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ドラッグ オン ドラグーン3 討鬼伝

幼「なんで?」



1
Ryu2012/11/13(火) 22:59:45.90 ID:ExcF5QuY0
男「ああ、いやだ」

幼「なんが?」

男「この坂だよ、いっつも坂が急だからこけそうになる」

幼「でも、昔は好きだったじゃない」

男「あれはな、俺がガキだったからさ」

幼「今でも十二分にガキじゃない」

男「俺はもうすぐ17になるんだ」

男「昔だったらとっくに成人してるんだよ」

元スレ:ttp://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1352/13528/1352815185.html

3 :Ryu2012/11/13(火) 23:09:57.31 ID:ExcF5QuY0

幼「昔ならね」



幼「でも、公園でエロ本を見つけてはしゃぐのはどうかと思うよ」



男「おっ大人は幼みたいになまってしゃべんないし」



幼「私のどこがなまってるのよ」



男「お前いっつもなにが?っ聞くとき、なんが?ていうよな」



幼「しょうがなんじゃない、昔からの癖なんだし」



幼「それよりも、早く帰ろうよ」

4 :Ryu2012/11/13(火) 23:16:30.07 ID:ExcF5QuY0

男「ああ、この坂を下りなければならんのか」



男「せめて、自転車があればな」



幼「なにで?」



男「・・・・・」



幼「・・・・・」



男「お前、わざとやってるだろ」



幼「なにで、自転車あるといいの?」



男「あれ、スルー?」



男「まぁいいや、そんなの急な坂を自転車で下りると気持ちいいからだろ」

5 :Ryu2012/11/13(火) 23:27:53.01 ID:ExcF5QuY0

幼「なにで、気持ちいいの?」ズイッ



男「そりゃ、スピードも出るし風を切る感じがたまんなくいいだろ」



幼「ふ~ん」クルッ



幼「私はこけたら痛そうだし嫌かな」テクテク



幼「そういえば、こけるで思い出したけど男って昔この坂でこけなかったっけ?」



男「人の忘れ去りたい傷をいじるなよ」



男「ん~と、確か六歳の時だっけ」


6 :Ryu2012/11/13(火) 23:33:22.42 ID:ExcF5QuY0

幼「五歳のときだよ」



男「お前、よく覚えてるな」



幼「テキトーに言ってみただけだけど?」



男「なら、言うなよ」



幼「まず、男の言うことは否定から入ろうと思って」



男「それは、精神的にじわじわと来るからやめてくれないか?」



幼「いやだよ」キッパリ



男「即答!?」

7 :Ryu2012/11/13(火) 23:41:29.46 ID:ExcF5QuY0

男「幼さん、それはいつ決まったの?」



幼「いつだと思う?」



男「質問を質問で返すな、ん~とじゃ〖さっき〗かな」



幼「ちょっと怒りながらも、ちゃんと答えてくれる男大好き」



男「茶化さずにはやく答え教えてくれよ」



幼「つれないな~、んじゃ正解発表!!」



男「おお~」パチパチ



幼「無能で馬鹿でなんもの才能もなくて童貞な男君にこの寛大な私が答えてあげよう」



男「そこまで!?」

8Ryu2012/11/13(火) 23:48:23.94 ID:ExcF5QuY0

幼「では、男くん私が歩いた歩数を数えてくれたまえ」



男「数えてどうするんだよ」



幼「もう、ノリわるいな~こういうときは、素直に数えるもんだよ普通」



男「わかったよい~ち、に~~い、さ~~~ん・・・」



幼「もっと、早く数えられないの?馬鹿なの?」



男「無能で馬鹿でなんもの才能もないわたくしめは数えることもそれは、それは」



幼「なんなの、反抗期なの?死ぬの?」



男「お前実は俺のこと嫌いだろ」




9 :Ryu2012/11/13(火) 23:58:11.49 ID:ExcF5QuY0

幼「そんなことあるはずがなんじゃない」



男「あっなまった」



幼「殴るよ」シュッシュッ



男「わかった、お願いだからだからシャドーボクシングするのやめて」



