黒「涼宮ハルヒ……?」

黒「契約者に感情は存在しない……、息抜きなど必要ない……」
助手席に座る大学生ほどの年であろう整った顔立ちの青年が冷たく返す。
黄「黒の野郎の言うとおり、契約者が息抜きなんて……」
猫の横に座っていた少女がゆっくりと頭をあげた。
透き通るような白く美しい肌と瞳、無表情がそれを際立たせる。
助手席に座る大学生ほどの年であろう整った顔立ちの青年が冷たく返す。
黄「黒の野郎の言うとおり、契約者が息抜きなんて……」
猫の横に座っていた少女がゆっくりと頭をあげた。
透き通るような白く美しい肌と瞳、無表情がそれを際立たせる。
ついにヘイさん出張か
銀「明石焼き……、楽しみ……」
驚きの視線が車内で少女へと集中した
猫「おいおい、雪でも降るか?」
夏で、夏休みだった
驚きの視線が車内で少女へと集中した
猫「おいおい、雪でも降るか?」
夏で、夏休みだった
何かがおかしい、なんとなーくそんな気がした。
妹と二人、冷房がほどほどに効いたリビングにいるだけだが、そんな気がした。
テレビでは縁もゆかりもないような県の高校が甲子園球場で野球対決。
憐れみの心理だろうか、負けている方を応援したが、あえなくゲームセット。
そこでこれまたなんとなーく、電話がなるような気がして携帯へと目をやる。
妹と二人、冷房がほどほどに効いたリビングにいるだけだが、そんな気がした。
テレビでは縁もゆかりもないような県の高校が甲子園球場で野球対決。
憐れみの心理だろうか、負けている方を応援したが、あえなくゲームセット。
そこでこれまたなんとなーく、電話がなるような気がして携帯へと目をやる。
ピンポーン
ん、ピンポーン?
来客を告げるチャイムの音がリビングに響き、俺の携帯への注意を引き剥がした。
なんとなく斬新な感じがするな、などとワケのわからないことを考えていると、
妹「キョンくーん、ピンポーン」
気付いたなら兄を使わず自分で出なさい妹よ、心でボヤきながら玄関へと向かう 。
?「こんにちは」
ん、ピンポーン?
来客を告げるチャイムの音がリビングに響き、俺の携帯への注意を引き剥がした。
なんとなく斬新な感じがするな、などとワケのわからないことを考えていると、
妹「キョンくーん、ピンポーン」
気付いたなら兄を使わず自分で出なさい妹よ、心でボヤきながら玄関へと向かう 。
?「こんにちは」
玄関まで行くと、顔立ちの整った見知らぬ青年が白いシャツにジーンズといった出で立ちでいた。
キョン「失礼ですが、、どちら様で……?」
李「失礼しました。初めまして、留学生の李舜生といいます」
人当たりの良さそうな青年が慌てた様子で自己紹介をしてきた。名前からして中国人か?
いや待て、自己紹介は何も解決してないぞ、そもそも留学生がどうして我が家を訪ねてくるのだ?
キョン「失礼ですが、、どちら様で……?」
李「失礼しました。初めまして、留学生の李舜生といいます」
人当たりの良さそうな青年が慌てた様子で自己紹介をしてきた。名前からして中国人か?
いや待て、自己紹介は何も解決してないぞ、そもそも留学生がどうして我が家を訪ねてくるのだ?
キョン「何かご用ですか?」
この爽やか好青年に俺は一瞬言い知れぬ怪しさを覚えた。爽やかなイケメンにロクな奴はいない
李「はい、こちらの住所の学生手帳が落ちていたので、お届けに」
見ると彼の手には俺の学生手帳が握られていた。前言撤回、何と親切な留学生だろうか。
キョン「わざわざすいません、ありがとうございます」
この爽やか好青年に俺は一瞬言い知れぬ怪しさを覚えた。爽やかなイケメンにロクな奴はいない
李「はい、こちらの住所の学生手帳が落ちていたので、お届けに」
見ると彼の手には俺の学生手帳が握られていた。前言撤回、何と親切な留学生だろうか。
キョン「わざわざすいません、ありがとうございます」
李「いえ、すぐ近くに落ちてましたから……」
キョン「李さんはこのあたりに詳しいんですか?」
李「まさか、今日越してきたばかりです。本当に近くに落ちていたので届けられたんですよ」
キョン「そうなんですか、あっ、何か御礼を……」
李「いいえ、では」
それだけ残して彼はすぐに通りにでていった。
キョン「本当にありがとうございました」
何と爽やかな好青年だろう。ニヤケ野郎とは大違いだ。
キョン「李さんはこのあたりに詳しいんですか?」
李「まさか、今日越してきたばかりです。本当に近くに落ちていたので届けられたんですよ」
キョン「そうなんですか、あっ、何か御礼を……」
李「いいえ、では」
それだけ残して彼はすぐに通りにでていった。
キョン「本当にありがとうございました」
何と爽やかな好青年だろう。ニヤケ野郎とは大違いだ。
猫「相変わらずの名演技だな、黒」
暑さで人のいない昼時の公園のベンチを黒猫と青年、少女と中年が占有していた。
黒「…………」
李と名乗った青年から温かな笑みは消えていた。冷たい眼光をそなえて無言で座っている。
黄「偶然とはいえ、ターゲットの関係者に接触とはでかしもんだぜ」
スポーツ新聞を読むふりをしながら中年が若干下品に笑う。
暑さで人のいない昼時の公園のベンチを黒猫と青年、少女と中年が占有していた。
黒「…………」
李と名乗った青年から温かな笑みは消えていた。冷たい眼光をそなえて無言で座っている。
黄「偶然とはいえ、ターゲットの関係者に接触とはでかしもんだぜ」
スポーツ新聞を読むふりをしながら中年が若干下品に笑う。
猫「それより黄、『機関』とやらの情報はまだなのか?」
黄「大体は掴めた。連中は宗教組織みたいなもんらしい」
黒「宗教組織……?」
黄「大体は掴めた。連中は宗教組織みたいなもんらしい」
黒「宗教組織……?」
黄「例の涼宮ハルヒを本尊に、世界平和を望む団体だ」
猫「怪しさ全開だなぁ」
黒「涼宮ハルヒは契約者なのか……?」
黄「いや、組織の見立てではゲートに関係ない人間であることしかわかってない」
猫「機関とやらに警戒しつつターゲットの確保か、全く、面倒なこった」
続けてゆっくりと少女が口を開けた
銀「明石焼き……食べたい……」
しばしの沈黙
黄「とりあえず、猫と銀はターゲットを探る。黒も調査続行だ」
猫「怪しさ全開だなぁ」
黒「涼宮ハルヒは契約者なのか……?」
黄「いや、組織の見立てではゲートに関係ない人間であることしかわかってない」
猫「機関とやらに警戒しつつターゲットの確保か、全く、面倒なこった」
続けてゆっくりと少女が口を開けた
銀「明石焼き……食べたい……」
しばしの沈黙
黄「とりあえず、猫と銀はターゲットを探る。黒も調査続行だ」
全く、世の中親切な人がいれば鬼のような奴もいるもんで、無情な電話が俺の温まった心を凍らせた。
ハルヒ「キョン、今すぐにいつもの喫茶店に来なさい」
俺が返事をするより早くハルヒは電話を切ってしまった 。俺が暇じゃなかったらどうする。まあ暇なんだが。
シャワーを浴び、着替えて自転車をかっ飛ばして喫茶店に行けば、他の四人は既に席に着いていた。
何だか喫茶店というのがスゴい斬新な気がする。何故だろう?
