fc2ブログ

ドラッグ オン ドラグーン3 討鬼伝

憧「しずっ…中で出すわよっ…」パンハパンデモタベラレナイパンハナアニ?オパンツゥ♪



1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 03:09:05 ID:Tm9JoGvK0
憧「ふへへ・・・」ニヤニヤ

灼「うわぁ・・・。憧の奴、またろくでもないこと考えてるよ・・・」

玄「うんうんうん!ニヤニヤしてるね!」

宥「憧ちゃんは勉強はできるけど、穏乃ちゃんがいないときはひたすら残念な子だから・・・」

憧「あ~ら、随分な言いようじゃない」

灼「聞いてたんだ、憧」

憧「あったりまえじゃない。ところで、あんたたちに一つ残念なお知らせがあるわ」

宥「何・・・?」

玄「えぇ~、残念なお知らせ~?やだな~」

元スレ:http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1358014145/

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 03:12:21 ID:Tm9JoGvK0

憧「宥姉、クロ、それに灼。あんたたち、しずのことはどう思ってるわけ?」

宥姉「穏乃ちゃん?可愛い後輩だなと思ってるけど・・・」

玄「うんうん。穏乃ちゃんがどうかしたの?」

灼「話が読めな・・・」

憧「ふふふ、仮にの話だけど、あたしがしずに告白してしずと付き合うことになったらどうなると思う?」

灼「!?」

玄「!?」

宥「!?」


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 03:16:18 ID:Tm9JoGvK0

憧「しずは可愛いわよねぇ?先輩にもきちんと礼儀を尽くすし、小さくて庇護欲がそそられる。守ってあげたくなる系だけど、その実守ってくれる頼りがいだってある」

灼「な、何が言いたいの・・・」

憧「あたしとしずが付き合うことになったら、しずはあんたたちには目もくれなくなるわよ」

玄「そんな・・・」

宥「まさか・・・」

灼「うそだ・・・」

憧「ま、信じないのは勝手だけどね」


5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 03:22:28 ID:Tm9JoGvK0

憧「しずはきっちりしてるからさー。あたしとお付き合いすることになったら、他の女の子とは距離置いちゃうと思うんだよねー?」

灼「・・・・・・・・・」

玄「・・・・・・・・・」

宥「・・・・・・・・・」

憧「しずは浮気してるんじゃないかって恋人を不安にさせるような子じゃないからさー、恋人以外とはぜーったいある程度の距離は置いちゃうって。うん、置くね。そうなったら、今までみたいにしずがあんたたちに懐いてくれるかな~?」

玄「そ、そんなのやだ・・・!」

灼「ちょっと待って!まるで穏乃に告白して受け入れられるかのような前提だけど、穏乃の気持ちはどうなの!?」

宥「そ、そうだよ。憧ちゃんの告白が成功するとは限らないでしょ?」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 03:30:01 ID:Tm9JoGvK0

憧「はぁ~、やれやれ。これだからしずとの心の距離が遠い人間は」

宥「そんなことないと思うけど・・・」

憧「あたしはしずとの付き合いだってみんなより長いわけ。わかるよね?なんてったって同学年だし、麻雀クラブでも一緒だった」

玄「わ、私だって穏乃ちゃんとの付き合いは長いよ!」

憧「はぁ~・・・。ねぇ、クロ。あんたはしずと麻雀クラブじゃ一緒だったけど、オフでそんなに一緒に遊ばなかったじゃない。新密度はせいぜい仲のいい先輩ってとこよ?数値にすると新密度5ってとこね」

宥「玄ちゃんですらたったの5・・・」

憧「ま、あたしなら同学年、幼馴染み、親友、総合して9はいくわね」

灼「だ、だからどうだっていうんだよ」


8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 03:37:22 ID:Tm9JoGvK0

憧「まだわかんないのかな。そのしずと一番仲のいいあたしが言うのよ?『しずはあたしの事が好き』間違いなくね」

玄「で、でも・・・でも・・・」

憧「今週の日曜にしずをデートに誘うわ」

灼「!?」

玄「!?」

宥「!?」

憧「そして告白する!」

灼「!?」

玄「!?」

宥「!?」


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 03:42:03 ID:Tm9JoGvK0

憧「しずとあんたたちが今まで通り、仲のいい先輩後輩でいられるのも今週いっぱいってわけ。ま、せいぜい今週という時間を楽しむことね。さて、しずが補修から部室に来るまであと20分はあるから雑誌でも見てようかな~♪」





玄「あ、あわわ・・・」

宥「どうしよう・・・」

灼「私は・・・」

玄「?」

灼「私は嫌だ・・・」


10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 03:51:38 ID:Tm9JoGvK0

灼「穏乃はこんな人付き合いの苦手な私でも分け隔てなく接してくれる、明るく微笑んでくれる・・・。穏乃は私の救いなんだ・・・」

宥「私にだってそう・・・。私はこんな体だから・・・。元気な穏乃ちゃんは私の太陽・・・」

玄「わ、私も・・・!あの・・・穏乃ちゃんは大事だよ!」

灼「このまま憧に穏乃が独占されてもいいの?そんなのはダメだよ!」

宥「太陽を独占することは許されない」

玄「それに、穏乃ちゃんが憧ちゃんを好きなのかどうかもわからないしね」

灼「じゃあもう話はまとまったよね。・・・憧の告白を邪魔しよう」

宥「気は進まないけど、これも穏乃ちゃんのため・・・」

玄「わかりました。それが穏乃ちゃんのためだというのなら・・・」


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 09:32:08 ID:Tm9JoGvK0

玄「でも、告白を邪魔するって、まさか日曜に穏乃ちゃんと憧ちゃんのデートに乗り込んでって邪魔するの?さすがにそんなことしたら・・・」

宥「ええ。私達の印象だって悪くなるし、それに罪悪感だってきっと・・・」

灼「まあ直接やればそうかな。でも、思い出して」

            ,, :´ : : : : : `: .          /    \
            . : : : : : : : : : : : :\     {___j⌒ヽ  ゚。
          /: : : : : : : : : : : : : :.ヽ     ___,ノ  ノ
       { : : /: : : : : /: : : : : |: : : : : : : : い   /  --- ´
.       / \__/: : :.ィ: /!: : : : :.ハ : : : : :‘:,:  ‘, ゚. 乂,ノ
      /ー―――:{ |: i |: : : : : | ∨:.:|: : : |: : : :|: ゚◯
.     / : : | : : :|丁¨{丁{│:.:..: : i| ¨v:丁¨`:|: : : :|: :.゚
    i: i: : |: : : |ハ!ハl リ い、 :小 乂{\: |: : : :|: : i
    |:ハ :|: : : | ,ィ宍ミト } \:..゚。ィ宍ミトぃ..: : :|: : |
    || |: |: : : |〈 _)トJi:|    `¨ _)トJi:| 〉|: : : |: : |
    || |: |: : : l ,込rク      込rク  :.: :...|: : |
    リ |: |: : : |i 。            。 |: : : |: : |
.       {: } : : ト:.:':':':     ′   :':':': イ: : :.l: : |
        C|: : : |:ハ      へ      /::|: : :。.: : !
      /:||i: : :{: 个: .     ̄       イ: :,゚: :.,゚: : :.|
       |: ||ハ: : :。: : : i >  ___  ィ: : : :i{: /: :/: : : j{
       |: ||: :゚。: :゚。: : i r‐|     |┐: : }/: :/: : : :ハ
       |: ||: : :゚。: :゚。/ \   / \:/: :/: : : :.,゚: :゚,
       |i ゚。>''ゞミ{    ,八八    ノイ、|: : : : |: : :|
     ィリゝヘ    r=====ミ___,ィ=====ュ  |: : : : ト、:..|


