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ドラッグ オン ドラグーン3 討鬼伝

ガブリアス「フライゴンさん、遊んで~」



1 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:
ID:nFKiAJNr0 [1/23回(PC)] (某所のパソコン、ボックス1)

フライゴン「…今、何時だ?」

ガブリアス「えっとねえ、多分、朝の6時くらい」

フライゴン「帰れ」

ガブリアス「えー」

フライゴン「俺が昨日、試合だったのは知ってるよな」

ガブリアス「………」

フライゴン「試合の翌日くらい、ゆっくりしたいってのも分かるよな」

ガブリアス「………」

フライゴン「俺はいつも、お前に何て言っている?」

ガブリアス「…相手の立場になって考えろ」

フライゴン「それを守っていれば、用もないのに早朝にいきなり来て、遊べとか言い出したりはしねえはずだ。分かったら帰れ」

ガブリアス「………」


2 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:kBs0TAoJ0 [1/2回(PC)]
ガブ「…雑魚が」(ボソッ




3 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [2/23回(PC)]
フライゴン「だいたい何だ、遊んでってのは。でかい図体して」



ガブリアス「…フライゴンさん冷たくなった…」



フライゴン「ああ?」



ガブリアス「前はそんな言い方しなかったのに」



フライゴン「それはお前がまだフカマルで、右も左も分からなかった頃の話だろうが」



ガブリアス「…まだあれから半年しか経ってないもん…」



フライゴン「半年だろうが何だろうが、お前はもう立派なガブリアスなんだよ」



ガブリアス「…ガブリアスになったのだって半月前だもん…」



フライゴン「お前、おかしいぞ。言ってる事や、口調までフカマルの頃に戻っちまったのか?」






5 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [3/23回(PC)]
フライゴン「確かにお前の成長は速かったよ。異例と言っていいくらいだ。だから体の成長に、中身が追いついてないってのはあるだろう」



ガブリアス「………」



フライゴン「だけどな、対戦相手のトレーナーやポケモンは、そんな事はこれっぽっちも考えてなんかくれねえぞ」



ガブリアス「………」



フライゴン「敵はお前を、強ポケのガブリアスとして全力で潰しにくる。厳しいかも知れねえが、受け入れてやっていくしかねえ」



ガブリアス「………」



フライゴン「だからお前がガブリアスになったとき、言ったはずだ。もう新人とは思わねえ。一人前のポケモンとして扱うってな」



ガブリアス「………」



フライゴン「お前も納得したはずだ。むしろ嬉しがってるように見えたがな。それなのにどうした。今になって急にガキみてえな事を」









7 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [4/23回(PC)]
ガブリアス「…フライゴンさんは僕が嫌いなんだ…」



フライゴン「何だって?」



ガブリアス「僕がガブリアスだから…」



フライゴン「?」



ガブリアス「ガブリアスがフライゴンの活躍の場を奪ったから…」



フライゴン「なるほどな」



ガブリアス「………」



フライゴン「様子がおかしいと思ったが、そういう事か。どこでそんな話を聞いてきた?」



ガブリアス「…昨日、よそのトレーナーのところのガブリアスが…」



フライゴン「そうか」



ガブリアス「ガブリアスのくせに、何でフライゴンなんかについて歩いてるんだ、って…」



フライゴン「どんな事を言ったのかは、聞かなくても想像がつくな」




8 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [5/23回(PC)]
フライゴン「そいつは性格が悪そうだから、かなり悪意のこもった話をしたとは思う。それでも、おそらくそいつの言ってる事は、ほぼ正しい」



ガブリアス「えっ」



フライゴン「意外か?」



ガブリアス「だって…」



フライゴン「じゃあ聞くが、お前、俺と戦ったら負けると思うか?」



ガブリアス「そりゃそうだよ…だって…」



フライゴン「お前が新入りだった頃のイメージは捨てろ。昨日だって俺の試合を見てるだろ。俺を対戦相手として見てみろ」



ガブリアス「………」



フライゴン「その上で、今のお前の戦力と戦わせてみろ。どうだ、怖いか?」



ガブリアス「………」



フライゴン「今はまだレベル差があるから、どう転ぶか分からない部分はあるさ。だが、ごく近い将来、俺はどうあがいてもお前には勝てなくなる。間違いない」









10 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [6/23回(PC)]
フライゴン「だいたいな、お前、試合でフライゴンをよく見るか?」