ハルヒ「キョン、今すぐにいつもの喫茶店に来なさい」
俺が返事をするより早くハルヒは電話を切ってしまった 。俺が暇じゃなかったらどうする。まあ暇なんだが。
シャワーを浴び、着替えて自転車をかっ飛ばして喫茶店に行けば、他の四人は既に席に着いていた。
何だか喫茶店というのがスゴい斬新な気がする。何故だろう?
しかしながら、待っていたのはいつもと同じあのセリフ。
ハルヒ「罰金」
相変わらずの冷たい宣告、急に呼び出しといてそれはないんじゃないか。それしかセリフがないのか?
ハルヒ「男がゴチャゴチャ言わないの!」
当然の権利の主張をあきらめ、俺も席に着く
ハルヒ「罰金」
相変わらずの冷たい宣告、急に呼び出しといてそれはないんじゃないか。それしかセリフがないのか?
ハルヒ「男がゴチャゴチャ言わないの!」
当然の権利の主張をあきらめ、俺も席に着く
これは期待
古泉「おはようございます」
おはようさん。隣の席の胡散臭さ全開のイケメンの軽やかな挨拶に適当に返事をする。
みくる「キョンくん久しぶりだね、おはようございます」
おはようございます。マイエンジェルの美しい挨拶に俺も穏やかな気分で挨拶する。
読書中の長門に一言おはようと言い終えると、ハルヒが注文をとろうと店員を呼ぶ。
おはようさん。隣の席の胡散臭さ全開のイケメンの軽やかな挨拶に適当に返事をする。
みくる「キョンくん久しぶりだね、おはようございます」
おはようございます。マイエンジェルの美しい挨拶に俺も穏やかな気分で挨拶する。
読書中の長門に一言おはようと言い終えると、ハルヒが注文をとろうと店員を呼ぶ。
ハルヒ「すいませーん」
?「はーい」
ん?どっかで聞いたような声だな……、などと思いつつ
急いで、注文のためにメニューへと目を向け注文を考える
メニューを捉える視界の隅にエプロンが見えた。
?「はーい」
ん?どっかで聞いたような声だな……、などと思いつつ
急いで、注文のためにメニューへと目を向け注文を考える
メニューを捉える視界の隅にエプロンが見えた。
どうやら、店員が来たらしい。店員の方に顔を向けると、温かい笑顔がそこにあった。
李「ご注文を承ります」
李さん!?
驚きのあまり立ち上がってしまった俺の顔を見て、李さんが笑って会釈をする。
李「あ、どうも」
ハルヒ「ちょっと何よキョン?知り合いなの?」
キョン「知り合いというほどじゃないがな、学生手帳を拾ってもらったんだ」
李「ご注文を承ります」
李さん!?
驚きのあまり立ち上がってしまった俺の顔を見て、李さんが笑って会釈をする。
李「あ、どうも」
ハルヒ「ちょっと何よキョン?知り合いなの?」
キョン「知り合いというほどじゃないがな、学生手帳を拾ってもらったんだ」
李「初めまして、李舜生です」
古泉と朝比奈さんが軽く会釈して、長門はチラッと李さんを見た
ハルヒ「初めまして、私は涼宮ハルヒ!中国の人なの?ニーハオ!」
李さんはハルヒの斬新かつ迷惑な自己紹介に驚きの表情をしていた
キョン「馬鹿野郎、仕事中だろうが!すいません李さん」
李「いえいえ、構いません。お友達といらしたんですか?」
キョン「ええ、李さんはアルバイトですか?」
李「はい、今日から夏休みの午前中は知り合いのつてでこちらで働かせていただいています」
古泉と朝比奈さんが軽く会釈して、長門はチラッと李さんを見た
ハルヒ「初めまして、私は涼宮ハルヒ!中国の人なの?ニーハオ!」
李さんはハルヒの斬新かつ迷惑な自己紹介に驚きの表情をしていた
キョン「馬鹿野郎、仕事中だろうが!すいません李さん」
李「いえいえ、構いません。お友達といらしたんですか?」
キョン「ええ、李さんはアルバイトですか?」
李「はい、今日から夏休みの午前中は知り合いのつてでこちらで働かせていただいています」
キョン「そうなんですか、俺やっぱり、今朝のことで李さんにお返しがしたいんですけど……」
李「いえいえ、お気持ちだけで十分ですよ。ご注文は?」
キョン「あっ、すいません」
俺たちは李さんに注文を伝えて、ハルヒの話を聞くこととした。
長門がジッと李さんの背中を見つめる。注文が待ち遠しいなら先に頼んでおけばよかったろうに。
李「いえいえ、お気持ちだけで十分ですよ。ご注文は?」
キョン「あっ、すいません」
俺たちは李さんに注文を伝えて、ハルヒの話を聞くこととした。
長門がジッと李さんの背中を見つめる。注文が待ち遠しいなら先に頼んでおけばよかったろうに。
ハルヒ「私、夏休みに大切なことに気付いたのよね」
宿題をやる精神力とか言わないでくれよな、この暑いのに
ハルヒ「宿題なんて2、3日で終わらせるもんでしょ?」
ああ神様、なぜこんな奴に才能をお与えになったのですか?
古泉「では、大切なこととは何でしょう?」
ハルヒ「夏にやりたいことって沢山あるでしょ?」
質問に質問で返すな。話がややこしくなってたまらん。
ハルヒ「黙ってなさい。論の展開に必要なのよ!」
宿題をやる精神力とか言わないでくれよな、この暑いのに
ハルヒ「宿題なんて2、3日で終わらせるもんでしょ?」
ああ神様、なぜこんな奴に才能をお与えになったのですか?
古泉「では、大切なこととは何でしょう?」
ハルヒ「夏にやりたいことって沢山あるでしょ?」
質問に質問で返すな。話がややこしくなってたまらん。
ハルヒ「黙ってなさい。論の展開に必要なのよ!」
みくる「夏にやりたいこと……、えーとBBQとかですか?」
ハルヒ「そうそう、そういうのよ」
古泉「花火や虫取り、水泳など夏はイベントが多いですよね」
ハルヒ「そう、でもさ、ここらへんじゃロケーション的に全部こなすのは厳しいでしょ?」
ロケーションだと?待て待て、また合宿だなんて無しだからな
ハルヒ「そうそう、そういうのよ」
古泉「花火や虫取り、水泳など夏はイベントが多いですよね」
ハルヒ「そう、でもさ、ここらへんじゃロケーション的に全部こなすのは厳しいでしょ?」
ロケーションだと?待て待て、また合宿だなんて無しだからな
ハルヒ「よく分かったじゃない」
夏休みに二回合宿なんて突っ込む気もでない。
古泉「場所はどうします?今から手配をつけましょうか?」
ハルヒ「それには及ばないわ」
キョン「手配済みなのか?今度もまた離島かどっかなのか?」
ハルヒ「バカね、今回は近場よ!」
さっきロケーション云々言ってただろうが!
