絶命するだろう)

ジャギオロ(ユズハとオボロ、か……面白い!)


オボロ「離さぬならその腕切り落として」
ズグッ

オボロ「っぐ!?」ビクッ

ジャギオロ「ギャアギャアうるせぇんだよ!」


16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 00:52:45.98 ID:RkUPf8OCO

ジャギオロ「さて、治療を始めるか」ボキボキッ

オボロ「貴様! これ以上ユズハに触れ――!?」ピキーン


 北 斗 神 拳 奥 義

残  悔  積  歩  拳


オボロ「あ!? 足が……勝手に!!」ヨタヨタ

ドリィ「若様!?」グラァ「若様!?」

ジャギオロ「お前は外で待ってろ」

オボロ「ゆ、ユズハー!!」ヨタヨタ


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 01:01:30.55 ID:RkUPf8OCO

<ウオー!! ユズハー!!

ジャギオロ「うるせぇ野郎だ……」

ユズハ「ゼェ……ゼェ……」

トゥスクル「ジャギオロ、何をするつもりじゃ」

ジャギオロ「なに、ちょいと血行を良くしてやるだけだ」ズグッ

ユズハ「ぅぁ……!」ビクッ

トゥスクル「……っ」


ジャギオロ(……ッ、思ったより複雑だ。もたもたしてるとユズハの体力が保つか……)


21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 01:09:20.71 ID:RkUPf8OCO

…………

ユズハ「く……ぅぅ……」ガクガク

ジャギオロ「鎮痛薬は」ズグッ

トゥスクル「これ以上の投与は危険じゃ。後遺症が残ってしまう」

ジャギオロ「…………」


ジャギオロ(おかしい……淀みは一通り解消したのに、気の流れが改善しねぇ)

ジャギオロ「何故…………」


――――ドクン――――


ジャギオロ「!!!!」


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 01:13:00.88 ID:RkUPf8OCO

トゥスクル「どうしたんじゃ?」

ジャギオロ「心臓だ」

トゥスクル「心臓……?」

ジャギオロ「心臓の腫瘍が血液の吐出を妨げている! その所為で身体に負担が掛かっているんだ」

トゥスクル「く……」

ジャギオロ(どうする…………どうすれば…………)


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 01:19:27.18 ID:RkUPf8OCO

――今の俺なら痛みすら気づかせぬうちにその心臓を抜き取ることもできる――

ジャギオロ「! 今のは……」

ユズハ「……ハ、……はっ」

ジャギオロ「……迷っている場合ではないな」


ジャギオロ「ババア! ユズハの身体を起こせ!」

トゥスクル「! いきなり何を言うかと思えば! ユズハの身体に負担をかける事は」

ジャギオロ「孫助けたかったら言うとおりにしろ!」


27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 01:25:34.34 ID:RkUPf8OCO

トゥスクル「よい……せ」

ユズハ「……っ、…………」

ジャギオロ「動かすなよババア。少しでも動いたらユズハは助からん」カキカキッ

トゥスクル「……わかった。ユズハを頼むぞ」

ジャギオロ「…………」



ユズハ「…ジャギ……さ…ま」



――――南斗邪狼撃――――


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 01:28:30.44 ID:cXK1JL2Q0

覚えて良かった南斗聖拳!!