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 09:40:55 ID:Tm9JoGvK0

灼「憧は今週の日曜に穏乃をデートに誘うって言っていた・・・。ということは、まだ穏乃をデートには誘っていないということになると思・・・」

宥「なるほど。ということは・・・」

灼「うん。先手を打って、穏乃の週末の予定をこっちが先に誘って埋めておけば・・・」

玄「でも、その先はどうするの?今週末はそれで乗り切れるかもしれないよ。でも、その次の週は?その次の次の週は?」

灼「・・・それでもやるしかない。じゃないと、今週末には憧は穏乃を・・・」

宥「うん。例え結果を先延ばしにするだけかもしれないけど、やれることはやってから後悔したいじゃない。ね?」

玄「う、うん。そうだよね」

灼「じゃあ、穏乃にメール送っておこう。穏乃が補習から部室に来てからだと憧に先を越される可能性も・・・」

宥「うん」


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 12:37:58 ID:Tm9JoGvK0

宥「で、でも、終末の二日を独占するような文面はどうしたら・・・」

灼「確かに、普通なら同じ人に二日連続で遊ぼうって誘われていて、同時期に親しい友人からも誘われていれば土曜日曜のどちらかをそっちにまわすことは十分にありえる!」

宥「あ、だったら、このうちの誰か二人が、土曜に遊ぼう、日曜に遊ぼうってメールをそれぞれ出せば週末に憧ちゃんが割り込めなく・・・」

灼「それは不公平だ。あぶれた一人はどうなるの」

宥「そうだよね・・・」

玄「そしてその方法には欠陥点がもう一つ。憧ちゃんからも誘われていた場合に断られるかもしれないという危険性も孕んでいるのです」

灼「今まで黙ってたと思ったら批判だけ?玄も何か考えなさいよ」

玄「三人一緒だからいいんだよ、お姉ちゃんに灼ちゃん」

宥「みんな一緒・・・?」


46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 12:43:27 ID:Tm9JoGvK0

玄「穏乃ちゃんに、お泊り会をするからうちに泊まりにおいでって誘えばいいんだよ。そうしたら連続して週末二日の予定が埋まるよね」

灼「なるほど!冴えてるよ、玄」

宥「それに、一人で誘うよりも三人から誘われた方が断りにくい」

玄「えっへん!それに、おうちは旅館なのでお布団も空いているお部屋もあるから準備する必要も特にありません」

灼「玄、すごいアイデアだよ。さっそくお泊り会の招待メールを・・・」


48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 12:49:22 ID:RWasWGA20

しず:被害者
憧:ポンコツ
玄:ポンコツ
灼:ポンコツ
宥:ポンコツ


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 12:51:30 ID:vVjM/AeHI

クロちゃんー


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 13:05:04 ID:Tm9JoGvK0

宥「返事が来ないね・・・」

灼「まあ今は補習中だからね」

玄「今は待つしか・・・。あと数分で補習が終わってここに来るはずだからね」

灼「そうだね」

憧「ふひひ・・・」ニヤニヤ

宥「憧ちゃんはまた何か良からぬことを考えてるみたい・・・」

灼「どうせ穏乃との週末のことでも妄想してるんだよ。すっかり勝った気でいる・・・」

玄「でも、それもすぐ終わる・・・。そのニヤけた顔ももうすぐ終わるんだよ憧ちゃん・・・!」


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 13:10:41 ID:Tm9JoGvK0

数分後

穏乃「いや~、ごめんごめん。補習なんてののせいでさ~」

憧「自業自得でしょ、あんたの場合」

穏乃「あはは。あ、そうだ。灼さん、メール読みましたよ」

憧「メール・・・?」

穏乃「お泊り会、私も行かせてもらいますね。楽しみだな~」

憧「・・・・・・・・・」ジーッ…

玄「えへへ」

宥「うふふ」

灼「勝った!」


56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 13:20:02 ID:Tm9JoGvK0

穏乃「お菓子も買おう!憧、お泊まり会にはどんなお菓子持ってくんだ?カブったらやだしさ」

憧「そうね・・・。じゃあ、まだ買ってないから帰りに一緒に買いに行きましょうか・・・」ニセリ

灼「えっ・・・?」

憧「まさかお泊り会にあたしだけ呼ばれてないなんてないだろうし・・・ね。まさか穏乃の尊敬する先輩たちがそんな真似するわけないよねぇ・・・?ふふふ・・・」

穏乃「まっさかー。何言ってんだよ憧ー」

宥「憧ちゃん・・・恐ろしい子!」

玄「も、もちろんだよ憧ちゃん!あ、私たちもお菓子買うのまだだったから帰りは私たちも一緒に行くからね♪」

灼「クッ、さすが憧・・・。ちゃっかりしてる・・・。偏差値70は伊達じゃなかったか・・・」


59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 13:32:47 ID:Tm9JoGvK0

お菓子を売っているお店

穏乃「うーん、目移りしちゃうなー。どれにしようかなー」

憧「ゆっくり選んでて、しず。あたしはトイレ行ってくるからさ」

穏乃「はーい」

憧「さ、一緒に行きましょうか、先輩方・・・」ニコッ

灼「ぐぬぬ・・・」



憧「抜け駆けとはやってくれたじゃない。まさか玄たちにそんな気概があったとは驚きだけどね」

玄「何のことかな~?憧ちゃんにもお誘いの声かけたんだけど、憧ちゃんは部室で何か思案にふけってるみたいだったから」ピューピュー

憧「しっ、白々しいのよ。嘘つけないくせに、態度に出てんのよ。大体口笛だって吹けないくせに口でピューピュー言っちゃって」


60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 13:38:30 ID:Tm9JoGvK0

憧「でも、そんな小細工は逆境を糧に成長するこのあたしには無駄だったみたいだけどね。ま、そうはいってもこれは逆にあたしにとってもチャンスといえるわ」

宥「どういうこと?」

憧「ふふ、偏差値60の灼や、偏差値65の宥姉、偏差値68の玄に、この偏差値70のあたしが説明してあげるわ。それが勝者の余裕って奴よ」

灼「精神年齢は誰よりも低そうな憧がそれを言う?」

憧「ぐっ・・・。ま、まあ、週末デートでの告白はもう無理。そこはあんたたちを褒めてあげる。でもね、これはあんたたちの首を絞める結果にもなってんのよ!」

宥「どういうこと?」


63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 13:47:12 ID:Tm9JoGvK0

憧「ふふふ・・・。もはやこれは週末デートという域を超えた、そう・・・『お泊り』へと状況が変化してるのよ!」ゴゴゴゴゴゴ

宥「そんな・・・でも・・・」

灼「そのお泊り会には私たちもいる!そう都合良く事が進むとは・・・!」

憧「そうね。でも、チャンスは無数にある。そして、この新子憧、チャンスは逃がさない主義なのよ!」

玄「そうはさせない・・・そうはさせないよ、憧ちゃん!」

憧「あんたたちが自分の首を絞めてるってのはね、何よりもしずがあんたたちの目の前であたしのものになる瞬間を見ることになるかもしれないからよ!」

玄「!?」

灼「!?」

宥「!?」

初瀬「!?」

憧「!?」

憧「初瀬!?なんでここに・・・」


69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 13:56:28 ID:Tm9JoGvK0

初瀬「お菓子を買出しに来て、トイレに来たら用具ロッカーの中で話し声がして、それで中を開けてみたら狭い中に四人も入ってて・・・」

憧「そう・・・。まあ聞いてたらわかると思うけど、週末に幼なじみのしずって子に告白して、あたしはその子と付き合うことになるから」

初瀬「そんな・・・。憧、私たち友達でしょ?友達付き合いはどうするの?」

憧「・・・?初瀬とは変わらず友達よ?ただ、しずと付き合うとなれば、しずが嫉妬するかもしれないから電話もメールも無し、会うのは数年に一回ってレベルになるけど、それでも初瀬は大事なお友達」

初瀬「そんな・・・」

灼「あの子誰?」

玄「憧ちゃんと一緒の中学の子だよ」

宥「ね、ねえ、初瀬ちゃんって言ったわよね・・・?」

初瀬「はい、そうですけど、何か・・・?」


71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 14:05:48 ID:Tm9JoGvK0

宥「憧ちゃん、週末は穏乃ちゃんと一緒の旅館に泊まるんだって。それで、その時に告白するって言ってたよ」

初瀬「ッ・・・!?そ、それで、そのことが何だというんですか?」

玄「その旅館に、初瀬ちゃんも宿泊に来ちゃったらどうかな~?って思うのです」

灼「ああ、なるほど」

憧「ちょっとあんたたち!まさか初瀬を・・・!」

宥「その旅館、私の家なんだけど、今なら宿泊料金安くしてあげる」

初瀬「えっ・・・?」

玄「例えばの話だけど、憧ちゃんがその子に告白しようとした瞬間、偶然他の宿泊客が偶然に出くわしたりたりして告白が中断・・・なんてことになっても、それは事故ってものだよね?」