ハルヒ「あんたも鈍いわね、近場にあるじゃない広大な私有地が!」
夏休みに二回合宿なんて突っ込む気もでない。
古泉「場所はどうします?今から手配をつけましょうか?」
ハルヒ「それには及ばないわ」
キョン「手配済みなのか?今度もまた離島かどっかなのか?」
ハルヒ「バカね、今回は近場よ!」
さっきロケーション云々言ってただろうが!
ハルヒ「あんたも鈍いわね、近場にあるじゃない広大な私有地が!」
みくる「どこなんですかぁ?」
ハルヒ「それはね……」
鶴屋「私んちだよ!!」
鶴屋さん!?
いつの間にか、本当にいつの間にか彼女は俺たちの席の横に立っていた。
ハルヒ「それはね……」
鶴屋「私んちだよ!!」
鶴屋さん!?
いつの間にか、本当にいつの間にか彼女は俺たちの席の横に立っていた。
突然の登場に驚くテーブルに飲み物と軽食がやってきた。
李「ご注文の品を……、あれ?新しいお客様?追加注文しますか?」
鶴屋「うん、ダージリン一つね」
李「はい、ありがとうございます」
李さんがそそくさと注文を伝えに戻った
キョン「いつの間にいたんですか?」
鶴屋「今さっきだよ、気付かなかった?」
みくる「気づきませんでしたぁ」
古泉「ええ、全く気配を感じなかったです」
李「ご注文の品を……、あれ?新しいお客様?追加注文しますか?」
鶴屋「うん、ダージリン一つね」
李「はい、ありがとうございます」
李さんがそそくさと注文を伝えに戻った
キョン「いつの間にいたんですか?」
鶴屋「今さっきだよ、気付かなかった?」
みくる「気づきませんでしたぁ」
古泉「ええ、全く気配を感じなかったです」
長門「彼女が入ってきたのは言葉を発する3分以上前……」
鶴屋「なかなかやるねー」
おそらく今日初めてまともに喋るであろう長門以外に気付かれなかった隠密名誉顧問が合宿の全容を説明してくれた。
これからしばらく、鶴屋家では使用人も引き連れ他の家族が家を留守にするという。
そんな家で一人で過ごすのは寂しいと考えていた折にハルヒから夏休みの遊びへの相談を受け、
これ幸いとばかりにロケーション抜群の自宅での合宿をハルヒに立案したというのだ
鶴屋「なかなかやるねー」
おそらく今日初めてまともに喋るであろう長門以外に気付かれなかった隠密名誉顧問が合宿の全容を説明してくれた。
これからしばらく、鶴屋家では使用人も引き連れ他の家族が家を留守にするという。
そんな家で一人で過ごすのは寂しいと考えていた折にハルヒから夏休みの遊びへの相談を受け、
これ幸いとばかりにロケーション抜群の自宅での合宿をハルヒに立案したというのだ
キョン「本当にいいんですか?」
鶴屋「うん!」
鶴屋さんが満面の笑みで歯切れよく答えると、李さんがお茶を持ってきた。
李「ダージリンです」
鶴屋「ありがとっ!」
鶴屋さんも李さんも笑顔が似合うな
鶴屋「うん!」
鶴屋さんが満面の笑みで歯切れよく答えると、李さんがお茶を持ってきた。
李「ダージリンです」
鶴屋「ありがとっ!」
鶴屋さんも李さんも笑顔が似合うな
名誉顧問を交えた談笑の後、8月25日から30日までの合宿日程について話合い、解散となった。
鶴屋さんは朝比奈さんとハルヒと、俺は古泉と長門と同じ方向へと帰って行った。
帰り道
古泉「李舜生さんとは何者ですか?」
古泉が若干訝しげに俺に問いかける。
キョン「留学生らしいが、よく知らん、いい人だったろ?」
古泉「まだ何とも言えませんね……」
鶴屋さんは朝比奈さんとハルヒと、俺は古泉と長門と同じ方向へと帰って行った。
帰り道
古泉「李舜生さんとは何者ですか?」
古泉が若干訝しげに俺に問いかける。
キョン「留学生らしいが、よく知らん、いい人だったろ?」
古泉「まだ何とも言えませんね……」
キョン「もしかして李さんを敵か何かと思ってんのか?それは彼を信用してる俺にも失礼だぞ」
古泉「失礼、しかし職業柄、涼宮さんの周囲に寄ってくる人を疑わずにはいられません。現に彼は素性もしれませんしぬ」
キョン「笑顔で酷いことを言う奴だな、長門はどう思う? 」
長門「彼から特に気になる点はあげられなかった……」
いつもの無表情の底になんだか楽しそうな色を見せて長門が答えた。合宿が楽しみなのだろうか?
キョン「長門、合宿楽しみか?」
長門「……少し」
俺の横の古泉が驚いているのが視界に入った。
古泉「失礼、しかし職業柄、涼宮さんの周囲に寄ってくる人を疑わずにはいられません。現に彼は素性もしれませんしぬ」
キョン「笑顔で酷いことを言う奴だな、長門はどう思う? 」
長門「彼から特に気になる点はあげられなかった……」
いつもの無表情の底になんだか楽しそうな色を見せて長門が答えた。合宿が楽しみなのだろうか?