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 01:31:59.76 ID:RkUPf8OCO

ジャギオロ「…………」スゥ…

ツプッ

ユズハ「」ガクッ

トゥスクル「ユズハ!?」

ジャギオロ「なんとか腫瘍は取り除いた。後はユズハの体力次第だ。」

ジャギオロ「こっからはお前の領分だ。頼んだぜ、ババア」

トゥスクル「こ、これ、ジャギオロ!」


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 01:36:19.55 ID:RkUPf8OCO

ジャギオロ「ふー、疲れた」

オボロ「貴様! 俺の身体に何をした!」ヨタヨタ

ジャギオロ「…………ああ、忘れてた」


ズグッ

オボロ「ッ、ユズハー!!!!」ダダダ


ジャギオロ「……兄、か」


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 01:53:05.20 ID:RkUPf8OCO

……

ジャギオロ「ふぁぁ……眠」


「ジャギオロさん」


ジャギオロ「!」

エルルゥ「……お帰りなさい」

ジャギオロ「……」

エルルゥ「外は冷えますよ。さ、中へ」


ジャギオロ「……何も聞かないのか?」

エルルゥ「……聞いたら答えてくれるんですか?」

ジャギオロ「……」


40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 01:57:10.72 ID:RkUPf8OCO

ジャギオロ「すまん、俺からは何も」

エルルゥ「いいんです。こうして……ちゃんと帰ってきてくれたから」

ジャギオロ「……」



ジャギオロ「今夜、また出掛ける」

エルルゥ「ちゃんと、戻ってきて下さいね」

ジャギオロ「ああ、約束しよう」



43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 02:02:38.91 ID:RkUPf8OCO

…………
……


ジャギオロ「容態はどうだ」

オボロ「まだ目は覚ましていないが、随分落ち着いた」

オボロ「以前に比べて、顔色もいい気がする。…………お前のおかげだ」

ジャギオロ「礼ならいらん。代わりにしっかり働いてもらうからな」

オボロ「…………わかっている」


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 02:09:09.61 ID:RkUPf8OCO

オボロ「ドリィ、グラァ」

ドリィ「はっ」サッ

グラァ「ここに」サッ

ジャギオロ「お前達には、俺と共に皇都に行ってもらう」

ジャギオロ「狙うは暴君インカラの首!」
ドリィ「!」グラァ「!」


オボロ「…………」


ジャギオロ「覚悟はできているか?」

オボロ「……無論だ」


45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 02:14:57.57 ID:RkUPf8OCO

オボロ「トゥスクル様」

トゥスクル「なんだえ」

オボロ「ユズハの具合は……」

トゥスクル「お前はそればっかりだね」

オボロ「……」



トゥスクル「死ぬんじゃないよ」

オボロ「!」

トゥスクル「目が覚めた時、お前の姿がなかったら、ユズハは悲しむ」

トゥスクル「だから、ユズハの為にも生きなさい」

オボロ「………………ユズハを、お願いします……!」バッ


46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 02:22:39.25 ID:RkUPf8OCO

……

衛兵「おう、止まれ!」

番兵「怪しい奴め、城に何の用」

バキッ

番兵「だべっ!?」ドサッ

衛兵「なっ!?」


「おい、お前」

衛兵「な、なんだ!」



ジャギオロ「俺の名を言ってみろ……!」


48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 02:34:43.33 ID:RkUPf8OCO

「賊だ! 賊が入り込んだ!」

「出会え出会えー!!」


兵士「あろっ!?」バキッ

ジャギオロ「グフフ……雑魚が!」

警備兵「な、なんだあいつ!」

巡回兵「滅茶苦茶強いぞ……」

ジャギオロ「歯ごたえのねぇ連中だ。戦う気がねぇなら失せろ!」ギラッ

警備兵「ひい!?」ビクッ


「何やってんだてめぇら!!」


ジャギオロ「!」ガキィンッ

クロウ「敵一匹に何ビビってんだ! それでも男か!」ググッ


51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 02:43:09.64 ID:RkUPf8OCO

ジャギオロ「ベナウィの腹心、クロウか……」ギギッ

クロウ「俺を知ってんのか、嬉しいねぇ」ギギッ

クロウ「ついでにその首も置いてってくれっともっと嬉しいんだがな!!」ブォンッ

ザッ

ジャギオロ「俺の首が欲しくば、ベナウィと二人がかりで掛かってくるんだな」

クロウ「……あ? てめぇ、ナメた口利いてっと本当に殺すぞ?」

ジャギオロ「『その』刀でか?」

クロウ「何」

バキンッ

クロウ「!」


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 02:52:14.17 ID:RkUPf8OCO

クロウ(刀が!? いつの間に……)