灼「まあね」

初瀬「なるほど・・・。利害の一致というわけですね。いいでしょう、この岡橋初瀬、友情の為にあえて憧の前に立ち塞がりましょう」

憧「塞がないでどきなさいよ!」

宥「あ、料金は一万円・・・」

初瀬「微妙に高い・・・」


73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 14:10:55 ID:Tm9JoGvK0

穏乃「おーい、みんな遅いから探しに来ちゃったよー」

宥「穏乃ちゃん・・・!」

憧「決着は週末まで持ち越しね」

灼「こっちには高学歴校の晩成の子がついたんだ。遅れを取るわけない」

初瀬「とりあえずアドレス交換しときましょう」

玄「そだね」

穏乃「んー・・・どういう状況なんだ?とにかく、その用具ロッカーに五人はきついと思うんだ。みんな出ておいでよ」

憧「!?」
初瀬「!?」
灼「!?」
玄「!?」
宥「!?」

穏乃「まさか・・・」

憧「出られない・・・。しず~、助けて~・・・」


100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 16:42:12 ID:Tm9JoGvK0

穏乃「で、何でまたこんな狭いところに入ってたの?それに・・・確か貴女は晩成の・・・」

初瀬「こんにちは。えーっと・・・」

憧「ああ、この子は初瀬っていうの。しずも会ったことあるでしょ?ほら、合宿前にコンビニで」

穏乃「うん、覚えてるよ」

憧「でさ、初瀬も週末のお泊り会に参加したいっていうもんだから相談してたのよ。しずにはサプライズってことにしときたかったからロッカーに隠れてたってわけ。初瀬も参加いいかな?」

穏乃「思いっきりはみ出てたから。もちろんオッケーだよ。人は多い方が楽しいもんね。よろしくね、初瀬さん♪」ニコッ

初瀬「あ・・・うん、こちらこそ///」

灼「ぐぬぬ・・・」

憧(これで偶然知らないお客さんが乱入って作戦はおじゃんね)ヒソヒソ

玄(甘いよ。逆にこっちは堂々と初瀬ちゃんの頭脳を使えるってもんだからね。わかってる?戦力差は4:1なんだからね)ヒソヒソ

穏乃「何内緒話してんの?初瀬さんならもう紹介してくれたんだから内緒話する必要ないでしょ?初瀬さん、一緒にお菓子買いにいこ?」グイッ

初瀬「あ、手が・・・。う、うん、いこっか///」

憧「ちょっ、待ちなさいよ!」


107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 17:14:50 ID:Tm9JoGvK0

同日夜 松実旅館

初瀬「いや~、まさか憧が告白する相手があそこまでだったとは・・・。いやいや、これはなかなかのなかなか・・・///」

玄「手握られて真っ赤になってたもんね」

初瀬「なっ・・・///」

灼「まあまあ。それより、対策を練らないと。相手は偏差値70の憧だよ」

宥「うん。準備しすぎるってことはないかな」

初瀬「とにかく、憧と穏乃ちゃんが二人きりにさせるのは極力避けること。そして、寝るときは全員一緒の大広間。これが基本ね」

玄「さすが晩成高校。頼りになるね」

初瀬「んん、そうかな?」


一方その頃

憧「あたしの恋は誰にも邪魔させない・・・。絶対に、絶対にだ・・・」

そして、お泊り会当日の朝を迎えた


110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 17:29:12 ID:Tm9JoGvK0

穏乃「お邪魔しまーす」

憧「ま、お互いフェアにいきましょ?」

灼「うん、お互いに『フェア』にね・・・」

初瀬「あ、宥さん、これ、今日の宿泊費です。『一万年』」

玄「何でこのタイミングで?」

穏乃「えっ・・・私お金なんかそんなに持ってないし、今日そんな会費が要るなんて聞いてないよ・・・。どうしよう・・・」

憧「まさか友達からお金取るなんてね~。ふふ、じゃあしず、今日はあたしんち来なさいよ」

玄「やだなあ、お友達からお金なんて取るわけないじゃない、穏乃ちゃん。初瀬ちゃんもそのお金しまって」

初瀬「あ、ごめんなさい」

灼(何初っ端から足引っ張ってんの?)ヒソヒソ

初瀬(すみません・・・【これで宿泊費がタダ!計算通り!】)ヒソヒソ

穏乃「なんだ、びっくりしちゃったよ。そういう冗談はやめて下さいよ」

宥「ごめんね、穏乃ちゃん。さ、みんな上がって」


111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 17:35:22 ID:Tm9JoGvK0

穏乃「わぁ~、この部屋って一番いいお部屋じゃないですか?週末なのにこんないいお部屋使っちゃっていいんですか?」

宥「うん、穏乃ちゃんなら大歓迎よ」

憧「怪しい・・・。まさかとは思うけど、しずが来るからってわざわざこの最高の一室を開けておいた・・・。なんてことはないわよね?」

玄「あはは、まさかー。ほら、いいお部屋は料金もかかるから、なかなか埋まらないんだよー」

初瀬「そうだよ憧。何言ってるのかわかんないなー」

灼「うんうん」

憧「ま、いいわ。各自荷物の整理が終わったみたいだし、何かしよう」

穏乃「そうだねー」


115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 17:49:44 ID:Tm9JoGvK0

初瀬「あの、穏乃ちゃんは何かしたいこととかある?」

穏乃「そうだなー・・・。考えてもみなかったよ。トランプでもする?」

憧「まあ待ちなさいよしず。わざわざこんな場所でまでトランプする必要はないでしょ?」

穏乃「何かいいアイデアでもあるの?」

灼「また良からぬことを考えてる顔だ・・・」

憧「【ポッキーゲーム!】をしたいんだけど、どうかな?せっかく6人っていう偶数がいるわけだし、ね。三つのペアができるわ」

穏乃「何それ?」

憧「2人が向かいあい、1本のポッキーの端を互いに食べ進んでいき、先に口を離したほうが負けとなるゲームよ」

灼「穏乃とポッキーゲーム・・・」

玄「えへへ・・・穏乃ちゃんとポッキーゲームか~・・・」

初瀬「私は別に、憧とでも穏乃ちゃんとでもいいけど・・・///」

宥「わわ・・・///」

穏乃「ふーん。でも、それじゃ二人でしかできないじゃん」

憧「複数でやる場合はチーム分けをして、目をつぶってさっきの方法でやるの。スリルあるでしょ?終了時のポッキーの長さが最も短いチームが勝ち。ただし、途中で折れた場合や、唇が触れた場合は負けだからね」

穏乃「ふんふむ・・・。なるほど、やるからには負けないよ!」


117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 17:53:36 ID:Tm9JoGvK0

憧「それじゃチーム分けをしましょう。こんなこともあろうかと、ペア決めのくじを用意してきたのよ」

穏乃「へぇ、さすが憧。準備がいいね」

初瀬「!?」

玄「!?」

灼「!?」

宥「!?」

穏乃「ん・・・?みんなどうかしたの?」

憧「さあ、どうしたんだろうね?」ニセリ

灼「い、意義あり!」

玄「同じく!」

初瀬「そ、そのくじ・・・!」

宥「フェアじゃないよ、憧ちゃん」


130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 18:58:43 ID:Tm9JoGvK0

憧「まったく、たかがゲームじゃない。くじ一つに何むきになってんのよ?まあそこまで言うならしずに確認してもらいましょ。それなら文句ないでしょ」

灼「まあ・・・」

憧「しず、このくじにおかしな点があるか確認してくれる?」

穏乃「別にいいけど、くじでイカサマしても何もメリットないだろ。どれどれ・・・」

初瀬「憧がくじを素直に渡した・・・。イカサマじゃない・・・?」

玄「私の目から見てもおかしなところはないよ・・・」

穏乃「うーん・・・。別に変わったことはないかな」

憧「ほらね。これで気は済んだかしら?」

灼「クッ・・・」

宥「じゃあくじを引きましょうか。ただし、憧ちゃんは最後だよ」

憧「はいはい。お気の済むようにどうぞ」


134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 19:06:55 ID:Tm9JoGvK0

憧「くじの先は三色のが一組ずつ。各自番号が振ってあって、奇数チームと偶数チームに分かれる。いいね?」

初瀬「アッハイ」

灼「それじゃあ各自くじを手に取って。憧は最後に残ったのだからね」

憧「はいはい」

玄「じゃあ、いっせーの、せ!で引っ張ろう。いっせーの・・・」

玄「・・・せ!」憧「ソイヤ!」ぐにゃぁぁ

穏乃「えっと、どれどれ・・・。私は赤の一番か」

玄「私は青の二番」

灼「私は青の一番」

初瀬「私は黄色の二番」

宥「黄色の一番・・・」

灼「じゃあ、もしかして憧・・・」

憧「赤の二番はあたしか。どうやらあたしがしずの相手みたいね。ふふふ、チームは別だからしずとは敵同士だね。残念ね~」ニセリ

灼(こいつ・・・)