キョン「長門、合宿楽しみか?」
長門「……少し」
俺の横の古泉が驚いているのが視界に入った。
早朝の公園のベンチを三人と一匹が今日も占領する。
黒「涼宮ハルヒと複数の関係者に会った」
黄「何?例の喫茶店でか?」
黒「ああ」
猫「で、どうだった?」
黒「涼宮ハルヒは契約者ではない……」
猫「他には?」
黒「ドールのような女がいたが、ただの無表情だろう……」
黄「ようは大した情報はなかったってことだな」
黒「涼宮ハルヒと複数の関係者に会った」
黄「何?例の喫茶店でか?」
黒「ああ」
猫「で、どうだった?」
黒「涼宮ハルヒは契約者ではない……」
猫「他には?」
黒「ドールのような女がいたが、ただの無表情だろう……」
黄「ようは大した情報はなかったってことだな」
黒「ターゲットの調査は進んでいるか……?」
氷のような表情でメンバーに問う。
銀「ターゲットそのものの近くに水がない……」
無表情が若干申し訳なさを滲ませるように言った。
猫「こっちもターゲットそのものにはなかなか近付けないな」
猫も若干ふてぶてしく続く。
黒「進展なしとなると強行奪取しかないか……」
黄「馬鹿野郎!リスクがデカすぎるだろうが」
汚い顔した中年ががなる
氷のような表情でメンバーに問う。
銀「ターゲットそのものの近くに水がない……」
無表情が若干申し訳なさを滲ませるように言った。
猫「こっちもターゲットそのものにはなかなか近付けないな」
猫も若干ふてぶてしく続く。
黒「進展なしとなると強行奪取しかないか……」
黄「馬鹿野郎!リスクがデカすぎるだろうが」
汚い顔した中年ががなる
猫「何か案でもあるのか?」
黄「黒の得意分野といえば何だ?猫?」
猫「潜入か……、だが今回はターゲットに程遠い喫茶店が限界じゃなかったのか?」
黄「へへっ、今度の潜入先は大出世。ターゲットのすぐそばさ」
黒「どこだ?」
黄「そこは…………」
黄「黒の得意分野といえば何だ?猫?」
猫「潜入か……、だが今回はターゲットに程遠い喫茶店が限界じゃなかったのか?」
黄「へへっ、今度の潜入先は大出世。ターゲットのすぐそばさ」
黒「どこだ?」
黄「そこは…………」
10時に駅前に集合した我らがSOS団の面々はバスターミナルへと移り、鶴屋山へと向かった。
鶴屋さんちは相変わらずの大邸宅だった。俺と古泉は荷物を離れに置き、残り三人の荷物を母屋に運んだ。
鶴屋「こんにちは、よく来たね!」
これまた相変わらずの笑顔でホストが俺たちを迎えてくれた。
挨拶を済ませると、早々に鶴屋さんがSOS団員を近くの川に連れて行く。
山の中をしばし歩けば御到着、緑の中をきれいな小川が流れていた。
鶴屋さんちは相変わらずの大邸宅だった。俺と古泉は荷物を離れに置き、残り三人の荷物を母屋に運んだ。
鶴屋「こんにちは、よく来たね!」
これまた相変わらずの笑顔でホストが俺たちを迎えてくれた。
挨拶を済ませると、早々に鶴屋さんがSOS団員を近くの川に連れて行く。
山の中をしばし歩けば御到着、緑の中をきれいな小川が流れていた。
汚い顔×
ヘラブナみたいな顔○
ヘラブナみたいな顔○
ヘイヘイヘイwwwwwwwwwww
ハルヒを筆頭に女性陣は早くも川岸で水遊びに興じ、俺と古泉はそれを見ている。
みくる「うわー、水、すごーい」
うちの妹でも思いつきそうなフレーズではあるが、それが一層可愛らしい。
古泉「素晴らしい光景ですね」
キョン「ああ、空気もいいし、近くにこんなとこがあるなんてな」
女性陣、何故だかはわからないが長門は特に楽しそうだ。
実は俺も新鮮な喜びを覚えている。自然にはそんな力があるのだろうか?
みくる「うわー、水、すごーい」
うちの妹でも思いつきそうなフレーズではあるが、それが一層可愛らしい。
古泉「素晴らしい光景ですね」
キョン「ああ、空気もいいし、近くにこんなとこがあるなんてな」
女性陣、何故だかはわからないが長門は特に楽しそうだ。
実は俺も新鮮な喜びを覚えている。自然にはそんな力があるのだろうか?
川遊びを終えた俺たちは母屋で朝比奈さんと鶴屋さん、ハルヒが作ったサンドイッチをいただく。こいつは美味い!
午後は大ボードゲーム大会の開催だった。立案者はもちろんボードゲーム大好き古泉である。
結果は言わなくてもわかるだろう。
鶴屋「あはは、古泉くんって本当に弱いね」
古泉「ふふ、これは手厳しいですね」
古泉も本当に楽しそうだった。負け続きの罰ゲームで落書きされた顔がマヌケだがな。
午後は大ボードゲーム大会の開催だった。立案者はもちろんボードゲーム大好き古泉である。
結果は言わなくてもわかるだろう。
鶴屋「あはは、古泉くんって本当に弱いね」
古泉「ふふ、これは手厳しいですね」
古泉も本当に楽しそうだった。負け続きの罰ゲームで落書きされた顔がマヌケだがな。
ボードゲーム大会が終わって夜七時、そろそろ腹も減ってきたな。
みくる「そろそろ晩御飯作りますか?」
鶴屋「いやみくる、それには及ばないさ」
キョン「街に食べにでるんですか?」
鶴屋「ううん、もっと楽で美味しいものだよ」
ガラガラガラッと玄関の戸の開く音が聞こえた。
?「すいませーん、訪問料理に来ました」
そして次に聞き覚えのある声がした。
鶴屋「はーい、今行きまーす」
鶴屋さんとSOS団が玄関に料理人を迎えに行く。そこにはシャツにジーンズ姿の穏やかな笑顔の青年と大量の食材が待ち構えていた。
みくる「そろそろ晩御飯作りますか?」
鶴屋「いやみくる、それには及ばないさ」
キョン「街に食べにでるんですか?」
鶴屋「ううん、もっと楽で美味しいものだよ」
ガラガラガラッと玄関の戸の開く音が聞こえた。
?「すいませーん、訪問料理に来ました」
そして次に聞き覚えのある声がした。
鶴屋「はーい、今行きまーす」
鶴屋さんとSOS団が玄関に料理人を迎えに行く。そこにはシャツにジーンズ姿の穏やかな笑顔の青年と大量の食材が待ち構えていた。
李「こんにちは、李舜生です」
青年が優しい笑顔で挨拶する。
キョン「李さん!奇遇ですね!」
李「どうも……、お久しぶりです」
偶然とは重なるもののようだ。またしても李さんと会うことになるとは。
俺は大した接点もないものの、この留学生の人柄にいつの間にか惹かれていた。
青年が優しい笑顔で挨拶する。
キョン「李さん!奇遇ですね!」
李「どうも……、お久しぶりです」
偶然とは重なるもののようだ。またしても李さんと会うことになるとは。
俺は大した接点もないものの、この留学生の人柄にいつの間にか惹かれていた。
鶴屋「おやおやっ、誰かと思えば。喫茶店の店員さんじゃないか。キョンくんの知り合いかい?」
キョン「ええ」
李「初めましてお嬢様、依頼いただいた訪問料理の料理人、中華担当の李舜生といいます。」
鶴屋「鶴屋でいいよ、李さん」李「ありがとうございます、鶴屋さま。早速調理いたします」
ハルヒ「腕は確かなんでしょうね、李さん?」
李「ははは、ご期待ください」
李さんが大量の食材と鶴屋さんともに鶴屋家の台所へと入る。
ハルヒと朝比奈さんも調理を見に行ったようだ。
キョン「ええ」