幼「私は、昔も今もそしてこれからも男ことが好きよ」



男「それはよかった、俺もお前が、幼が好きだからな」



幼「ん//もう//」



男「照れてるとこ悪いが、答え教えてくれないか?」



幼「おお、そうだったね忘れてた、忘れてた」

11 :Ryu2012/11/14(水) 00:06:20.87 ID:+JgkdS4p0

幼「では、男くん私の歩いた歩数を数えてくれ」



男「いち、にぃ、さん・・・五歩くらいかな」



幼「正解だ」



幼「そして、私は今どこにいる?」



男「坂の上のほうかな」



幼「うむ、山で言うと八合目くらいかな」



男「なぜ、山で例えたんだよ」



幼「そこに山があるからさ!!」



男「いやここ、思いっきり街中だよ」

12 :Ryu2012/11/14(水) 00:33:12.46 ID:+JgkdS4p0

幼「さぁ!!男くんここから導き出される答えを、さぁ!!」



男「いやいや、その答えを聞いてるんだよ」



幼「う~~、つまんない」



幼「当てずっぽうでもいいから、さぁ!!」



男「おれもう〖さっき〗って、答えましたよね」



幼「ぶぶ~~、ざんね~~ん」



男「ちょっとイラッときた」



幼「そんな、こんなとこでなんて」



幼「でも、男が初めてなら・・・でも!!」

13 :Ryu2012/11/14(水) 00:44:22.05 ID:+JgkdS4p0

幼「あぁん、おと、こ、そこ、いいよ」ムフフ



男「幼さ~ん、早く帰ってきてくださ~い」



幼「なによっ、せっかくもう少しでS○Xできそうだったのに」



幼「あ~あ、女の子にこんなこと言わせるなんて男は最低ね」



男「えっ、今の俺が悪いの?」



幼「だって男がムラッとしたなんて言うから、つい・・」



男「・・・・・」



男「今日は、寒いな」



幼「そだね~~」








14Ryu2012/11/14(水) 00:50:10.40 ID:+JgkdS4p0

男「・・・それで、さっきの答えなんだが」



幼「ああ、あれね答えは【さっき】だよ」



男「幼、すこしいいかな」



幼「すこしだけならいいかな、だなんて」



男「ああ、うんもういいや」



幼「元気ないね~、どうしたの?」



男「元凶がなにをいうか」



幼「なにわけわかめなことを」

15 :Ryu2012/11/14(水) 01:03:02.94 ID:+JgkdS4p0

男「お前、周りからよく疲れるとか言われないか?」



幼「成績優秀、品行方正、文武両道の幼様に死角はないのだ」ムネハリッ



男「無い胸なんて張っちゃって」ボソッ



幼「そこの男くん、ちょっとそこの路地裏行こうか」



男「ハハハ、ところで幼サン【さっき】と〖さっき〗の違いは何かな?」



幼「もちろん、括弧の違いよ!!」



男「至極当然のように言ってるけど、それ明らかにおかしいからね」



幼「さぁ、これで謎は解決したことだし」テクテク



クルッ



幼「帰りましょうか!」



男「振り向きざまに大声出さなくても聞こえるよ」


16 :Ryu2012/11/14(水) 01:09:26.81 ID:+JgkdS4p0

幼「寒いし、坂道に立ち止まってたから足が疲れたのよ!!」



幼「それくらい、察しなさい童貞!!」



男「ん、ちょっと待ってくれ、幼」



幼「なんよ」



男「幼はそのまま上を向いててくれ」テクテク



幼「わかったわよ、なんかするなら早くしてよ」



男(このまま、幼の背後に回って上を見上げると」



男(そこには幼のパっ」



バシーン


17 :Ryu2012/11/14(水) 01:15:43.22 ID:+JgkdS4p0

幼「ごめん、たまたま私のパンツ見ようとした男の顔に鞄が当たったわ」



男「わざわざ、丁寧にご説明ありがとう」ヒリヒリ



男「おかげで、頬が痛いよ」



幼「あら、おめでとう。男の傷は勲章ってよく言うじゃない」



男「ああ、そうですか」



男「というか、なぜこの計画がばれた」



幼「童貞の男くんは知らないと思うけれど、少し声が漏れてたわよ」



男「あのちょっと幼、いいか?」