ジャギオロ「ケナシコウルペ一の猛将と言ってもこの程度か、こりゃベナウィの方もあまり期待」


ブォンッ


クロウ「久しぶりにトサカに来ちまったぜ…………」



クロウ「生かして返さんッッ!!」ゴウッ




55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 03:01:59.95 ID:RkUPf8OCO

インカラ「ん……うるさいにゃも……何事でおじゃるか?」

「畏れながら聖上、城内に賊が入り込んだ模様です」

インカラ「賊? 数は」

「一人との事ですが、陽動の可能性が高いかと」

インカラ「たった一人にゃもか! さっさと片付けてこんか! うるさくてかなわんにゃも!」

「申し訳ございません。聖上の御身は、この身に代えても必ず御守りします故、ごゆるりと……」

インカラ「当然にゃも! 虫一匹通すでないぞ、ベナウィ」


ベナウィ「はっ」


56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 03:10:37.05 ID:RkUPf8OCO



クロウ「ぬん! ぬん! ぬんッ!」

ガキンッガキンッガキンッ

ジャギオロ「スローすぎて欠伸が出るぜ」

クロウ「ぬおおおおッ!!」グオッ

バキンッ

クロウ「……チッ」

ジャギオロ「何度やっても同じだ。貴様の剣が俺を捉える事」

ガシイッ


クロウ「刀が駄目なら力比べはどうだい?」ググ

ジャギオロ「……」ググ


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 03:16:35.94 ID:RkUPf8OCO

クロウ「オラオラ!! どうした!! もう終いか!?」ググッ

ジャギオロ「……」

キラッ

クロウ「うお!?」バッ

クロウ(含み針!?)


「に、逃げたぞ!」

「追え! 兎に角追うんだ!」


クロウ「糞!!」ダッ


59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 03:21:49.09 ID:RkUPf8OCO

……

ユズハ「……ん」

トゥスクル「気がついたかえ?」

ユズハ「トゥスクル様……おはようございます」

トゥスクル「おはよう、ユズハ」



ユズハ「お兄様は……?」

トゥスクル「少しばかり出掛けておる。このババと一緒に帰りを待とうか」

ユズハ「はい……」


87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 07:48:44.45 ID:RkUPf8OCO

タタタ…

ジャギオロ「インカラの野郎はどこにいるんだ……こう広いと探しづら」

フォンッ

ジャギオロ「やっと現れおったか」スタッ

ベナウィ「今のを苦もなく避けますか……」ザッ

ジャギオロ「てめぇが出てきたって事は、この先にインカラがいるって事だな」

ベナウィ「さあ、どうですかね」チャキッ

ジャギオロ「フ……目は正直だぜ」ススッ



ガキィンッ


89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 08:00:51.57 ID:RkUPf8OCO

ガキィンッ キンッ ドガッ

インカラ「……にゃぷぅ、うるさにゃも」モゾ

ドゴォッ

インカラ「……誰ぞ! 誰ぞおらんか!」

兵士「……」

インカラ「遅いにゃもよ。お前、さっさ騒ぎを収めてくるにゃも」

兵士「」グラッ

ドサッ

インカラ「にゃも!?」


「残念だったな。ここには貴様の腰巾着はもういないぜ」


インカラ「な、何者にゃも!?」

オボロ「今から死ぬお前に教える名などない!」チャキッ


91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 08:06:11.01 ID:RkUPf8OCO

インカラ「べ、ベナウィ! 早く来るにゃも!」ダッ

ドリィ「逃がしませんよ」ザッ

グラァ「観念しなさい」ザッ

インカラ「ぐ、ぐうぅぅ~!!」

オボロ「辞世の句はあるか?」チャキッ

インカラ「い、嫌にゃも! 死にたくないにゃも!」

オボロ「そうか」


――シュパッ


インカラ「――――ぁ」

オボロ「確かに聞き届けたぞ」


ブシャアア……


94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 08:18:51.50 ID:RkUPf8OCO

ドガッ

ベナウィ「つ……」ザザザッ

ジャギオロ「寸でのところで全て受けきるか……流石は一国の侍大将」

ジャギオロ「いや、実質お前がこの国を治めているようなものだったな。何故、インカラのような愚君に尽くす」

ベナウィ「……」

ジャギオロ「それが、侍という生き物……てか? 下らねえな」


ドドドドド

ベナウィ「!」

ジャギオロ「この足音……」


98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 08:28:37.04 ID:RkUPf8OCO

ドドドドド

「大将ー!!」


ジャギオロ「騎兵隊……!」

ベナウィ「はっ!」バッ


クロウ「すみやせん、取り逃がしました」

ベナウィ「……正直、想像以上でした」

クロウ「大将……」



ベナウィ「騎兵隊全騎に告ぐ! これより、我らの脚で眼前の敵を蹂躙する!!」

「応ォ!!」

ベナウィ「続けえッ」パシッ


103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 08:39:20.92 ID:RkUPf8OCO

騎兵「でぁー!!」 騎兵「はーッ!」

ジャギオロ「ふッ! は!」サッ

クロウ「こっちだ!」ドドド

ブォンッ

ジャギオロ「くッ」バッ

ジャギオロ(こんな室内でウマを使うとは……どんな鍛え方してんだ!)