136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 19:09:38 ID:Tm9JoGvK0

初瀬「そういえば、憧、やたら気合入れて引いてたね」

宥「うん。腕まくりまでして・・・」

憧「やれやれ。気合を入れて好きな組み合わせにできるんなら誰でもそうしてるわ。違う?」

灼「それはそうだけど・・・」

穏乃「まあまあ、組み分けが決まったんだからゲームしようよ」

憧「まったくね。じゃ、ゲームをしましょうか」


138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 19:15:06 ID:Tm9JoGvK0

結論からいえば憧はイカサマをしていた
しかし、これは運命を操作する理論に基づいたもの
そう、究極的な科学であった
突き詰められた科学は時としてオカルトをも凌駕する
憧は全国でも有名なプレイヤー、染谷まこの手羽先理論を研究し、限定的ではあるがその技を使用できるまでに至った
それが手羽先蝶効果(テバサキバタフライ)である
染谷まこの技、手羽先とは腕を曲げることにより因果律を捻じ曲げ、自分の有利な状況となる未来を持ってくる技
憧はそれを研究の果てに自分のものにしたのだ
ただし、それはくじ引きの結果を自分の思い通りにするといった程度の小さなものに限られる

憧「それじゃあ、まずはあたしからでいいかしら?」


141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 19:17:52 ID:Tm9JoGvK0

灼「ま、待って!憧は最後!」

玄「そうそう。憧ちゃんと穏乃ちゃんはいわゆるメイン枠だから、トリがいいんじゃないかな?」

宥「そうそう。ほら、高鴨だけにトリ・・・」

初瀬「あはは、宥さんも駄洒落とか言うんですね」

穏乃「最後か・・・。まあ、アンカーみたいでそれはそれで燃えるかも!」

憧「しずがそう言うんだったらそれでいいわ。じゃ、最初は誰がやるわけ?」


147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 19:35:49 ID:Tm9JoGvK0

宥「それじゃあ最初は私と初瀬ちゃんが」

初瀬「よろしくお願いします」

憧「あ、これアイマスクね。目を瞑るだけじゃ、ズルして目を開ける人が出るかもしれないでしょ?ま、あたしは別に気にしないけど」

宥「うん。ありがとう。それじゃ」

初瀬「いきます」

宥「ポリポリ・・・」

穏乃「カリカリ・・・」

穏乃「あれ・・・?」

憧「どうしたの、しず?」

穏乃「今気付いたんだけど、もしかしてこのゲーム・・・」


150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 19:44:45 ID:Tm9JoGvK0

憧「な、何・・・?」ドキドキ

穏乃「うん。あのさ、勝敗を決める方法が終了時のポッキーの長さが最も短いチームが勝ちで、途中で折れた場合、唇が触れた場合が負けってことでしょ?」

灼「そう憧は言ってた」

穏乃「ってことはこれ、勝負付かないんじゃない?だって、途中で折れたら負けだし、お互いに食べ進めてったら唇がくっついちゃうじゃん」

玄「あ、なるほど」

憧「だ、だから途中で止めるのよ。お互いに食べてって、くっつかない程度で止めて、より食べれた方が勝ちって言ったらわかる?」

穏乃「なるほど。いっぱい食べた方が勝ちか・・・。ってことは、距離感が大事なわけか。ふむふむ」

憧「ほっ・・・」


151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 19:45:19 ID:Tm9JoGvK0

宥「それじゃあ最初は私と初瀬ちゃんが」

初瀬「よろしくお願いします」

憧「あ、これアイマスクね。目を瞑るだけじゃ、ズルして目を開ける人が出るかもしれないでしょ?ま、あたしは別に気にしないけど」

宥「うん。ありがとう。それじゃ」

初瀬「いきます」

宥「ポリポリ・・・」

初瀬「カリカリ・・・」

穏乃「あれ・・・?」

憧「どうしたの、しず?」

穏乃「今気付いたんだけど、もしかしてこのゲーム・・・」


152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 19:45:52 ID:Tm9JoGvK0

憧「な、何・・・?」ドキドキ

穏乃「うん。あのさ、勝敗を決める方法が終了時のポッキーの長さが最も短いチームが勝ちで、途中で折れた場合、唇が触れた場合が負けってことでしょ?」

灼「そう憧は言ってた」

穏乃「ってことはこれ、勝負付かないんじゃない?だって、途中で折れたら負けだし、お互いに食べ進めてったら唇がくっついちゃうじゃん」

玄「あ、なるほど」

憧「だ、だから途中で止めるのよ。お互いに食べてって、くっつかない程度で止めて、より食べれた方が勝ちって言ったらわかる?」

穏乃「なるほど。いっぱい食べた方が勝ちか・・・。ってことは、距離感が大事なわけか。ふむふむ」

憧「ほっ・・・」


154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 19:53:50 ID:Tm9JoGvK0

灼「あ、終わった」

玄「さて、これはどっちの勝ちになるのかな・・・?」

穏乃「うーん・・・。唇はつかなかったけど、ポッキーの残りの部分からはどっちがどれだけ食べたかなんてわからない・・・」

憧「じゃあこの勝負はドローで」

灼「そんなのでいいの?」

憧「そうよ。だって、目隠しした状態での勝負なんだし、それくらいの大雑把さがないと」

宥「そんなー・・・」

憧「それにしても、目隠しした状態なのによくあんなギリギリで踏みとどまれたわね」

玄「だっておね・・・」

宥「ふふ、これでも空間把握能力には長けてるの」


157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 20:01:10 ID:Tm9JoGvK0

松実宥は確かに目隠しをしていた
しかしそれは彼女にとって何の意味も成さなかった
何故なら松実宥は熱感知で対象との距離を測っていたのだから!
松実宥は極度の寒がりで、いつも熱を求めて生きてきた
その結果、目を使わずとも熱を感知するスキルが発達したのだ

宥「目隠ししてたのは憧ちゃんも見てたでしょ?それに、このアイマスクは憧ちゃんが用意したもの。イカサマなんてできるわけない」

憧「むぅ・・・確かに・・・」

灼「じゃあ次は私と玄か」

玄「よろしくね、灼ちゃん」

穏乃「宥姉と初瀬さんは超ギリギリだったからなー。どうすればあんな風にできるんだろ?玄さんや灼さんもあんな風にできるのかな?」

憧「さて、どうなのかしらね」

灼「ほれひゃ・・・」

玄「あい・・・」

初瀬「お互い目隠ししてポッキーを咥えた・・・」

宥「始まる!」


159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 20:10:51 ID:Tm9JoGvK0

灼「ポリ・・・ポリ・・・」

玄「サク・・・サク・・・」

穏乃「お互い慎重だなあ。これなら唇がくっつく前に止まれそう」

憧「そう上手くいくかしら?」

穏乃「どういうこと?」

憧「お互いにゆっくり食べ進めて行ってるってことは」

初瀬「しゅーりょー」

憧「え・・・?見てなかった。どうなったわけ?」

穏乃「私も見てなかった」

灼「あちゃー。まさか途中で折れてしまうとはー」

玄「ほんとだねー、灼ちゃーん。いやー、まいったまいったー」

憧「あんたたち・・・!わざとらしすぎ・・・」

穏乃「なるほど、こういうのもアリなのか・・・」

憧「ちょっ、しず!?」

灼(まさか穏乃がまともに憧とポッキーゲームすることを諦めた!?)


