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ドラッグ オン ドラグーン3 討鬼伝

モバP「幸子に宿題を教えることになった」


1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/22 23:19:18 ID:kYHc6OjP0
モバマス輿水幸子SSです。

幸子「お疲れ様でーす」バタンッ

P「おー、お疲れ」

幸子「プロデューサーさん、ちひろさんはいないんですか?」キョロキョロ

P「今日は休みらしいぞ」

幸子「なら、席を借りても問題なさそうですね。おいしょっと」

P「ん?どうしたんだ?」

幸子「いえ、宿題でもしようかと」ペラッ

P「幸子は偉いなぁー」

幸子「と、当然です。ボクは可愛いですからねっ!」

P「俺も見習わなきゃな」カリカリカリ

幸子(今以上仕事を頑張ってどうするんですかあなたは……)

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/22 23:22:17 ID:kYHc6OjP0

カリカリカリ……

P「ふぅ。久々に集中すると時間が過ぎるのが早いな」

P(さて、時間も空いたし、もし、幸子が宿題終わってるんだったら送ってやろうかな)チラッ

幸子「む……」

P(手が止まってる…)

P「さ―」

幸子「話しかけないで下さいプロデューサーさん。ボクが可愛いから話しかけたい気持ちは分かりますが、今は集中したいので」

P「む。分からないなら俺が見てやろうか?」

幸子「プロデューサーさんにボクの宿題が出来るんですか?」チラッ

P「出来るに決まってるじゃないか」

P(中学生のレベルだろ…なんとかなるはず……!)

幸子「ま、まぁ、そこまで言うのなら助けてくれてもいいですけどねっ!可愛いボクの力になれて幸せ者ですねプロデューサーは」

P「はいはい。どれどれ……って古典なのか」

P(なぜだろう既視感が……)


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/22 23:24:29 ID:kYHc6OjP0

幸子「ボクの学校は一応進学校ですので、授業の進みが早いんですよ。ちなみにボクは可愛いせいで、授業にあまり出れずに…」

P「うん。うん。分かった。ちなみにこれはいつまでの宿題なんだ?」

幸子「来週の今日ですよ。あれ?もしかして分からないんですかプロデューサーさん?」

P「そんなわけないじゃないか。ただ、より分かり易く教える為には一日必要なんだよ」ハハハ

P(えーと、第5帖と……)メモメモ

幸子「まぁ、そういうことにしておきますよ。それじゃ、ボクはこれで」

P「なんだもう帰るのか?送ってってやろうと思ったのに」

幸子「プロデューサーさんはいつ終わるんですか?」

P「後、事務所の点検して帰ろうかなと」

幸子「今日はやけに事務所閉めるのが早いんですね」

P「まぁ、たまには五時過ぎに帰っても罰は当たらないだろ」

幸子「そんな働き方してるといつか死にますよ?」


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/22 23:30:21 ID:kYHc6OjP0

>>5 そうです。こんばんは
P「お、嬉しいな。心配してくれるのか幸子?」

幸子「え、えぇ。ボクは可愛いし優しいので!」ポッ

P「じゃ、戸締り確認するの手伝ってくれ」

幸子「分かりました。ちなみに他の方は今日はもう来ないんですか?」

P「んー、美嘉も莉嘉も蘭子も卯月も来ないし、そうだなー。来ない。皆帰ったよ」

幸子「そうですか。なら帰りましょう」

P「今日は特別に家まで送ってやるからなー」ワシャワシャ

幸子「あ、頭をそんなに弄らないで下さい!」カァァ

P「まぁ、いいじゃないか。さ、帰ろうか」

幸子「分かりました。お願いしますね」


13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/22 23:35:34 ID:kYHc6OjP0

車内

幸子「普段は誰かアイドルを乗せたりするんですか?」

P「んー、この車私用兼社用だからなぁ、結構乗ってるなぁ」

幸子「そうなんですね」

幸子(考えてみれば、ボクも前に乗ったことあるし…)