ガブリアス「…見ない。ほとんど」



フライゴン「だがガブリアスはイヤってほど見るだろう。それが答えだ」



ガブリアス「………」



フライゴン「フライゴンとガブリアスはタイプが同じで、能力はあらゆる面でガブリアスが上回っている。だとしたら、わざわざフライゴンを使う理由はねえ」



ガブリアス「でも…」



フライゴン「いまだに俺を試合に引っ張り出すうちのマスターなんかは、もう変わり者の領域なんだよ」



ガブリアス「………」



フライゴン「フライゴンにできる事で、ガブリアスにできない事はあまりない。対戦で重要な事は、ほとんどないと言っていい。トレーナーが勝つためにやってる以上、ガブリアスを使うのは当然の話だ」



ガブリアス「………」










13 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [7/23回(PC)]
フライゴン「だがなガブリアス、これだけは言っておくぞ」



ガブリアス「?」



フライゴン「お前は、昨日お前が出会ったヤツみてえな、くだらないガブリアスにはなるな」



ガブリアス「くだらない?」



フライゴン「そいつは多分、俺より強いだろう。だがそれでも断言できる。くだらないヤツだ」



ガブリアス「どうして?」



フライゴン「そいつは生まれた時から、強者に近い場所にいるヤツだろう。それなのに他人を貶めて、ちっぽけな自尊心を満足させている。およそ考えつく限り、最もくだらない行為だ」



ガブリアス「………」



フライゴン「馬鹿な話だ。遊んでいても、そこらへんのポケモンなら軽く倒せる力を持っているんだ。ただ勝ち続ければ、それだけで強さは証明され、尊敬もされるだろう」



ガブリアス「………」



フライゴン「自分の人格に問題がある事を、吹聴して回るような真似をする意味がどこにある?自覚してやってるなら下劣だし、自覚していないなら馬鹿だって事だ」










17 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [8/23回(PC)]
フライゴン「お前に何か言うのも、これで最後になるかも知れねえが、まあ最後の小言だと思って聞いてくれ」



ガブリアス「!」



フライゴン「自分より弱いヤツを見下したくなるのは、ある意味、仕方がないのかも知れねえ。だが、それを口に出すのと、沈黙を守るのとでは、大きな差があるって事は覚えておくべきだ」



ガブリアス「…最後って何?」



フライゴン「?」



ガブリアス「どうしてそんな事言うの!?」



フライゴン「分かるだろ。これからのお前に必要なのは、もっと実戦に役に立つ助言だ。お前より弱い俺に、何か言えるような資格があると思うか?」



ガブリアス「どうでもいい!そんなのどうでもいいよ!」



フライゴン「………」



ガブリアス「…フライゴンさんはガブリアスが嫌いなの…?」



フライゴン「ガブリアスに恨みを持ってるフライゴンは、大勢いるだろうな」



ガブリアス「フライゴンさんはどうなの…?やっぱり僕の顔なんか、見るのもイヤなの…?」




18 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [9/23回(PC)]
フライゴン「お前が聞きたいのは、俺個人が、ガブリアスであるお前をどう思ってるかって事だな」