李「初めましてお嬢様、依頼いただいた訪問料理の料理人、中華担当の李舜生といいます。」
鶴屋「鶴屋でいいよ、李さん」李「ありがとうございます、鶴屋さま。早速調理いたします」
ハルヒ「腕は確かなんでしょうね、李さん?」
李「ははは、ご期待ください」
李さんが大量の食材と鶴屋さんともに鶴屋家の台所へと入る。
ハルヒと朝比奈さんも調理を見に行ったようだ。
俺含め三人が残った食卓は活気の発生源を失い若干寂しい。そこで古泉が口を開く。
古泉「李舜生、おかしいとは思いませんか?」
キョン「またか、お前は李さんの何が気に入らない?」
古泉「この短期間で我々への接触があまりにも多すぎます」
キョン「そういうこともあるだろう……」
古泉「手帳や喫茶店は兎も角、訪問料理までですか?」
すかさず長門が口を挟む。
長門「今のところ、李舜生から不審な行動は確認できない」
キョン「やっぱり、長門もそう言ってるじゃないか」
古泉「李舜生、おかしいとは思いませんか?」
キョン「またか、お前は李さんの何が気に入らない?」
古泉「この短期間で我々への接触があまりにも多すぎます」
キョン「そういうこともあるだろう……」
古泉「手帳や喫茶店は兎も角、訪問料理までですか?」
すかさず長門が口を挟む。
長門「今のところ、李舜生から不審な行動は確認できない」
キョン「やっぱり、長門もそう言ってるじゃないか」
さすがにそれは怪しまれる
長門「しかし、油断はできない、彼という人物は完全には把握できていない」
キョン「グレーってことか!?」
古泉「彼にはある程度の警戒を持って望む、ということで良いですか?」
長門「それがベスト」
キョン「クッ……」
俺はその意見を否定したい自分と長門や古泉を信頼する自分の板挟みに陥り、場が静けさを取り戻していく。
キョン「グレーってことか!?」
古泉「彼にはある程度の警戒を持って望む、ということで良いですか?」
長門「それがベスト」
キョン「クッ……」
俺はその意見を否定したい自分と長門や古泉を信頼する自分の板挟みに陥り、場が静けさを取り戻していく。
李「料理ができましたよー」
李さんと三人娘がまさしく山のように中華料理を運んでくる。
長門でも食べきれないような料理の山に古泉はやや閉口気味だ。
ハルヒ「李さんったらスゴいのよ、一瞬の無駄もなく料理するの」
鶴屋「まさにプロって感じだったねー」
みくる「びっくりしちゃいましたぁ」
李「これぐらい簡単ですよ」
三人娘から研鑽を送られる李さんは飽くまでも謙虚だ。
李さんと三人娘がまさしく山のように中華料理を運んでくる。
長門でも食べきれないような料理の山に古泉はやや閉口気味だ。
ハルヒ「李さんったらスゴいのよ、一瞬の無駄もなく料理するの」
鶴屋「まさにプロって感じだったねー」
みくる「びっくりしちゃいましたぁ」
李「これぐらい簡単ですよ」
三人娘から研鑽を送られる李さんは飽くまでも謙虚だ。
業務用炊飯器から全員分の米を茶碗にいれて、大きなテーブルにセットする。
李「鶴屋さま、私はどこで食べればよろいしのでしょうか?」
鶴屋「さまは止めてよ、一緒に食べよう!」
困ったような表情で李さんは鶴屋さんを見つめた
李「いいんですか?」
鶴屋「もちろん、みんなも良いよね?」
俺は周囲を見渡すこともなく答えた。
キョン「もちろんですとも」
李さんは良い人だ。短い付き合いでも分かるさ。
少し嬉しそうに李さんがはにかむ。
李「鶴屋さん、みなさんありがとうございます」
李「鶴屋さま、私はどこで食べればよろいしのでしょうか?」
鶴屋「さまは止めてよ、一緒に食べよう!」
困ったような表情で李さんは鶴屋さんを見つめた
李「いいんですか?」
鶴屋「もちろん、みんなも良いよね?」
俺は周囲を見渡すこともなく答えた。
キョン「もちろんですとも」
李さんは良い人だ。短い付き合いでも分かるさ。
少し嬉しそうに李さんがはにかむ。
李「鶴屋さん、みなさんありがとうございます」
いただきまーす
元気な声が食卓を包む。すぐに皆、目の前のうまそうな中国の食べ物に箸をうつす。
ハルヒ「美味しい、スゴい美味しいわよ!キョン!」
俺は、食べながら喋るな、などと言うのも忘れて箸を動かす。
キョン「美味い」
長門「美味しい……」
みくる「美味しいです」
古泉「素晴らしいですね」
鶴屋「李さん、かなりやるね」
皆がその美味しさに素直な賞賛を送らずにはいられなかった。
美味い
元気な声が食卓を包む。すぐに皆、目の前のうまそうな中国の食べ物に箸をうつす。
ハルヒ「美味しい、スゴい美味しいわよ!キョン!」
俺は、食べながら喋るな、などと言うのも忘れて箸を動かす。
キョン「美味い」
長門「美味しい……」
みくる「美味しいです」
古泉「素晴らしいですね」
鶴屋「李さん、かなりやるね」
皆がその美味しさに素直な賞賛を送らずにはいられなかった。
美味い
李「ありがとうございます」
李さんが目の前の大皿を長門並みのスピードで平らげながら答えた。
プリップリで赤みの上手そうなエビチリに箸を移しながら古泉は聞いた。
古泉「李さんは大学では何の勉強をなさっているんですか?」
李「天文関係です」
ハルヒ「ゲート出現からは空なんて見えないのに?」
李さんが少し悲しそうな顔をした。
李「僕は昔の星空の記録についての研究がメインですから」
古泉「実は僕も、父とよく天体観測したんですよ」
俺は目の前のジューシーな黒酢酢豚を食べながら古泉に問う。
キョン「ゲート出現からは空なんて見えないのに?」
李さんが少し悲しそうな顔をした。
李「僕は昔の星空の記録についての研究がメインですから」
李さんが目の前の大皿を長門並みのスピードで平らげながら答えた。
プリップリで赤みの上手そうなエビチリに箸を移しながら古泉は聞いた。
古泉「李さんは大学では何の勉強をなさっているんですか?」
李「天文関係です」
ハルヒ「ゲート出現からは空なんて見えないのに?」
李さんが少し悲しそうな顔をした。
李「僕は昔の星空の記録についての研究がメインですから」
古泉「実は僕も、父とよく天体観測したんですよ」
俺は目の前のジューシーな黒酢酢豚を食べながら古泉に問う。
キョン「ゲート出現からは空なんて見えないのに?」
李さんが少し悲しそうな顔をした。
李「僕は昔の星空の記録についての研究がメインですから」
>>77
プリップリで赤みの上手そうなエビチリに箸を移しながら古泉は聞いた。
古泉「李さんは大学では何の勉強をなさっているんですか?」
李「天文関係です」
ハルヒ「ゲート出現からは空なんて見えないのに?」
李さんが少し悲しそうな顔をした。
李「僕は昔の星空の記録についての研究がメインですから」
古泉「実は僕も、父とよく天体観測したんですよ」
俺は目の前のジューシーな黒酢酢豚を食べながら古泉に問う。
キョン「意外だな」
古泉「これでも父は天文オタクだったんですよ」
みくる「何だかロマンティックじゃないですかぁ」
プリップリで赤みの上手そうなエビチリに箸を移しながら古泉は聞いた。
古泉「李さんは大学では何の勉強をなさっているんですか?」