P「あ、でも、俺がこんな早くに仕事終わるのも珍しいから家まで送るのは初めてかもな」

幸子「ほ、ホントですかっ?」

P「ん。多分」

幸子(嬉しいなぁ……)グッ

P(あ、そういえば、この間、莉嘉乗っけて家まで行って美嘉に勉強教えたんだっけ……)ポリポリ

P「幸子の家ってここから遠いんだっけか」

幸子「まぁ、近くはないですね」

P「そうか……」


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/22 23:38:56 ID:kYHc6OjP0

P「そう言えばさ」

幸子「はい?」

P「今日仕事先でこんなの貰ったんだけど。いるか?」

幸子「ま、前を見て下さいっ、可愛いボクが怪我したらどうするんですかっ!……それでなんですかこれ?」

P「髪留めかな。今ちょっと見てたら幸子に似合うかなぁって思ってさ」

幸子「と、当然ですね!ボクは可愛いから何でも似合うんですよっ!」

P「そうか。なら幸子じゃなくてもいいのか」

幸子「い、いえっそういうわけじゃないです。ここは貰っておいてあげますよっ」

P「そっか。俺が持っててもしょうがないからな。使わなくてもいいからなー。可愛いんだから」

幸子「……っ!」カァァ

幸子(不意打ちはズルいですよ…)


16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/22 23:42:08 ID:kYHc6OjP0

P「お、もう着くか」

P(思ったよりも近かったな)

幸子「あっ、は、はい」

P「明日も仕事だから頑張れよ」

幸子「はい。あ、あのプロデューサー」

P「ん?なんだ?」

幸子「ボクは可愛いですよねっ?」

P「あぁ、可愛いよ。俺の自慢のアイドルだ」ナデナデ

幸子「と、当然です。ボクですからねっ!」ドヤァ

P「じゃあな」

幸子「さよならです」

幸子(初めてプレゼントを貰っちゃいました。胸がドキドキなってますよ…)


18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/22 23:46:42 ID:kYHc6OjP0

P宅

P「さてと、頑張るか」

P「最近はインターネットに何でも載ってて便利だなぁ。サクサク進む」メモメモ

P(へぇ、なるほどそんな風な話なんだ)

P「てか、この物語の主人公は皆からモテるなぁ。なんかしても許されてる気がする。いいなぁ。俺もこんな風だったら」

P(さて、大体調べ終わったし、そろそろ――)

ピリリリリ

P「ん?電話か。はい。こちらP」

美嘉『ぷ、プロデューサー?今平気?』

P「まぁ、問題ないぞ。どうした悩み事か?」

美嘉『べ、別にそういうわけじゃないけど。えーと……』

P「別に用事無くても掛けてきていいって俺は言ったからな。用事ないなら雑談でもするか」

美嘉『ほ、ホントッ!?流石Pクン話が分かるねっ! そうそう今日、仕事でね――』


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/22 23:49:49 ID:kYHc6OjP0

P「そんなことがあったのか――」

美嘉『――っと。ごめんね。プロデューサー。長い間話しちゃって……迷惑じゃなかった?』

P「全然問題ない。むしろ楽しかったよ。ありがと」

美嘉『う、うん。それじゃ、お休み、ぴ、Pさん!』

ツーツーツー

P「俺も寝るか」


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/22 23:53:01 ID:kYHc6OjP0

事務所

P「おはようございます」

ちひろ「あら、プロデューサーさんおはようございます」

P「えぇ、おはようございます。お一人ですか?」

卯月「実は私がいましたー」

P「お、おはよう卯月。早いな」

卯月「はい。今日は朝からお仕事ですからっ!早く目が覚めちゃいまして」

P「卯月は元気だなぁ」ナデナデ

卯月「あ、ありがとう…ございます。えへへ」

ちひろ「プロデューサーさん!私も早く来てますよっ」

P「流石ちひろさん。事務員の鑑ですね」


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/22 23:55:48 ID:kYHc6OjP0

ちひろ「ありがとうござ…ってなんか対応が違いません?」

P「だって同年代に撫でられても嬉しくもないでしょう?」

ちひろ「そうですね。別にいいですよーだ」

P「あ、そろそろ行くか卯月?」

卯月「あ、はーい」


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:00:50 ID:WnmDsSpt0

車内
P(ん?メールが来てる。幸子からか)