18 :Ryu2012/11/14(水) 01:23:13.30 ID:+JgkdS4p0

幼「まぁ、童貞の男くんには少し難しかったかもね」



幼「でも安心して、そんな童貞で愚かな男くんを私は愛しているから」



男「幼さ~~ん」



幼「どうかしたの?童貞の男くん」



男「その、枕詞のように童貞をつけるのやめて頂けませんか?」



幼「乙女のパンツを見ようとした童貞への罰よ」



男「それに関しては、悪かったでも童貞という言葉は言っちゃいけない」



幼「なにで?」



幼「魔法使いを夢見る男くんにはちょうどいいじゃない」

19 :Ryu2012/11/14(水) 01:29:55.65 ID:+JgkdS4p0

男「俺がいつ魔法使いを目指した!あと、お前テンション変わりすぎぢゃないか!?」



幼「今日のパンツは勝負してないからよ」



男「どんな理由だよ、なに勝負してんだよ」



幼「勝負相手がなんをいうのやら」



男「幼さん?何を言っておられるのですかな?」



幼「言葉遣いが変よ、魔法使いなのにそんなこともできないの?」



男「俺は、まだ魔法使いになってねぇ!!」



幼「『まだ』というこはなる気なのね、魔法使いに」

20 :Ryu2012/11/14(水) 01:35:19.28 ID:+JgkdS4p0

男「いや、俺は魔法使いにはなりたくないな」



幼「どうしてかしら?」



男「それまで、幼と愛せないからだよ」キリッ



幼「えっ、きも」



男「ド直球ストレート!!」グフッ



幼「うるさいわね」



男「やめて、もう男のライフはゼロよ!」



男「てか、普通こういうときはキュンとくるもんだろ」



幼「なに言ってるのかしらこの人」



男「そのセリフだけは、言われたくなかった」

21 :Ryu2012/11/14(水) 01:42:33.66 ID:+JgkdS4p0

男「というか、幼のほうがいろいろ妄想してたじゃん」



男「なんなの、今さら純情振っちゃって」



幼「女々しいはね男、さぁ早く私を抱きなさい」



男「前言撤回、不純だよ幼は」



幼「いやらしいはね、人を不純呼ばわりするなんて」



男「ねぇ、まだ怒ってるの?早く元気な幼に戻ってよ」



幼「そうだね、この荷物持ってくれたら許そう」

22 :Ryu2012/11/14(水) 01:52:41.12 ID:+JgkdS4p0

男「おっ、少し口調が戻ってきた」



幼「男・・・」



男「なに?」



幼「どうして、そんなに笑っていられるの?」



男「・・・何が?」



幼「何がって、おばさんいないんだよ、死んぢゃったんだよ」グスッエッグッ



幼「どうして、ぢょうして、笑うの、家に帰っても誰もいないんだよ」



男「そうだな、あの家は一人で住むのには広いかな」



男「でも、エロ本とか机の上に置かれたり勉強しろって言われなくて済むかな」

23 :Ryu2012/11/14(水) 02:02:57.67 ID:+JgkdS4p0

幼「!?」



ばちーん



男「痛いな」



幼「嘘でも、そんなこといわないで・・よ」スッ



トスッ



幼「男の胸ってあったかいね」



男「幼カイロは今年もあったかいな」



幼「」エッグヒグ



男「幼は小さいから、ちょうど頭が撫でやすい位置にあっていいな」ナデナデ



幼「男は泣かないの?」ヒッグヒグ

24 :Ryu2012/11/14(水) 02:09:29.26 ID:+JgkdS4p0

男「もう、十二分にないたからな」ナデナデ



幼「そっか」ヒグエグ



幼「これから、どうするの?」ズビビー



男「ああ、鼻水が制服に」



幼「えいっ!」フキフキ



男「うわっ!制服で鼻水拭くなよ」



男「・・・これからか」



男「まず、は料理と洗濯とかおぼえなきゃならんな」



幼「なんで?」

25 :Ryu2012/11/14(水) 02:15:52.96 ID:+JgkdS4p0

男「なんでって、ん?幼、なまりは?」



幼「変なとこ食いつくね」



男「料理や洗濯の家事一人暮らしの基本だろう?」



幼「え?おばさんから聞かされてなんの?」



男「なにを?」



幼「もし、おばさんが死んだら私が男の面倒を看るって話」