騎兵「もらった!」ドドド

ブウンッ

ジャギオロ(間髪入れずに次から次にウマが突入してきやがる!)


107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 08:49:46.11 ID:RkUPf8OCO

ベナウィ「どうですか、ケナシコウルペが誇る騎兵隊は」

ベナウィ「我が軍の強さは用兵に在り。人馬が一体となり、敵を呑み込む激流を生み出す」


ベナウィ「今の貴方は、滝壺に陥った一片の木葉に過ぎません」チャキッ



騎兵「吶喊!!」騎兵「吶喊!!」騎兵「吶喊!!」騎兵「吶喊!!」

ジャギオロ「四方から!?」


ベナウィ「これで――――詰みです」ダッ

クロウ「了解」ダッ


109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 08:58:00.21 ID:RkUPf8OCO

ジャギオロ「ハァッ!!」バッ


「そうですね。この場合、空中以外に逃げ道はありません」

ジャギオロ「!」


クロウ「この時を待っていたぜ……!」


ベナウィ「我らが心に曇り無し」

クロウ「我らが前に敵は無し!」


――――バシュウッッ――――



110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 09:05:51.58 ID:RkUPf8OCO

クロウ「決まったな」ザザッ

ベナウィ「……我らの勝利です」ザザッ






「馬上の不利を知れ」


クロウ「がはッ!?」ブシャッ

ベナウィ「! これは……!?」



  北 斗 七 死 騎 兵 斬



ベナウィ「ぐ……ゴフッ!」ブシャッ


112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 09:13:26.23 ID:RkUPf8OCO

ベナウィ「ぐうッ!?」ドサッ

騎兵「ベナウィ様!」

ザッ

ジャギオロ「俺の勝ちだな」

ベナウィ「く……」


「まだだ……」


クロウ「まだ、俺は死んでねぇぞ……!」ググッ


113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 09:23:20.91 ID:RkUPf8OCO

騎兵「クロウ様! そのお体では……」

クロウ「うるせぇ! 大将守れなくて部下が務まるか!」

ベナウィ「クロウ……」



ベナウィ「名は、なんと言うのですか」

ジャギオロ「ジャギオロだ」

ベナウィ「ジャギオロ……」

ザッ

ベナウィ「ジャギオロ殿、貴方は下らないと言いましたが、これが我らの唯一の生き方……」

ベナウィ「一度誓った忠義に殉ずる。それが、我ら侍の『ちっぽけな誇り』なのです」チャキッ


114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 09:33:41.55 ID:RkUPf8OCO

「暴君インカラ皇、討ち取ったァ!!!!」


ベナウィ「!!」クロウ「!!」


ベナウィ「やはり陽動でしたか……」

ジャギオロ「俺は本気で正面突破するつもりだったぞ。予想以上にてこずったが」

ベナウィ「インカラ皇を倒し、貴方はこれからどうするんですか」

ジャギオロ「俺か? 俺は帰るぞ。家族が待っているしな」



ベナウィ「……はい?」


117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 09:44:50.15 ID:RkUPf8OCO

ベナウィ「一国の皇を倒しておいて、何の責任も負わないつもりですか?」

ジャギオロ「何故俺が責任取らにゃならんのだ」

ジャギオロ「お前らは負けたんだ。選択の余地なぞ無いと思え」

ベナウィ「…………貴方は、何を望んでいるのですか」

ジャギオロ「甘えんな。ガキじゃあるまいし、そんな事ぐらい自分で考えろ」



ジャギオロ「強いて言えば、『二度と俺に手間掛けさせない国』を作ってもらいてぇな」

ベナウィ「……わかりました」


118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 09:49:46.31 ID:RkUPf8OCO