163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 20:27:12 ID:Tm9JoGvK0

穏乃「ってことはこのチーム戦、私と憧の勝負で結果が決まるわけか・・・。燃えてきたー!」

玄「えぇ~っ!?」

穏乃「憧、悪いけどこの勝負、1cmたりとも退くことはないと思って構わないから!灼さん、宥姉、必ず勝ちますんで安心して見てて下さい!」

憧「それでこそしず♪よーし、じゃあやりますか!」

灼「いやいや、無理しないでよ穏乃!」

宥「そうだよ穏乃ちゃん!」

穏乃「あはは、無理しないでって、危険なゲームってわけでもないのに何言ってるんですか」

憧「そうそう。しずの言う通り。さ、目隠し目隠し」

玄(どうすれば穏乃ちゃんのやる気をを削がせられるか・・・。このままじゃ、しずちゃんまで勢いよくポッキーを食べ進んで、憧ちゃんとキッスをしちゃうかも・・・。どうすれば・・・)


166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 20:37:17 ID:Tm9JoGvK0

灼「じゃ、じゃあ私がポキーを用意するよ」

宥「それなら私が二人にアイマスクをしてあげるね」

憧「気が利いてるけど、何かあるんじゃないでしょうね?」

灼「まさか。ただ、穏乃の勝負に勝敗がかかってるからだよ」

玄(二人が時間を稼いでくれてる・・・。何か・・・何かいい考えは・・・。そうだ!)

玄「ねえ、穏乃ちゃん」

穏乃「何ですか、玄さん?」

玄「ポッキーゲームはお互いにポッキーを食べ進めるでしょ?」


167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 20:40:30 ID:Tm9JoGvK0

穏乃「はい。それが何か・・・?」

玄「意気込むのはいいことだと思うんだけど、勢いよく食べてったら相手の唇まで噛んじゃって大変なことになっちゃったりする可能性もあるんじゃないかな?」

憧「!?」

穏乃「あ・・・」

玄「しかも、もし相手の舌を勢い余って噛み切ったりしたら相手は死んじゃうかも・・・」

穏乃「確かに・・・。よし、ここは慎重にいこう・・・」

憧(何てこと言ってくれてんのよ、あのクロは・・・!しずの優しさにつけこんだ精神的罠・・・。これじゃしずが勢いよくポッキーを食べ進めてくれない・・・)

憧(いやいや、でも、私が超スピードで食べればキスに持ち込むくらいはできるはず・・・!)

灼「はい、準備できたよ」


171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 20:53:25 ID:Tm9JoGvK0

初瀬「お互いに目隠しをした。ポッキーも咥えた。用意はいい?」

憧「ん・・・」

穏乃「オッフェー・・・」

宥「それでは・・・スタート!」

憧「ポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリポリ」

穏乃「ポリポリ」

宥「憧ちゃん速い!?」

ポリッ・・・

憧「あれ・・・?完食した・・・」

穏乃「・・・・・・私も。ってことは、途中で折れたのかな?」

灼「クスクス、どうもそうみたいだね」

玄「ふふ、ざーんねん」ニセリ

憧(おかしい・・・一体どんなトリックを・・・?この私が気付かなかったなんて・・・!?)


173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 21:00:41 ID:Tm9JoGvK0

お察しの通りこれはイカサマだ
まず、玄は一本のポッキーを二つに分けた
短い方を穏乃に咥えさせ、長いほうを憧に咥えさせた
もちろんただ咥えさせただけでは目隠しをさせた状態とはいえ、ポッキーへの負荷でバレてしまう
そこで、ポッキーの反対側には空いてる他のメンバーが手で支えていたのだ
そして、相手が食べ終わりそうな瞬間に指を離す
これを専門用語で『ファンタぢっく』という
幻想的な手法を表現するのにふさわしい言葉だ
奇しくも大橋歩夕のファーストシングル、ファンタぢっくと同じ名前なのは偶然か、はたまた奇跡なのか・・・

灼「さて、ポッキーゲームはこれでおしまい。次は何しようか?」

憧「むぅ・・・何か釈然としないけど・・・」

玄「じゃあ、王様ゲームなんてどうかな?」

穏乃「王様ゲーム?」


185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 21:24:26 ID:Tm9JoGvK0

憧「ああ、しずは知らなくても無理ないか」

穏乃「なんだよ、バカにして」

憧「バカにしてなんかないない。しずはそのままのしずでいてね。初瀬、説明してあげて」

穏乃「知ってるんですか、初瀬さん?」

初瀬「王様ゲーム・・・。それは、2011年、一人の女性が考案したとされるゲーム・・・」

穏乃「へぇ、わりと最近なんですね」

初瀬「彼女は仕事も無く、また権力もなかった。唯一絶対的権力者になれるのがこのゲームだった。ゲームのルールは、人数分から1引いた数の番号と「王様」と書かれたくじを『王様だーれだ!?』の合図と共に引き抜く」

穏乃「ふむふむ」

初瀬「王様を引いた人は好きな番号の人に命令できる。それは絶対服従黙示録。このゲームを考案した女性は必ず王様となり、番号を引いたメンバーに自らが出したCD、『ロマンちっく』を買わせていたようだ」

玄「ロマンちっく?まさか、あのアイドル声優の仲井絵里香って昔名乗っていた人の出したセカンドCDじゃ・・・!?いや、まさかね・・・」

憧「事実かどうかは知らないけど、不憫な話もあったものよね」

穏乃「なるほど。とにかく、くじで王様って書いたくじを引き当てたら、全ての番号の人に命令していいわけだ」

灼「簡単に言うとそう」

穏乃「オッケー。覚えたよ」

宥「それじゃあ始めましょうか」


190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 21:33:20 ID:Tm9JoGvK0

憧「残念ながら、さすがに王様ゲームのくじは用意してない」

灼「だと思った。じゃあ、今度は私たちの用意したくじを・・・」

憧「ちょっと待った。あたしは用心深いのよ。しず、くじを作ってくれない?」

穏乃「私が?別に、灼さんが用意したやつでいいじゃん」

憧「それだと運命を受け入れられないから言ってるのよ。しずが作ったくじなら、どんな結果が出ても受け入れられる」

穏乃「わけわかんないけど、そこまで言うなら作るよ。みんなもそれでいい?」

宥「穏乃ちゃんが作ったくじなら文句なんて何もないよ」

玄「うんうん」

灼「穏乃に任せるよ」

初瀬「まあ、穏乃ちゃんが作ったくじならみんな納得するんじゃないかな?」

穏乃「わかった。それじゃあ作るね」イソイソ


192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 21:46:50 ID:Tm9JoGvK0

新子憧の手羽先蝶(テバサキバタフライエフェクト)は、まだ憧が使いこなすには大きすぎる能力
故に一日の使用回数には限度がある
そして、一度使うと再度使用するまでにエネルギーを溜めなければならないので連続使用は不可能なのだ
だから灼の用意したくじを使うのを避け、穏乃に新しくくじを作らせた
穏乃の作ったくじの結果ならば全てを受け入れられるという絶対的覚悟のもとで・・・

穏乃「できたー。番号は1~5までの数字。それと王様のくじは数字無しで色が塗ってあるから」

初瀬「お疲れ様。それじゃあくじ引きで王様と国民を決めよう」

宥「うん」

玄「じゃあ、『王様だーれだ』のかけ声は穏乃ちゃんがいいな。お願いしてもいい?」

穏乃「えへへ、いいの?何か照れるな・・・///」


195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 22:00:04 ID:Tm9JoGvK0

憧・灼・初・玄・宥(かわええ・・・)

穏乃「それじゃ、各自くじを握って!いくよ?王様だーれ・・・だ!」

スッ

灼「ぐぅっ・・・私のは赤色・・・。王様だ!」ジワァ…

玄「ッッターイ・・・あ、私も赤色・・・。やった、王様だ!」ツゥー…

憧「ッ・・・!あ、あたしだって赤!王様はあたしなんだけど!」ジットリ…

初瀬「・・・赤色は私も一緒。王様は私だって」ベターッ…

宥「あったか~い・・・。私のくじも赤色~」ドロッ…

穏乃「え・・・?王様のくじは青色なんだけど・・・。あ、私のが青だ」

玄・宥・灼・憧・初「Oh・・・」

穏乃「あ、あの、みんなのには番号ついてないの?一応王様以外のには書いておいたんだけど・・・」


198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 22:06:43 ID:Tm9JoGvK0

初瀬「おっと、番号は言えない。番号の知らない相手に命令を出すのが王様ゲームの醍醐味なんだからね」

宥「そうそう。例えば、二番の人が王様を抱きしめて暖める・・・。みたいな感じかな?」

憧「ちょっ、何番号さりげなく言ってんのよ!」

穏乃「えっと、じゃあ、三番の人が一番の人をあっためる!どうかな?三番の人と一番の人は誰ー?」

憧「一番・・・」

灼「三番・・・」

穏乃「どんな風になるのかな?ワクワク」


208: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 22:46:00 ID:Tm9JoGvK0

宥「灼ちゃんが憧ちゃんをあっためる・・・。一体どうやってあっためるの?」ドキドキ

玄「ギューッって抱きしめるのかも・・・」ワクワク

初瀬「うわぁ、そうなの?憧が灼さんに抱きしめられて体が熱くなるだなんて・・・///」

憧(人事だと思ってあいつら・・・)