ガブリアス「………」



フライゴン「分かった。一人前のポケモンとして扱うって言ったからな。腹を割って話すよ」



ガブリアス「…うん」



フライゴン「お前に会う前の俺が、ガブリアスに対して、思うところがなかったと言えば嘘になるだろうな。比較されては、ずいぶんと不愉快な思いもしてきたよ」



ガブリアス「………」



フライゴン「一応言っておくが、うちのマスターやポケモンには、そんな目にあわされた事は一度もねえ。だが、お前が昨日会ったガブリアスみてえな輩は、結構多いもんだ」



ガブリアス「…うん」



フライゴン「でな、うちのマスターは、なかなかガブリアスを仲間にしなかった。トレーナーの間じゃ、使用率は一二を争う強ポケで、入れりゃ戦力アップは確実だってのにだ」




19 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [10/23回(PC)]
フライゴン「もちろん、マスターには何かお考えがあったんだろう。だが万が一にも、俺に遠慮してガブリアスを入れないなら、申し訳ない話だとずっと思ってた」



ガブリアス「………」



フライゴン「だからな、お前が入って来た時は、ほっとしたってのが正直なところだったよ。俺との付き合いが長いとか、そんなのは気にしねえで、勝つ事を考えて欲しかったからな」



ガブリアス「そうだったんだ…」



フライゴン「さて、そうやってうちにフカマルが入ったわけだが、どういうわけかそいつが、やたらと俺の後をくっついて来たがってな」



ガブリアス「だって…」



フライゴン「別に責めてるわけじゃねえ。来たばっかりのお前に、空気読めってのも無理な話だ。ただ、何でよりによってフライゴンに、とはみんな思ってただろうな」



ガブリアス「………」



フライゴン「実際、マリルリやチャーレム、ムクホークあたりは、お前を預かろうかと申し出てくれたよ。みんな面倒見がよくて、信頼できるヤツらだ。それもいいかと思った」















23 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [11/23回(PC)]
フライゴン「だがな、そこで考えたんだ。言い方は悪いが、俺はお前を放り出そうとしてる。その理由は何かってな」



ガブリアス「理由?」



フライゴン「俺がお前と付き合ってみて、性格的にどうしても合わねえとか、そんな感じのわけがあるなら、他に適任がいるなら回せばいい。だが、違うだろう、と」



ガブリアス「………」



フライゴン「お前の性格に問題はねえし、相性だって悪くないと思った。じゃあ、俺がお前をよそにやろうって理由は、お前が将来、ガブリアスになるヤツだからっていう、ただそれだけだ」



ガブリアス「………」



フライゴン「誰だって、自分がなりたい存在に生まれてこられるわけじゃねえ。俺がフライゴンなのと同じように、お前がフカマルなのも、お前が何かを選択した結果、決まった事じゃねえ」



ガブリアス「…うん」



フライゴン「こっちを気に入ってくれる若いヤツを、種族を理由に拒絶しちまえば、それは結局、俺をフライゴンだからって理由で馬鹿にしてる連中と、根っ子のところで同じじゃねえかって思ったわけだ」










28 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [12/23回(PC)]
フライゴン「だから俺は、お前を引き受ける事にした。俺がお前にとって、いい先輩だったかどうかは分からねえ。だが、俺が教えられる事は、教えてやれたんじゃねえかって思う。それでな」



ガブリアス「うん」



フライゴン「本当にやってよかったと思うよ。結局、ガブリアスだとかフライゴンだとか、そんなのは関係ねえんだなって分かった。同じ種族でもイヤなヤツはいるし、違う種族でも友達になれるヤツはいる」



ガブリアス「うん…うん…」



フライゴン「お前は俺にとって、かわいい後輩だよ」



ガブリアス「うっ…うぅ…」



フライゴン「馬鹿野郎。そのくらいで泣くな。それにな、かわいい後輩で満足してもらっちゃ困るんだよ」



ガブリアス「…?」



フライゴン「とっとと頼もしい後輩に進化してくれ」



ガブリアス「うん…僕…頑張るよ…」










33 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [13/23回(PC)]
ガブリアス「僕、あのガブリアスの話を聞いてから、ずっと思ってたんだ。フライゴンさんに謝らなくちゃって」