……

クロウ「負けちまいやしたね」

ベナウィ「そうですね」

クロウ「自害とかしなくていいんですかね」

ベナウィ「あの方は我らをそう簡単に死なせてはくれないでしょう」

ベナウィ「死にかかったこの国を、今一度立て直せ。……簡単に言ってくれますね」

クロウ「本当に、どっちが暴君だかわかんねぇっス」


121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 10:08:42.07 ID:RkUPf8OCO

暴君・インカラの悪政に堪えかねたケナシコウルペ家臣団は、インカラ皇に対し反旗を翻した

ケナシコウルペの侍大将・ベナウィを総大将とするこの謀反は、僅か一晩の内に収束する


夜明けと共に、ベナウィは腹心クロウを引き連れて、民衆のもとへと姿をあらわした。

「ここに約束しよう! 二度と民百姓に手間を掛けさせぬ、屈強な国を作ると!!」


皇らしからぬ発言に、民衆は少々戸惑ったが、日に日に良くなってゆく国政を目の当たりにし、次第にベナウィ皇の約束が本物であると確信するのだった……


122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 10:12:22.34 ID:RkUPf8OCO

……

エルルゥ「…………」


エルルゥ「……あ」

タタタ




ジャギオロ「ただい……うお!?」ボフッ

エルルゥ「……」ギュ


ジャギオロ「…………ただいま」



125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 10:18:29.73 ID:RkUPf8OCO

いろいろレス

残悔積歩拳→アミバは塔から落下して死んだので、爆散はしてないと解釈

大気の構成が云々→ヘルメットがなかったら死んでたぜ…

ユズハとトゥスクル→トゥスクルさんにとってユズハは孫同然らしいです

FFT→書いてました


129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 10:49:10.87 ID:RkUPf8OCO

……

ジャギオロ「ぐう」zzz

エルルゥ「もうっ、帰ってきてからちょっとぐうたらしすぎですよ!」

ジャギオロ「ぐう」zzz

エルルゥ「オヤジさんも、畑はどうなってるんだって言ってましたよ!」

ジャギオロ「ぐう」zzz

エルルゥ「~~っ! もう知りませんからね!」プンプン


ジャギオロ「むにゃ」


130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 10:54:10.78 ID:RkUPf8OCO

……

テテテテ

ジャギオロ「すぴー」

アルルゥ「じゃぎ、おきる」ユサユサ

ジャギオロ「んがっ」zzz

アルルゥ「……む」

ムックル「にゃー?」

アルルゥ「せーのっ」


ボスンッ


\ばわっ!?/


132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 11:01:01.66 ID:RkUPf8OCO



ジャギオロ「おい、そこに座れ」

アルルゥ「おきた」

ジャギオロ「あんなもん誰でも起きるわ!」

ジャギオロ「ったく、これだからガキは……」ゴロン

アルルゥ「じゃぎ」

ジャギオロ「ガキは外で遊んでこい。あと、勝手に略すな」

アルルゥ「じゃぎも行く」

ジャギオロ「嫌だ」

アルルゥ「む」



ガブッ


\アッー!?/


133: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 11:06:41.59 ID:RkUPf8OCO

ジャギオロ「あのガキチョロチョロと……どこ行きやがった?」

アルルゥ「じゃぎ」ガサッ

ジャギオロ「! バカめ! わざわざ叱られに現れるとは」

アルルゥ「がんばる」ベチッ

ドサッ


ジャギオロ「……なんだこりゃ?」

アルルゥ「ハチミツ」



ジャギオロ「蜂の巣ー!?」

ブブブブブブブブブブブブブブブブブブ


アルルゥ「がんば」


136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 11:09:42.26 ID:RkUPf8OCO

<ホクトセンジュサツ!!


アルルゥ「んーっ」ホッコリ

ムックル「ハグハグ」

アルルゥ「おいしい」

ムックル「にゃー!」


<ホクトラカンゲキィヤ!!


<タ、タスケテクレー!!