李「天文関係です」
ハルヒ「ゲート出現からは空なんて見えないのに?」
李さんが少し悲しそうな顔をした。
李「僕は昔の星空の記録についての研究がメインですから」
古泉「実は僕も、父とよく天体観測したんですよ」
俺は目の前のジューシーな黒酢酢豚を食べながら古泉に問う。
キョン「意外だな」
古泉「これでも父は天文オタクだったんですよ」
みくる「何だかロマンティックじゃないですかぁ」
李「古泉さんは、どんな天体が好きだったんですか?」
古泉「記憶が曖昧ですが、火星や金星を毎日見ていた気がします」
李「僕は専ら恒星でしたね」
ハルヒ「何で恒星なのよ?」
李「恒星だったら肉眼でも十分楽しめましたから」
古泉「徐々に熱を入れて、望遠鏡にまで手を出してしまったと?」
鶴屋「なかなかお茶目だね」
李「ええ、あの頃は……楽しかった…………」
李さんは悲しそうな寂しそうな目で天井を見た。
古泉「記憶が曖昧ですが、火星や金星を毎日見ていた気がします」
李「僕は専ら恒星でしたね」
ハルヒ「何で恒星なのよ?」
李「恒星だったら肉眼でも十分楽しめましたから」
古泉「徐々に熱を入れて、望遠鏡にまで手を出してしまったと?」
鶴屋「なかなかお茶目だね」
李「ええ、あの頃は……楽しかった…………」
李さんは悲しそうな寂しそうな目で天井を見た。
それからもしばらく談笑は続き、10時頃に李さんが洗い物をして帰って、俺と古泉は離れへと寝に行った。
離れの風呂で俺は楽しかった1日を思い出す。何だかとっても新鮮な気分だ。
風呂から出て離れのリビングで先に風呂を済ませた古泉と推理しつつサスペンス映画を見た。
古泉の予想通りの展開が続き、何だか気分はあまり良くなかったが、なかなか面白かった。
映画を見終えてから、寝る前に古泉と少し喋った
古泉「彼は悪人ではなさそうですね」
キョン「ああ、言ったとおりだろう」
古泉「気は抜けませんがね」
キョン「ったく、おやすみ」
古泉「おやすみなさい」
古泉と俺は各々にあてがわれた部屋の電気を消す。楽しかった1日が終わった。
離れの風呂で俺は楽しかった1日を思い出す。何だかとっても新鮮な気分だ。
風呂から出て離れのリビングで先に風呂を済ませた古泉と推理しつつサスペンス映画を見た。
古泉の予想通りの展開が続き、何だか気分はあまり良くなかったが、なかなか面白かった。
映画を見終えてから、寝る前に古泉と少し喋った
古泉「彼は悪人ではなさそうですね」
キョン「ああ、言ったとおりだろう」
古泉「気は抜けませんがね」
キョン「ったく、おやすみ」
古泉「おやすみなさい」
古泉と俺は各々にあてがわれた部屋の電気を消す。楽しかった1日が終わった。
2日目は山で山菜をとったり、セミを捕まえたりして駆け回った。この日の晩も李さんに来てもらい山菜料理を作ってもらった。
李「山菜、美味しいですね」
長門「わたしもそう思う」
キョン「二人がマズいと思うものってあるのか?」
俺が問いかけるや否や
李「ないです」長門「ない」
場が笑いに包まれた。鶴屋さんは呼吸困難寸前だったな。
李「山菜、美味しいですね」
長門「わたしもそう思う」
キョン「二人がマズいと思うものってあるのか?」
俺が問いかけるや否や
李「ないです」長門「ない」
場が笑いに包まれた。鶴屋さんは呼吸困難寸前だったな。
3日目は鶴屋山でのハイキング。女性陣が午前中を費やして作った弁当は筆舌に尽くしがたい至高の美味だった。
歩き回って疲れて帰ってからは李さんが作ってくれた中華粥を食べた。胃に沁みる素晴らしい味だった。
キョン「李さんって日本語上手ですよね」
李「よく言われます」
ハルヒ「キョンなんか日本人のくせにボロボロなのに……」
キョン「ったく、失礼なやつだな」
またもや笑いに包まれる鶴屋邸
古泉や李さんはともかく、朝比奈さんに笑われたのはショックだった。
歩き回って疲れて帰ってからは李さんが作ってくれた中華粥を食べた。胃に沁みる素晴らしい味だった。
キョン「李さんって日本語上手ですよね」
李「よく言われます」
ハルヒ「キョンなんか日本人のくせにボロボロなのに……」
キョン「ったく、失礼なやつだな」
またもや笑いに包まれる鶴屋邸
古泉や李さんはともかく、朝比奈さんに笑われたのはショックだった。
4日目は鶴屋邸のプロジェクターを駆使しての大映画鑑賞会。
ハルヒセレクションのB級SFはなかなかに面白く、朝比奈さんなど半泣きだった。
この日は李さんは呼ばずにデリバリーピザを食べながら映画鑑賞に勤しんだ。
そして5日目、黒の契約者は現れた。
ハルヒセレクションのB級SFはなかなかに面白く、朝比奈さんなど半泣きだった。
この日は李さんは呼ばずにデリバリーピザを食べながら映画鑑賞に勤しんだ。
そして5日目、黒の契約者は現れた。
古泉「おはようございます」
キョン「おはようさん」
離れの洗面所では既に古泉が顔を洗い終えていた。
古泉「いよいよ今日が最終日ですね」
俺が顔を洗うよこで古泉が話かける。タオルで顔を拭きながら俺も率直な感想を返す。
キョン「今思えば、あっという間の五日間だったな」
古泉「ええ、何と言いましょうか瑞々しい日々でした」
普段ならば訳の分からない例えをしやがってと笑うところだろうが、今は共感できる
キョン「ああ、初めての初めて、とでも言うしかない感覚だ」
キョン「おはようさん」
離れの洗面所では既に古泉が顔を洗い終えていた。
古泉「いよいよ今日が最終日ですね」
俺が顔を洗うよこで古泉が話かける。タオルで顔を拭きながら俺も率直な感想を返す。
キョン「今思えば、あっという間の五日間だったな」
古泉「ええ、何と言いましょうか瑞々しい日々でした」
普段ならば訳の分からない例えをしやがってと笑うところだろうが、今は共感できる
キョン「ああ、初めての初めて、とでも言うしかない感覚だ」
みくる「ご飯ですよー」
母屋から可愛らしい呼び声がした。
キョン「最終日、楽しくやろうぜ」
古泉「ええ、よろしくお願いします」
母屋へと歩く途中に黒猫が俺たちの前を駆け抜けていった。
母屋から可愛らしい呼び声がした。
キョン「最終日、楽しくやろうぜ」
古泉「ええ、よろしくお願いします」
母屋へと歩く途中に黒猫が俺たちの前を駆け抜けていった。
普通に映像が浮かぶwww
食卓にはご飯に漬け物、味噌汁、焼き鮭と純和風な朝食が用意されていた。
古泉「美味しそうですね」
鶴屋「でしょでしょ?誰が作ったと思う?」
古泉が一番人気の方を向いた
古泉「朝比奈さんですか?」
みくる「ふふ、違いますよ」
ならばと俺は大穴狙い
キョン「長門か?」
長門「私ではない」
台所からエプロン姿のハルヒが出てくる。まさかお前が!?
ハルヒ「私は手伝いだけ、作ってくれたのは……」
古泉「美味しそうですね」
鶴屋「でしょでしょ?誰が作ったと思う?」
古泉が一番人気の方を向いた
古泉「朝比奈さんですか?」
みくる「ふふ、違いますよ」
ならばと俺は大穴狙い
キョン「長門か?」
長門「私ではない」
台所からエプロン姿のハルヒが出てくる。まさかお前が!?