灼(あとで覚えてなよ・・・)

穏乃「さ、灼さん、どうぞ」

灼「わ、わかった。じゃあ、憧、目を閉じてくれる?」

憧「ちょっ、何するつもり!?」

灼「大丈夫。私を信じて・・・」

憧「・・・わかった」

宥「・・・///」ドキドキ


209: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 22:50:35 ID:1C3/zU6C0

好きな人の前で違う人と抱き合うって結構辛いよね


211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 23:00:34 ID:Tm9JoGvK0

灼「・・・騒がしかった教室が♪」

静まり返った旅館の一室に歌声が響く

灼「急に穏やかに感じるのは♪」

それは一句一句の歌詞が、聴く人全ての心にまで響いた

灼「目と目合いそうになって反らした 真っ赤な顔が映りませんように」

それは恋する乙女の気持ち

初瀬「何この曲・・・。涙が止まらない・・・」グスッ

玄「これは・・・ファンタぢすた収録曲の『春の匂い』だよ・・・。うぅ・・・胸に響くね・・・」

灼「止まらないこの気持ちを優しく包み込むのは君の笑顔だったんだ♪」

憧(この歌・・・まるであたしのしずへの恋心が歌われてるみたい・・・。ぐすっ・・・しず・・・)

灼「・・・以上、春の匂いでした」

宥「うぅ・・・泣いちゃったぁ・・・」

穏乃「感動したよぉ・・・。でも、憧はこれであったまったの・・・?」

灼「心があったまった。いいね?」

穏乃「アッハイ」


213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 23:02:20 ID:aKcMPbQc0

やめいwwwwwwww


216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 23:06:34 ID:Tm9JoGvK0

玄「はぁー・・・。何か、気持ちが洗われたみたいだったね」

初瀬「それじゃあもう一回戦といこう!私も王様なってみたいし」

宥「うん」

玄「それじゃあもう一回くじを・・・」

穏乃「待って!」

憧「ん?」

穏乃「さっき、紙のくじ使ったせいでみんなの手が切れてくじが血に染まっちゃったでしょ?だから、こんどはべつなくじにするよ」

灼「穏乃は優しいね。うん、じゃあそうしよう」


221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 23:14:20 ID:Tm9JoGvK0

穏乃「くじは私が持ってきたトランプ。数字のついてるハートの1~5。それと王様はハートのキングにしよう。それでいいよね?」

玄「うん。異論はないよ」

穏乃「それじゃあみんなカードを選んだら指でつまんで?」

初瀬「いいよー」

穏乃「王様だーれ・・・だ!」

灼(王様じゃなかった・・・)

玄(残念・・・)

宥(そんなー・・・)

初瀬(運が悪かった・・・)

憧「や、やった・・・!あたしが王様だ・・・!」

玄・灼・初・宥「!?」

穏乃「おお~、おめでとう、憧」

憧「へへ・・・へへへ・・・それじゃあ誰にどんな命令をしようかな~・・・」ニセリ

灼(クッ・・・。憧の奴、また良からぬことを考えてるな・・・)

玄(憧ちゃんに穏乃ちゃんの番号を知られたら、穏乃ちゃんが危ない・・・!?どうしたら・・・)


224: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 23:22:06 ID:Tm9JoGvK0

憧「え~っと、それじゃあ一番が・・・」

穏乃「・・・・・・・・・」ドキドキ

憧(ふむ、しずはピクリとも反応しなかったってことは、しずは一番じゃないのか・・・)

憧「いやいや、やっぱり二番の人が・・・」

宥(そんな、憧ちゃん、番号を言ってって穏乃ちゃんの反応を見てるんだ!ずるい!)

憧「あ、今のなし。やっぱり三番が・・・」

玄「憧ちゃんずるいよ!番号を言ってみんなの反応を見て命令を決めるつもりでしょ!」

憧「な、何言って・・・」アセアセ

穏乃「えぇ?そうなの?憧・・・」

憧「なっ、違うって。勘違いしないでよ」

灼「じゃあ今すぐ決めなよ」

憧「ぐぬぬ・・・」

玄「」


225: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 23:23:16 ID:Tm9JoGvK0

憧「え~っと、それじゃあ一番が・・・」

穏乃「・・・・・・・・・」ドキドキ

憧(ふむ、しずはピクリとも反応しなかったってことは、しずは一番じゃないのか・・・)

憧「いやいや、やっぱり二番の人が・・・」

宥(そんな、憧ちゃん、番号を言ってって穏乃ちゃんの反応を見てるんだ!ずるい!)

憧「あ、今のなし。やっぱり三番が・・・」

玄「憧ちゃんずるいよ!番号を言ってみんなの反応を見て命令を決めるつもりでしょ!」

憧「な、何言って・・・」アセアセ

穏乃「えぇ?そうなの?憧・・・」

憧「なっ、違うって。勘違いしないでよ」

灼「じゃあ今すぐ決めなよ」

憧「ぐぬぬ・・・」


228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 23:37:47 ID:Tm9JoGvK0

憧(1~3の番号にしずは反応しなかった・・・。ということは、しずの番号は4か5・・・)

憧(確率は50パーセント・・・。4は古来より不吉な数字であると古事記でも言われてた・・・。古事記でいうマッポーのこの現代、わざわざそんな不吉な数字を選ぶタワケがどこにいるっての)

憧(私は5番がしずだと思って命令するわ!そして、命令内容は・・・)

憧(キス・・・はダメよね。こんな衆人環視の中でしずとのファーストキッスなんてムードがないわ。5番(しず)のおっぱいを触る・・・///)

憧(いやいや、確かにそれは興奮するけど、しずが恥ずかしがったり嫌がるかも・・・。じゃあ、5番(しず)が王様(あたし)のおっぱいを触る・・・ならどうかしら?)

憧(うわぁ・・・そんなことされたら、それだけで・・・///)

憧(うん。その瞬間を脳内に焼き付ければ一ヶ月は保つ・・・。じゃあその方向でいこう)

憧「五番が王様の胸をマッサージ!」


233: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 23:43:10 ID:Tm9JoGvK0

穏乃「私は一番だよ。五番の人は誰ー?」

灼「私は三番」

宥「私は四番」

初瀬「私は二番」

憧(そんな・・・。じゃあ、四番を選ぼうが五番を選ぼうが変わりないじゃない!?)

玄「はぁ・・・。私が五番・・・」

憧「そうなの・・・。じゃあ、この命令はなかったってことでいいかな?」

玄「うん、そだね」

穏乃「こらー!命令は絶対なんじゃなかったのかよ!」

灼「さすが穏乃、きっちりしてるとこがいいと思う」

初瀬「う、うん。かっこいい///」

憧(そんなこといったって、しずの前で他の女に胸を触られるなんて・・・)

玄(穏乃ちゃんに誤解されたらやだな・・・。私、ほんとは穏乃ちゃんくらいのおもちが一番好きなのに・・・)


235: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/13 23:49:49 ID:Tm9JoGvK0

憧「はぁ・・・。さっさと済ませなさいよ」

玄「うん・・・。トントン。はい、終わり」

穏乃「んー、なんかあっさりしてるなー。ま、いっか」

初瀬「なんていうか、軽い心臓マッサージって感じだったね、憧」

灼(まあ、あの二人がふて腐れる気持ちもわからないでもないから仕方ないか)

宥「あ、もうこんな時間!?」

玄「あ、そだね。みんな、遊びはこれくらいにしておやつにしようよ」

穏乃「あ、そうだね。じゃあみんな、お菓子を出そう」

初瀬「うん。こないだみんなで買ったときの・・・」

憧(ふふふ・・・)