139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 11:15:09.86 ID:RkUPf8OCO

……

エルルゥ「アルルゥー! ご飯よー!」

エルルゥ「もう、どこ行ったのかしら」


アルルゥ「ただいま」テテテ

エルルゥ「もう、また遅くまで遊び回って」

アルルゥ「ん」

エルルゥ「! 蜂の巣……また危ない事して!」

アルルゥ「大丈夫」

エルルゥ「何が大丈夫なのよ」

アルルゥ「じゃぎが手伝ってくれた」

エルルゥ「ジャギオロさんが?」

アルルゥ「ね」

ムックル「にゃー」


140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 11:16:43.40 ID:RkUPf8OCO

エルルゥ「そういえば、ジャギオロさんは?」

アルルゥ「ねてる」

エルルゥ「……もう、本当にしょうがないんだから」








ブブブブブブブブブブブブ

ブブブブブブブブブブブブブブブブブブ


ジャギオロ「」☆


142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 11:28:13.17 ID:RkUPf8OCO

……

トゥスクル「……ん、脈拍も落ち着いとるな。またしばらく薬は使わず様子を見ようかね」

ユズハ「最近は、ちょっとなら立ち上がる事もできるようになったんですよ」スッ

オボロ「こら、ユズハ。あまり無理をするな」


オボロ「ここ数週間、発作らしい発作もないんです。なんと御礼を言っていいか」

トゥスクル「礼ならジャギオロに言うんだね。もっとも、そういうのを嫌がる男だが」

ユズハ「そういえば、ジャギオロ様は?」

トゥスクル「今は自宅療養中じゃ」

ユズハ「?」


143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 11:34:01.95 ID:RkUPf8OCO

トゥスクル「さ、今日はお休み」

ユズハ「でも、もう少しトゥスクル様とお話が……」

トゥスクル「ババならまたすぐ来るよ。それより、早く元気になって友達を作りなさい」

ユズハ「…………はい」





トゥスクル「ユズハが元気になったら、どうするんじゃ?」

オボロ「……」


145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 11:42:28.47 ID:RkUPf8OCO

オボロ「ユズハは身体が弱いから、俺が守ってやらないといけない…………そう、思っていました」

オボロ「でも、ジャギオロとトゥスクル様のおかげで、ユズハに快復の兆しが見えてきて、ユズハも普通の娘のように、幸せになれるんじゃないか……と思うようになりました」

トゥスクル「確かにの。ジャギオロが何をしているかは知らんが、ユズハの目も見えるように出来るらしいしの。順調にいけば、普通の子供のように生活できるようになるじゃろ」



トゥスクル「だがオボロ、勘違いしてはならんぞ」

オボロ「勘違い?」


146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 11:50:54.93 ID:RkUPf8OCO

トゥスクル「ユズハは今までも、ユズハなりに幸せだったと、ババは思うんじゃ」

オボロ「馬鹿な! 満足に歩く事も出来ず、目も見えぬのに幸せな訳が」

トゥスクル「たわけ!!」



オボロ「……」

トゥスクル「例え狭い部屋で一生が終わろうと、肉親の顔が見えずとも、お前みたいな妹想いの兄を持って、ユズハは十分幸せだと思っているだろうよ」

トゥスクル「純粋な子だ。皆にどれだけ想われているかちゃんとわかっているよ」

オボロ「………………」

トゥスクル「泣くんじゃないよ馬鹿息子。さ、送っていっておくれ」

オボロ「……はいっ」グシッ


147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 11:55:03.02 ID:RkUPf8OCO

バタン


スウッ

ジャギオロ「さて、泣き虫兄貴をちっとばかし驚かせてやろうか」コキャコキャッ

ユズハ「スゥスゥ」

ジャギオロ「フフフ……! イテテ、腫れに響くわ……」


149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 12:17:09.43 ID:RkUPf8OCO

その後、極悪非道なもう一人のジャギ様が出てきたり、「我が生涯に一片の悔いなし!」とか言っちゃったりする事になるが、それはまだまだ先の話……


ごめんなさい時間なくなっちゃった
ユズハが元気になって、特に国家間大戦もなくゆるゆる過ごす話にするはずでした


153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 12:53:59.15 ID:0ibWBp/J0


ジャギって元々いい奴だったけどどうやってもケンシロウに勝てなかったり恋人殺されたからああなってしまったんだよな
外伝の設定だけど



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