ハルヒ「私は手伝いだけ、作ってくれたのは……」
李「おはようございます」
人当たりの良い笑顔で彼が立っていた。
キョン「李さん?どうして朝から?」
李「えーっと……、」
鶴屋「それについては私が説明するよ」
鶴屋さんのハイテンションかつ回り道の
多い話を要約すると、
李さんは鶴屋家の花畑(比喩的な意味はないぞ)で花を摘みたくて許可を取りに来たらしい。
そこで、鶴屋さんではなく、朝飯当番だったハルヒが対価に朝飯を作らせたとのことである。
李「では、僕は花を頂いていきます。鶴屋さん」
鶴屋「ばいばい、李さん」
李「皆さんも、さようなら」
李さんは花畑へと歩いていった
人当たりの良い笑顔で彼が立っていた。
キョン「李さん?どうして朝から?」
李「えーっと……、」
鶴屋「それについては私が説明するよ」
鶴屋さんのハイテンションかつ回り道の
多い話を要約すると、
李さんは鶴屋家の花畑(比喩的な意味はないぞ)で花を摘みたくて許可を取りに来たらしい。
そこで、鶴屋さんではなく、朝飯当番だったハルヒが対価に朝飯を作らせたとのことである。
李「では、僕は花を頂いていきます。鶴屋さん」
鶴屋「ばいばい、李さん」
李「皆さんも、さようなら」
李さんは花畑へと歩いていった
その直後、俺たちは異変に気付いた。
鶴屋「あれ、長門っちはどこだい?」
言われてみれば、さっきまでいたはずの長門が忽然と姿を消している。
できたての朝飯を前にして長門がいなくなるはずがない。
ハルヒ「変ねー、あの子がご飯前にいなくなるなんて」
古泉が焦りを押し殺した顔で言う。
古泉「僕と彼で外を探します。皆さんは中を探してください」
俺は古泉の言葉の真意を正確に読み取り 急いで外に駆け出す。
鶴屋「あれ、長門っちはどこだい?」
言われてみれば、さっきまでいたはずの長門が忽然と姿を消している。
できたての朝飯を前にして長門がいなくなるはずがない。
ハルヒ「変ねー、あの子がご飯前にいなくなるなんて」
古泉が焦りを押し殺した顔で言う。
古泉「僕と彼で外を探します。皆さんは中を探してください」
俺は古泉の言葉の真意を正確に読み取り 急いで外に駆け出す。
古泉「おそらくは花畑でしょうね」
全力疾走の最中、古泉が俺に説明する。
キョン「だろうな!」
走りつつ、俺と古泉の推理を繋げる。
李舜生は黒だ!
長門は李舜生が危険人物だとファーストコンタクトで気付いたんだろう。
そして、鶴屋邸での幾度かの接触でそれが確信へと変化していった。
何らかの行動を起こそうとした奴を牽制するために長門は動いたんだ!
全力疾走の最中、古泉が俺に説明する。
キョン「だろうな!」
走りつつ、俺と古泉の推理を繋げる。
李舜生は黒だ!
長門は李舜生が危険人物だとファーストコンタクトで気付いたんだろう。
そして、鶴屋邸での幾度かの接触でそれが確信へと変化していった。
何らかの行動を起こそうとした奴を牽制するために長門は動いたんだ!
種種の花が咲き誇る花畑
長門と黒猫、李舜生がそこにいた。
長門「やはり来た……」
猫「仕事だからな」
黒「…………」
黒いコートを羽織り、白い仮面を顔に纏う。
長門「黒の契約者、BK201」
黒「……気付いていたのか?」
長門「勿論、あなたにやらせはしない……」
長門と黒猫、李舜生がそこにいた。
長門「やはり来た……」
猫「仕事だからな」
黒「…………」
黒いコートを羽織り、白い仮面を顔に纏う。
長門「黒の契約者、BK201」
黒「……気付いていたのか?」
長門「勿論、あなたにやらせはしない……」
キョン「長門ぉぉぉぉぉぉぉっ!」
花畑で対峙する二人が同時にこちらを向く
黒「キョン…………」
長門「………………」
一瞬の沈黙
避けろっ!
その言葉を発したのは俺でも古泉でも、ましてや長門でもなかった
花畑で対峙する二人が同時にこちらを向く
黒「キョン…………」
長門「………………」
一瞬の沈黙
避けろっ!
その言葉を発したのは俺でも古泉でも、ましてや長門でもなかった
猫「避けろっ!」
その言葉が届いて刹那、長門の腕が伸び俺の腹を貫いていた。
キョン「長門…、なんで…………?」
長門「あなたがいけない…………」
後から追いついた古泉は状況を理解しきれなかった。
古泉「なっ長門さん!」
長門「あなたも不要……!」
再び長門の腕が猛スピードで伸び、古泉の心臓を狙う。
その言葉が届いて刹那、長門の腕が伸び俺の腹を貫いていた。
キョン「長門…、なんで…………?」
長門「あなたがいけない…………」
後から追いついた古泉は状況を理解しきれなかった。
古泉「なっ長門さん!」
長門「あなたも不要……!」
再び長門の腕が猛スピードで伸び、古泉の心臓を狙う。
黒「貴様の相手は俺だ…化け物……!」
黒が素早くワイヤーを長門の手に巻き付け動きを牽制する。
ワイヤーに動作を阻害された長門の腕は古泉にかすり地面に突き刺さる。
しかしながら古泉は気を失って地面に倒れ込んでしまった。
長門「余計なことを……」
長門は腕を戻しながら黒を睨みつける。
黒が素早くワイヤーを長門の手に巻き付け動きを牽制する。
ワイヤーに動作を阻害された長門の腕は古泉にかすり地面に突き刺さる。
しかしながら古泉は気を失って地面に倒れ込んでしまった。
長門「余計なことを……」
長門は腕を戻しながら黒を睨みつける。
ある雑居ビルの一室。中年が誰かと電話で会話している。
黄「ターゲットの『花』の獲得に邪魔が入ったらしい」
?「おそらく、『花』にのまれた人間だろう」
黄「のまれたぁ?どういう意味だそいつは?」
?「ゲート内物質は多く人間の精神状況に多大な影響を受け与える」
黄「御託はいいからとっとと本筋にはいれ!」
?「『花』は多大なストレスに感応し、それを消滅させる……」
黄「つまり、相手は『花』中毒ってことか?」
?「違うな」
黄「何だと!」
?「『花』にマトモな精神を奪われるのさ……!」
黄「ターゲットの『花』の獲得に邪魔が入ったらしい」
?「おそらく、『花』にのまれた人間だろう」
黄「のまれたぁ?どういう意味だそいつは?」
?「ゲート内物質は多く人間の精神状況に多大な影響を受け与える」
黄「御託はいいからとっとと本筋にはいれ!」
?「『花』は多大なストレスに感応し、それを消滅させる……」
黄「つまり、相手は『花』中毒ってことか?」
?「違うな」
黄「何だと!」
?「『花』にマトモな精神を奪われるのさ……!」
長門「『花』は渡さない……私は苦しみたくない…………!」
長門が腕を伸ばして黒の心臓を狙い襲いかかる。まさに紙一重で避ける黒
長門「あきらめて……人間じゃ私にはかなわない…………」