241: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 00:02:47 ID:Et6m39/i0

穏乃「じゃーん!私はこれ買ったんだー!」

灼「へぇ、妖怪ケムリ・・・って、それ、お菓子じゃないよ!」

穏乃「えへへ、駄菓子屋でこれ買うと楽しいんだよね。ほら、みんな見て見て。こうやってこのネトネトを指につけて、指をつけたり離したりすると・・・」モワモワ…

穏乃「ね?」ニコッ

初・憧・灼・宥・玄(かわいい・・・)

穏乃「みんなもやってみて。はい、どうぞ」

初瀬「ネチネチネチ・・・」モクモクモク

憧「ネトネト・・・」モワモワッ

宥「ペタペタ・・・」モワァッ…

灼「ペトペト・・・」モワワッ

玄「ニチッ・・・ニチッ・・・」モワ…モワ…

穏乃「楽しいね♪」

初・憧・宥・玄・灼(楽しんでる穏乃を見てるだけで癒される・・・)


242: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 00:05:22 ID:+M1VYEbf0

アコチャーの告白を止めるだけのはずがいつの間にかシズに魅入られてやがる


244: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 00:14:52 ID:l6YnrCE20

穏乃は天使


266: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 01:51:52 ID:Et6m39/i0

憧「さて、しずの駄菓子はもういいでしょ。実は、しずに食べて欲しいお菓子があって取り寄せてきたんだよね」

穏乃「えぇ~?なになに?早く見せてよ!」

灼(露骨な点数稼ぎ・・・)ジローッ…

宥(穏乃ちゃんにだけ・・・)ジトーッ…

玄(変なの穏乃ちゃんに食べさせようとしたら許さないよ!)ジーッ…

初瀬(憧って、ほんとこの穏乃ちゃんのこと大好きだよね)ジー…

憧「な、何見てんのよ!?」

灼・宥・玄・初瀬「別に」

穏乃「で、憧はどんなお菓子を?」

憧「んふふ、ジャーン!」


269: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 01:58:52 ID:Et6m39/i0

穏乃「・・・チョコレート?こんなの見たことない。外国の?」

憧「まあね。取り寄せるのに結構手間かかったんだから」

宥「へぇ~」

玄「高級そうだねー」

灼(憧が普通のチョコを用意するわけない・・・。何かある・・・。何かあるはずなんだ・・・。でも、その何かがわからない・・・。お酒が入ってるわけでもないし、何なんだ・・・?)

初瀬「これ、ガラナチョコ!?」

憧「チッ、初瀬、知っていたか・・・」

穏乃「なになに?有名なの?」

初瀬「いえ・・・、私は・・・///」

憧(ふふ、言えるわけないわよね、初瀬!そう、このガラナチョコは媚薬効果があるチョコとして有名。単純なしずにはおそらく効果バツグン・・・)

穏乃「なーんだ、知らないのか。ね、憧。これ食べていいの?」

憧「ええ、もちろん。なんてったって穏乃の為に取り寄せたようなものだからね♪」

穏乃「ふーん・・・。なんか申し訳ないな・・・。とりあえずいただきま~す」


271: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 02:08:23 ID:Et6m39/i0

初瀬(ここで止めたら何でって聞かれる・・・。そしたら、そのチョコが媚薬効果のあるチョコだってことを説明しなきゃいけなくなる・・・)アセアセ

灼「ガラナチョコ?」

宥「外国のブランド物なのかな?」

玄「見た目はおいしそうだけど・・・」

初瀬(穏乃ちゃんにそういうの知ってたなんて思われるのは嫌だ!あんな天真爛漫ないい子に、エッチな子みたいに誤解されたくない・・・)

穏乃『なーんだ、知らないのか。ね、憧。これ食べていいの?』

初瀬(どうしよう!?穏乃ちゃんが食べちゃう・・・!)

初瀬(でも、この状況でどうして憧は穏乃ちゃんにガラナチョコを・・・?周りには阿知賀のみんながいるっていうのに・・・)

初瀬(ダメ!もう時間がない!考えていられない!憧には穏乃ちゃんをモノにする何か考えがあるに違いない!どうしたら・・・)

穏乃『・・・いただきま~す』

初瀬(間に合わなかった・・・)


273: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 02:14:19 ID:Et6m39/i0

穏乃「んむんむ・・・」

憧「どう?美味しい?」

穏乃「・・・うん、結構いけるよこれ。少し独特の風味があるけど、美味しいよ」

憧「そう、それは良かった。さ、みんなもどうぞ」

灼「せっかくの外国のチョコ。食べなかったらもったいな・・・」パクッ

宥「こんな珍しいもの・・・。ありがとう、憧ちゃん・・・」ハムッ

玄「えへへ、初めてこんなの食べるよー」モグモグ

初瀬(どういうこと・・・?穏乃ちゃんだけじゃなく、みんなにも食べさせてる・・・。意図が読めない・・・)


276: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 02:25:21 ID:Et6m39/i0

穏乃「憧も食べたら?」

憧「そうね、ありがと」パクッ

初瀬(憧も食べた・・・?一体これは・・・)

憧(初瀬は警戒して食べないみたいね。ま、効果を知ってるみただから当然っちゃ当然か。でも、さすがにあたしの意図は読めないみたいね)

灼(憧も食べてるし、考えすぎだったのかな・・・?)モグモグ

宥(憧ちゃんも食べてるし、普通のチョコなんだ、これ)ハムハム

玄(さすがに変なものなら自分で食べたりしないよね?ってことは、普通の外国のチョコなのかな)ムシャムシャ

穏乃「初瀬さんは食べないんですか?」

初瀬「わ、私はちょっと・・・ね」

穏乃「せっかくの珍しい外国のチョイコレートなのに・・・。あ、そうだ、あーんしましょうか?あーん・・・」

初瀬(なんていい子なの・・・!?一人だけ食べてないからってこの気遣い・・・。でも、今はその気遣いは不要・・・)

初瀬「あーん・・・」

穏乃「はい♪」

初瀬「んむんむ・・・甘い・・・」

穏乃「でしょー♪おいしいよねー」ニコニコ


278: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 02:37:13 ID:tEWWXVFU0

食べてんじゃねーかww


279: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 02:39:29 ID:Et6m39/i0

憧(しず、グッジョブよ。これで初瀬も堕ちた。元々このチョコの媚薬作用なんて微々たるもの。でも、あたしの話術があれば、思い込み(プラシーボ)効果で作用を上げることは可能)

憧(そして、プラシーボは単純な人間ほどかかりやすい・・・。しずはもちろん、宥姉や玄にも効果は大きく現れる・・・)

憧(チョコの効果で発情しちゃってるしずを前に、平静でいられるわけがない。理想としてはしずに襲い掛かってくれれば最高なんだけどね。襲い掛かる先輩から身を挺して庇うあたし・・・)

憧(それを見てしずはあたしへの気持ちをより高まらせるわけよ。そして、告白すればリーチ一発ってわけ。あわよくばそのまましずが・・・)フヘヘ…

憧(まあ、襲い掛からなくても、色っぽくなったしずをエッチな目で見たりすることは確実。そうなれば労することなく宥姉たちはしずから嫌われる・・・)

憧(あたしはしずに対して年中大好きって気持ちがあるから、今更こんなの食べたところでどうってことないわけよ)

憧(効果が現れるまで時間がかかる。しばらくは様子見ね・・・)

穏乃「宥姉たちはどんなおやつを用意したんですか?」

宥「私はね・・・」

憧(ふふ、いい気なものね。これから醜態を晒すとも知らないで・・・)


281: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 02:46:00 ID:Et6m39/i0

穏乃「ふぅ・・・。お腹いっぱーい・・・」

灼「そりゃあれだけ食べたらね」

宥「そういう灼ちゃんもお腹いっぱいなんじゃないの?」

灼「うっ・・・」

初瀬「これなら晩御飯は要らないかもですね」

玄「そうだね~」ゴロゴロ

憧「腹ごなしってわけじゃないけど、みんなで大浴場とかはどう?」

穏乃「お腹いっぱいのときのお風呂は体に悪いんだぞ、憧」

宥「そうね。とりあえず、みんなで歯を磨きましょうか」

初瀬「そうですね」

憧(むむむ・・・)


284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 02:59:44 ID:Et6m39/i0

初瀬(結局、チョコの効果はあったのかなかったのかさえわかんなかった・・・。もしかして遅効性なのかな?)