フライゴン「謝る?何をだ?」



ガブリアス「僕のせいで、フライゴンさんにずっとイヤな思いをさせてたんじゃないかって…」



フライゴン「………」



ガブリアス「僕がなんにも知らなかったから…いつも僕がフライゴンさんの後をくっついて回ってたから…だから仕方なく、僕の面倒を見ていてくれてたんじゃないかって…」



フライゴン「そうか」



ガブリアス「だから、謝ろうって決めたんだけど…いざフライゴンさんの前に出たら…怖くて…」



フライゴン「怖い?」



ガブリアス「…フライゴンさんに、本当はお前の事なんか大嫌いだったって言われるかも知れない…そう考えたら、すごく怖くなって…」



フライゴン「それで、遊んで、か」



ガブリアス「………」




34 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [14/23回(PC)]
フライゴン「俺の方こそ謝らなきゃな。相手の立場になって考えろ、とか偉そうな事言っておいて、お前の気持ちなんか考えねえで厳しい事だけ言っちまった」



ガブリアス「そんな事ないよ!僕の方が、謝ろうって決心したのに勇気がなくって…」



フライゴン「…なあ、せっかくこうやって腹を割って話せたんだ。俺の方からも一つ聞いていいか?」



ガブリアス「えっ。うん、いいよ」



フライゴン「お前、フカマルの頃に、何で俺の事があんなに気に入ってたんだ?どうも理由が分からねえんだが」



ガブリアス「…えっと…その…最初のきっかけは…フライゴンさんの尻尾が…」



フライゴン「…尻尾…?」



ガブリアス「…シマシマで、先っぽに何かついてて、面白かったから…」



フライゴン「………」



ガブリアス「………」










38 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [15/23回(PC)]
フライゴン「…マジかよ。そんな理由だったとはな…」



ガブリアス「き、きっかけはだよ、きっかけは!」



フライゴン「ヘコむわー。聞くんじゃなかったわー」



ガブリアス「もっもちろん今は違うよ!フライゴンさんの人柄とか!人格とか!」



フライゴン「今さら何を言っても、尻尾フェチ野郎の言い訳にしか」



ガブリアス「えっ!?フェチって何!?」



フライゴン「まあいいけどな。だがなガブリアス、これだけは言っておくぞ」



ガブリアス「?」



フライゴン「しっぽをふるを使ってくるポケモンは、しっぽをふられる前に倒せ」



ガブリアス「うわあああああん!フライゴンさんの意地悪!」



フライゴン「ははは、何も泣く事ねえだろ。冗談だよ冗談」









40 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [16/23回(PC)]
フライゴン「きっかけなんてのは、案外そんなもんかも知れねえな。ある意味お前らしいよ」



ガブリアス「うぅ…」



フライゴン「まあ、お前にはこれからエースとして頑張ってもらわなきゃならねえんだから、尻尾好きもほどほどにしとけよ」



ガブリアス「………」



フライゴン「おっとすまねえ。ちょっとしつこかったな」



ガブリアス「ううん、そうじゃなくて…」



フライゴン「?」



ガブリアス「僕が頑張ると、その分、フライゴンさんの出番を取っちゃう事になるのかな…」



フライゴン「そんな事は気にするな」



ガブリアス「でも…」



フライゴン「確かに試合に出るのは嫌いじゃねえし、マスターの使い方が良くてそこそこ勝ってはいるが、俺にはもっとやりたい事があるからな」




41 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [17/23回(PC)]
ガブリアス「やりたい事?」



フライゴン「ああ。もう一度、空を飛ぶを覚えて色んなところに行ってみてえ」



ガブリアス「空を飛ぶって、秘伝技の?」



フライゴン「おう。昔は俺が飛んでたんだがな、トレーナー戦に出る機会が増えたんで、外れたんだ」



ガブリアス「そうだったんだ」



フライゴン「好きなんだ、飛ぶのが。お前はどうだ?」



ガブリアス「僕はあんまり…」



フライゴン「そりゃそうだな。お前は本当に、一応飛ぶ事もできるってだけだからな。何度か見たが、ありゃひどかった。人を乗せるなんて絶対に無理だな」



ガブリアス「フライゴンさん!ひどい!」



フライゴン「ははは、まあそう怒るな。一つくらいお前より得意なもんがないと、こっちも立つ瀬がねえ」









43 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [18/23回(PC)]
フライゴン「今、マスターを乗せて飛んでるのはフワロイドだがな、あいつも色々と面白い戦い方ができるヤツなんだよ。だからそろそろ代わってやりてえ。それにな」