男「そんなの全然聞かされてないぞ」



幼「う~~ん、まぁいいやこれからよろしくね、男♪」



男「幼のおじさんやおばさんは何て言ったんだよ」

26 :Ryu2012/11/14(水) 02:21:46.35 ID:+JgkdS4p0

幼「両方とも、男の家だからいいんじゃないって」



男「無警戒すぎるだろ、それ」



幼「まぁ、家も隣同士だしね」



男「はぁ、まっいっか」



幼「それだけで、済ませちゃうんだ」



男「考えても始まらないしな」



男「あと、俺はまだ母さんとの約束を果たしてない」



幼「約束ってなん?」

27Ryu2012/11/14(水) 02:29:47.32 ID:+JgkdS4p0

男「幼、今俺はお前を護れているか?」



幼「・・・」



男「幼、今お前は心の底から笑っているか?」



幼「・・・」フフ



男「幼、今お前は幸せか?」



幼「ふふ」



幼「そうだな~、とりあえず」ダッ



男「おい、幼走ったら危ないって」



幼「男が守ってくれるんでしょ、それとね」



幼「コンビニの肉まんがあったら幸せかも!」

28 :Ryu2012/11/14(水) 02:35:01.69 ID:+JgkdS4p0

男「俺の制服汚したじゃないか!」



幼「私のパンツみたじゃない!」



男「幼!!」



幼「何!?」



男「好きだ!!」



幼「私も!!だから、早く肉まん買いに行こ!!」



男「今月もう小遣いやばいんだけど!!」



幼「えっ!?なん?聞こえない!!」

29 :Ryu2012/11/14(水) 02:40:18.83 ID:+JgkdS4p0

幼「さぁさぁ、はやく!売れ切れちゃうよ!」ダッ



男「わかったよ、それよりも幼!」



幼「なん!?」



男「そんなに勢いよく走るとこけるぞ!」



幼「なっっっ」ドッ



幼「きゃああああああ」

30 :Ryu2012/11/14(水) 02:47:04.78 ID:+JgkdS4p0

幼(あっ死んだ)



ガシッ



男「大丈夫か?」モミモミ



幼「ナイスキャッチ!なんで、受け止められたの?」



男「絶対にこけると思ったから」モミモミ



幼「じゃな、この手は?」



男「不可抗力!」



幼「肉まんとコーンスープ」



男「小遣いがき・・」



幼「肉まんとコーンスープ」



男「はい」



幼「わかってくれたなら、早く行こうか」



男「はいはい」



幼「『はい』は一回!!」

31 :Ryu2012/11/14(水) 02:56:52.08 ID:+JgkdS4p0

男(俺は、この坂が嫌いだ)



男(昔こけて、泣きながら母さんに抱きかかえられたのを思い出した)



男(坂を下りるたびに、その傷が痛む気がする)



男(でも、こればかりはこの坂が通学路にあるから仕方がない)



男(ねぇ母さん、父さんは俺の重さを知らずに死んだんだよな)



男(俺は、俺の子を重いと感じるのかな、それとも軽いと感じるのかな)


32 :Ryu2012/11/14(水) 03:04:39.06 ID:+JgkdS4p0

男(こけて痛い思いをしたこの坂が嫌いだ)



男(星になった母さんと父さんに、愛を叫んだ姿を見られたこの坂が嫌いだ)



男(幼に、思いっきり殴られたこの坂が嫌いだ)



男(通学路にあるんだから通らなきゃならんしな)



男(だから、俺はこの坂を好きになろうと思う)



幼「早く!男!売り切れちゃう!」



生返事をした男の足元にあった涙の跡は乾いて固そうなコンクリートを見せながら

空にはただ、2つの星が見守っていた。




33Ryu2012/11/14(水) 03:18:34.99 ID:+JgkdS4p0

短くなりましたが、もしこの自分の自慰行為を見てくださる方が

いられるのでしたら、その人に祈りと賛美をもって感謝を。

34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]:2012/11/14(水) 03:32:17.59 ID:+7WlZ64vo


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