玄「おやつも食べて、歯も磨いて、お腹いっぱい・・・。あとすることは・・・」

穏乃「眠くなったから寝よう」

憧「はぁ?しず、まだ夕方の五時だよ?」

穏乃「でも、今寝れば夜に起きて夜更かしできるよ。お泊り会ってったら夜更かしがメインでしょ」

灼「なるほど、一理ある」

憧「ちょっ、灼まで・・・」

宥「確かに、このまま起きてたら夜に眠くなっちゃう」

玄「うんうん。今寝れば夜はバッチリ起きてられるね」

憧「みんなどんだけ子供なのよ・・・。ま、みんなが寝るってならしょうがないか・・・」

初瀬「それでは私は穏乃ちゃんと一緒のお布団でいいですのでお構いなく・・・」モゾモゾ

憧「ちょっと待ったー!」


285: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 03:03:46 ID:Et6m39/i0

穏乃「どしたの、憧?」

憧「どうしたの?じゃないでしょ、しず。初瀬も初瀬よ!何ちゃっかりしずの布団に潜り込もうとしてるのよ」

灼「そーだそーだ」

初瀬「・・・てへ☆」

玄「かわいらしく舌を出しても許されません!」

穏乃「でも、お泊り会なんてそういうものだよ。せっかくだからって一緒の布団で寝たりとかさ」

灼(そうなのか・・・)

玄「でも、こういうのは公平に決めないと。私も穏乃ちゃんと一緒のお布団で寝たいのです」

穏乃「じゃあ、お布団を敷いて公平な場所決めにしよう」


287: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 03:15:56 ID:Et6m39/i0

穏乃「あはは、こんな陣形で寝るのって初めて♪」

結局、穏乃を中心に五人の布団が五芒星の形で取り囲んで眠ることとなった
余談ではあるが、この五という数字は新潟では特別な意味を持つ
そう、知っての通り大橋歩夕の出した五枚目のCD、Re:STARTが連想されるからだ
盤面デザインはあゆた本人、タオルとあゆたの生写真付き
それはぢっかー(あゆたの熱狂的なファン)にはたまらないものであった
故にぢっかーは五という数字に特別な意味を見出したのである
注:筆者はぢっかーではない

憧(ま、これなら相互に牽制しあうからしずも安心でしょ。告白は夜でいいか・・・。確かに眠・・・Zzz)


327: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 10:26:11 ID:Et6m39/i0

穏乃「ん~っ・・・よく寝た・・・って、あれ?体が動かない・・・?」

穏乃「この圧迫感・・・もしかしてこれ・・・金縛り・・・」

穏乃「やだ、どうしよう・・・。腕も、足も動かない・・・!?」

穏乃「誰か助け・・・」

憧「あ、しず、起きたんだ?」

穏乃「憧・・・助け・・・」

憧「ふふ、今電気点けたげるから待ってなさい。ま、みんなが起きると悪いからちっちゃい灯りで我慢してね」

カチカチッ

穏乃「これは・・・」

憧「そ。灼も宥姉も、玄も初瀬もしずの腕や足にしがみついて寝てんのよ。笑えるでしょ?」

穏乃「あはは・・・」


329: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 10:33:12 ID:Et6m39/i0

穏乃「・・・よっ、と。よし、みんな外れた。でも、みんないつの間に私にしがみついて・・・。憧は私に抱きついて寝てなかったの?」

憧「しずが寝にくくなっても困るでしょ?あいつらはほんっとバカなんだから」

穏乃「まあまあ」

憧「でも、それはしずがみんなからそれだけ愛されてるってこと。妬けるわ・・・」ボソッ

穏乃「何か言った?」

憧「ううん。何にも」

穏乃「それにしても、みんなで夜更かししようって話だったのに、ものの見事に熟睡しちゃってるね」

憧「みんなまだまだ子供だからね・・・。それよりしず、月が綺麗よ。少し風に当たりに行かない?」


332: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 10:37:26 ID:Et6m39/i0

穏乃「え?やだよ、風邪ひいちゃう」

憧「あ、そう・・・」

穏乃「それより、私の布団はみんながいて酷いことになってるから、憧の布団に入っていい?」

憧「えっ!?あ・・・もちろん。さ、どうぞ」

穏乃「それじゃ失礼して・・・。あったか~い・・・」モゾモゾ

憧「そだね・・・」

穏乃「それじゃおやすみ、憧・・・」

憧「って、寝ちゃうの!?」

穏乃「クスクス、冗談だよ憧」

憧「まったく、しずは・・・」


334: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 10:48:19 ID:Et6m39/i0

憧(まあ、みんな起きなくて当然なんだけどね。しずが飲めないコーヒーに少し混ぜさせてもらったんだから)

憧(もっとも、灼なんかが疑わないようにあたし自身も飲んだけど、そこはトイレに行ったときに吐いて問題解決)

憧(そう、これで邪魔者の入らない二人きりの夜という構図が誕生するわけなのよ)



穏乃「憧の行った通り月が綺麗・・・。カーテンの隙間から見える・・・」

憧「でしょ?」

憧(アイラブユーの言葉を月が綺麗だって訳したこと、こないだの授業で出たはずなんだけど・・・。しず、授業ちゃんと聞かないからな・・・)

穏乃「憧、お布団狭いからもうちょっと寄っていい?」モゾモゾ

憧「あ、うん、いいわよ///」

憧(ま、まあ、夜はまだこれからだし、しずに告白する機会はいくらでもある・・・。それに、しずと一緒のお布団・・・///)

憧(はぁ・・・幸せ・・・)


339: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 11:08:16 ID:Et6m39/i0

憧「Zzz・・・」スヤスヤ

穏乃「憧も寝ちゃったか・・・。じゃあ、私も寝ようかな・・・」

穏乃「Zzz・・・」




穏乃(何だろ・・・騒がしいな・・・)ゴシゴシ

灼「だから、どうして穏乃が憧と一緒の布団で寝てたのか聞いてるんだけど!」

憧「やれやれ。だから何度も言ってるでしょ?しずがあたしの布団に入ってきたんだって」

宥「そんなの嘘・・・。不潔・・・」

玄「憧ちゃんのエッチ・・・」

憧「だから違うんだって。あたしがしずが寝てるのをいいことに変なことしたりするわけないじゃん」

初瀬「でも、穏乃ちゃんの浴衣、はだけてた・・・///」

憧「それはしずの寝相が悪いからで・・・」

憧「あ、しず、起きたの?しずからも何とか言ってよ。こいつら全然人の話聞かないんだから」


342: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 11:14:46 ID:Et6m39/i0

初瀬「穏乃ちゃん。寝てる間に憧におかしなことされたり、何か変わったことなかった?」

穏乃「ふぁぁ・・・。変わったことですか・・・?」

穏乃「んん~・・・そういえば両手両足の動きを封じられてて苦しくて・・・それで憧の布団で・・・むにゃむにゃ・・・おやすみなさい・・・」

玄「!?」

灼「!?」

宥「!?」

初瀬「!?」

憧「ち、違・・・!しず、何誤解させるようなこと言ってんのよ!?あのね、しずの両手両足を押さえてたのはあんた達の方で・・・」

宥「問答無用」
玄「憧ちゃんみたいな悪い子にはちょっと言葉だけじゃ伝わらないかな・・・」
灼「覚悟はできてる?私ならできて・・・」
初瀬「さあ、お仕置きの時間だ」

憧「 ッヒ~」


344: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 11:22:37 ID:Et6m39/i0

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・

憧(結局週末はしずに告白はできなかったわね。でも、収穫は大きかった♪)

憧(しずと一緒のお布団で寝れたんだもん・・・///)

憧「うへへ・・・」ニヤニヤ



灼「また憧の奴、良からぬことを考えてる顔してる・・・」

宥「でも、しずちゃんとの関係が変わらなくてよかった」

玄「うん。できればこのままずっと変わらないでいてくれたらいいね」

灼「うん、そうだね。こんな風に変わらない日常が続くのが一番幸せなのかも・・・」



穏乃「あ、みんなに報告が・・・。実は、こないだのお泊り会のあと初瀬さんに告白されてお付き合いすることになりました・・・///」

憧・玄・灼・宥「な、なんだってー!?」




347: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 11:29:47 ID:5q8gDJL20

乙なんだってー!?


353: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 11:52:36 ID:XERU+w4U0

乙乙でした


360: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/14 12:41:07 ID:J7J6QFao0

初瀬さんぱねえ
乙乙




関連記事
スポンサーサイト