ガブリアス「うん」



フライゴン「人の仕事にケチはつけたくねえが、マスターがフワロイドにしがみついて飛んでるのは、どうにもおっかなくて見てられねえ」



ガブリアス「確かにあれはちょっと…」



フライゴン「絶対に俺の方がうまく飛べる自信がある」



ガブリアス「うん、僕もそう思うよ!」










47 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [19/23回(PC)]
フライゴン「俺の故郷は砂漠でな。ガキの頃、たまにオアシスがあるだけの、全く代わり映えのしねえ風景を、毎日毎日眺めてたよ」



ガブリアス「うん…」



フライゴン「何にも面白い事なんてねえ。でも出て行く度胸もねえ。ただ目的もなく生きて、いつかただ死んでいくんだって思ってた。そんなある日、マスターに出会った」



ガブリアス「………」



フライゴン「マスターと旅して、色んなもんを見たよ。どこまでも広がる海と水平線、天にも届きそうな山と断崖、真っ白な雪原と凍りついた湖。世界はこんなにも広くて、美しいんだって思った」



ガブリアス「………」



フライゴン「不思議なもんでな。色んな美しいものを見て、そうしてたまにあの故郷の砂漠を思い出すとな、あんなに嫌いだった風景が、あれはあれで美しかったんだなって感じるんだよ」



ガブリアス「………」



フライゴン「…っておい、ガブリアス…?」



ガブリアス「………」









49 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [20/23回(PC)]
フライゴン「まったく、思いっきり早起きして人のところに来といて、そこで寝ちまうヤツがあるか」



ガブリアス「……ぅ…」



フライゴン (いや、昨日はろくに寝てないんだろう。ガキなみのオツムで、こいつなりに色々考えたってわけか)



フライゴン (………)



フライゴン (なあガブリアス。俺には分かる)



フライゴン (お前は強くなる)



フライゴン (俺なんかがいなくても、1人でも立派にやっていけるようになる)



フライゴン (そしてマスターにたくさんの勝利をもたらすだろう)



フライゴン (そこまでは分かる。確信してる。だが…)



フライゴン (そこから先の事は、俺には分からねえ…)




50 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [21/23回(PC)]
フライゴン (世界は広い)



フライゴン (いつか、今は俺たちの知らないポケモンとも戦う日がやって来る)



フライゴン (その時、お前の強さは通用するのか…)



フライゴン (今は確かなものに見える強さも、たった1つの新しい特性、新しい技、新しいアイテムが出て来るだけで、あっさりと揺らいじまう事だってある)



フライゴン (そういう不安定な土台の上に、強さってのは乗っかってる)



フライゴン (そんな危なっかしい場所でお前は、これから先ずっと、戦い続けて、勝ち続けていかなきゃならねえんだな)






52 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:nFKiAJNr0 [22/23回(PC)]
フライゴン (もし将来、お前の前に、自分ではどうする事もできない壁が立ちふさがった時)



フライゴン (お前は強さを諦める事ができるんだろうか)



フライゴン (強さ以外の、何か大切なものに、気付く事ができるんだろうか)



フライゴン (ガキの頃から、強者として生きていく事が、義務になっちまったお前に…)



フライゴン (………)



フライゴン (俺には、祈る事しかできねえ…)



フライゴン (お前の旅が、終わりをむかえるその日まで)



フライゴン (ずっと、高く、飛び続けられるように)



ガブリアス「………」







おわり




53 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] : 投稿日:ID:oj/Shk7L0 [1/1回(PC)]
イイハナシダナー









55 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] : 投稿日:ID:lUbOdRMg0 [1/1回(PC)]

フライゴンも3世代の時は本当に強かった

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