両手で更に腕を伸ばして攻撃を続ける。攻撃が鋭さを増すなか黒は避けるので手一杯となる。
長門「あきらめて……早く臓物さらして……ゾクゾクさせてぇぇぇぇぇっ!」
長門が腕を伸ばして黒の心臓を狙い襲いかかる。まさに紙一重で避ける黒
長門「あきらめて……人間じゃ私にはかなわない…………」
両手で更に腕を伸ばして攻撃を続ける。攻撃が鋭さを増すなか黒は避けるので手一杯となる。
長門「あきらめて……早く臓物さらして……ゾクゾクさせてぇぇぇぇぇっ!」
ぞくぞくする長門しえん
今までの心臓狙いを急遽変更し、頭蓋を突き破らんと腕が迫る。
長門「死ね!死ね!死ねぇぇぇぇぇっ!」
黒の白い仮面が粉々に砕け散り、黒は倒れた。長門はそれを見て絶頂に至る。
長門「あはは!人間は私にはかなわないんだよぉぉぉぉぉぉぉっ!」
身を捩り喜ぶ長門を狂気が支配する。
猫「ああ、人間がどうにかできる化け物じゃないみたいだな」
長門「はぁ……?てめえも契約者か……?」
少し離れた足元で話し掛ける猫に長門は問う。
猫「知ってるか?契約者ってのはなあ…………」
長門「死ね!死ね!死ねぇぇぇぇぇっ!」
黒の白い仮面が粉々に砕け散り、黒は倒れた。長門はそれを見て絶頂に至る。
長門「あはは!人間は私にはかなわないんだよぉぉぉぉぉぉぉっ!」
身を捩り喜ぶ長門を狂気が支配する。
猫「ああ、人間がどうにかできる化け物じゃないみたいだな」
長門「はぁ……?てめえも契約者か……?」
少し離れた足元で話し掛ける猫に長門は問う。
猫「知ってるか?契約者ってのはなあ…………」
ヘイはオッサンでもかっこよかった
黒「契約者は人間じゃない、化け物だ!」
倒れていた黒がゆっくりと身を起こしながら答える。
長門「どうして生きてる!?だって仮面が!!!」
慌て戸惑う長門に、黒猫は笑う。
猫「仮面は急所じゃないぜ、嬢ちゃん」
長門「いいさ、もう一回殺してやるよ!」
一気に日本の腕を伸ばして攻撃をしかける長門。
倒れていた黒がゆっくりと身を起こしながら答える。
長門「どうして生きてる!?だって仮面が!!!」
慌て戸惑う長門に、黒猫は笑う。
猫「仮面は急所じゃないぜ、嬢ちゃん」
長門「いいさ、もう一回殺してやるよ!」
一気に日本の腕を伸ばして攻撃をしかける長門。
高速で迫る二本の腕を前に黒は落ち着いて呟く。
黒「どうして、お前は手を伸ばして攻撃することしかしない?」
二本の腕が伸びるのが急に止まった。
猫「どうしてさっきから腕しか動かさないんだ。動かせないからだろ?」
黒「どうして、お前は手を伸ばして攻撃することしかしない?」
二本の腕が伸びるのが急に止まった。
猫「どうしてさっきから腕しか動かさないんだ。動かせないからだろ?」
猫「足元の毒々しい花が大事だからな!」
長門の足元に青く不思議な光を放つ赤い『花』が咲いている。
長門「だったらどうしたぁぁぁぁぁ!?」
再び手を伸ばす長門は黒の腕に気づく
長門「倒れた時…、ワイヤーが……『花』に結んで…………!」
黒「化け物が!」
電撃!!!
長門「ギャァァァァァァァッ!」
強力な電気ショックを直に受けたかのように、長門は息絶えた。
長門の足元に青く不思議な光を放つ赤い『花』が咲いている。
長門「だったらどうしたぁぁぁぁぁ!?」
再び手を伸ばす長門は黒の腕に気づく
長門「倒れた時…、ワイヤーが……『花』に結んで…………!」
黒「化け物が!」
電撃!!!
長門「ギャァァァァァァァッ!」
強力な電気ショックを直に受けたかのように、長門は息絶えた。
長門っち‥
8月31日
何故か気を失っていた俺たち三人を鶴屋さんが探し出してくれたおかげで、昨日までの合宿は無事に終了した。
せっかくの楽しい合宿だったが、俺たちの行方不明という不祥事はハルヒ的には大NGらしい。
合宿も終わった今日は宿題をやるべきなのだろうが、そんな余力は俺にはない。
午前中、街に出て明石焼きを買いに行ったら「日本人おっさん、中華系青年、北欧系少女と猫」という不思議パーティにあった。
今度ハルヒにでも話してやろうかな。
何故か気を失っていた俺たち三人を鶴屋さんが探し出してくれたおかげで、昨日までの合宿は無事に終了した。
せっかくの楽しい合宿だったが、俺たちの行方不明という不祥事はハルヒ的には大NGらしい。
合宿も終わった今日は宿題をやるべきなのだろうが、そんな余力は俺にはない。
午前中、街に出て明石焼きを買いに行ったら「日本人おっさん、中華系青年、北欧系少女と猫」という不思議パーティにあった。
今度ハルヒにでも話してやろうかな。
黄「黒っ!てめえの分は買わないからな!」
明石焼きを二人分注文しながら、黄は怒る。
猫「まあまあ、サンプルデータもとれたことだし……」
猫がなだめに入る
黄「『花』でガキ2人蘇生させたうえに、記憶いじったんだぞ……!」
猫「『機関』関係の重要人物が死んで、目を付けられなくて良かっただろ?」
黄「『花』は消えちまってんだよぉ!」
黒「あそこでは、あれが最良の手段だった」
黄「まったく、契約者の考えてることはわかんねぇよ」
明石焼きを二人分注文しながら、黄は怒る。
猫「まあまあ、サンプルデータもとれたことだし……」
猫がなだめに入る
黄「『花』でガキ2人蘇生させたうえに、記憶いじったんだぞ……!」
猫「『機関』関係の重要人物が死んで、目を付けられなくて良かっただろ?」
黄「『花』は消えちまってんだよぉ!」
黒「あそこでは、あれが最良の手段だった」
黄「まったく、契約者の考えてることはわかんねぇよ」
店員「明石焼き二人前です。」
銀「いい匂い……」
黄「ったく、こいつはわけわからんもん欲しがるし」
猫「そうカッカすんなよ」
銀「黒……」
黒「どうした?」
銀「一個だけあげる……」
黄「ったく、甘い奴だなぁ……」
銀「黒…あーん……」
猫「ブリザードなんて御免だぞ……!」
完
銀「いい匂い……」
黄「ったく、こいつはわけわからんもん欲しがるし」
猫「そうカッカすんなよ」
銀「黒……」
黒「どうした?」
銀「一個だけあげる……」
黄「ったく、甘い奴だなぁ……」
銀「黒…あーん……」
猫「ブリザードなんて御免だぞ……!」
完
銀かわいい
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黄「何だって俺らが関西ブロックの仕事をしなきゃなんねぇんだ……ったく」
助手席の後ろの席にちょこんと座らされた黒猫がおっさん臭い声を発する、
猫「それだけ重要な事態ってことだろ、それに契約者も向こうにはいないさ」
黄「だと、いいんだがなぁ」
猫「息抜きにもなるだろうしな」