P(『宿題教えてくれるんですか?』とだけ書いてある)

P「んー」

卯月「難しい顔して何を考えているんですか?」

P「いや、ちょっと今日の俺の予定を考えてだな……」

P(幸子の仕事の感じからして夕方くらいからかな…)

卯月「無理しちゃダメですよ…?」

P「大丈夫。卯月の笑顔見たら吹き飛ぶからな」

卯月「え、あ、その…ありがとうございます…ってそういうことじゃなくて!」

P「分かってるよ」

卯月「ならいいですけど……。あ、プロデューサーさん、今日のお仕事が終わったら一緒にご飯行きましょうよ」

P「そうだな。この間奢るって言ったし」

卯月「ふふふ。そうと決まれば、張り切って早く終わらせますねっ!」


29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:03:37 ID:WnmDsSpt0

卯月「どうでしたか?プロデューサーさん?」

P「あぁ、よく頑張ったな」

卯月「ふふふ。それじゃ行きましょうか」

P「そうだな。希望あるか?」

卯月「なんでもいーですよっ」

P「そうだなぁ…。カフェでも行くか」

卯月「プロデューサーさんお洒落ですね」

P「卯月といるんだからそれくらいじゃないと恰好つかないだろ?」

卯月「へ?あ、それってどういう意味ですか?」

卯月(もしかして褒められてる?)


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:06:44 ID:WnmDsSpt0

カフェ

P「適当に選んできたけどいいか?」

卯月「は、はいっ。今お金を…」

P「俺が奢るって言ったからいいよ」

卯月「あ、そうでしたね…。ありがとうございます」

P「うん。食べてくれな」

卯月「はい。頂きます!」

卯月(これってデート、デートだよねっ)


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:11:23 ID:WnmDsSpt0

卯月(プロデューサーさんさっきからコーヒーしか飲んでない…なんでだろ?)

P「ん?どうした?もう食べないのか?」

卯月「いや、プロデューサーさんなんでサンドイッチ食べないんですか?美味しいのに…」

P「ちょっと考えごとしててな。卯月はもういいのか」

P(適当に入ったカフェが高くて持ち合わせがないとは言えないな)

卯月「はい。私はもうお腹一杯です」

P「そうか。それじゃ行くか。残ったの貰うな」パクパク

卯月「はいっ」


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:16:25 ID:WnmDsSpt0

車内
卯月「……」ウツラウツラ

P「眠かったら寝ててもいいぞ。早起きしたみたいだし」

卯月「すみません…。それじゃお言葉に甘えて…」

P「寒かったりしたら、後ろにあるコート被っててもいいから」

卯月「はい。ありがとうございます。えへへ…温かいや。おやすみなさい」

P「はい。おやすみー」

P(そういや、幸子からメール来たかな)チラッ

幸子『可愛いボクを待たせるなんていい度胸じゃないですか』

P「まぁ、無視したのは悪いな。えーと『幸子は時間的に今日はもう仕事ないだろうから、俺がそっちに行くか?』これで送信っと」

ヴーヴー

P「返信早いな。次の赤信号の時にでも確認するか」


36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:19:25 ID:WnmDsSpt0

幸子『しょうがないですねっ。特別に来てもいいですよ。ボクは可愛いので』

P(まぁ、行くついでに家庭訪問でもするか)

――


P「卯月ー。着いたぞ。起きろ」

卯月「えへへ…おはようございます。プロデューサーさん。このコートの匂い私好きです」

P「そうか。なら、事務所まで着てていいぞ」

卯月「ありがとうございますー…」

卯月(凛ちゃんたちには内緒にしとこっと……)


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:24:34 ID:WnmDsSpt0

P「ただいま帰りましたー」

ちひろ「あ、お帰りなさーい」

卯月「ただいまです」

P「急なんですが、ちひろさんちょっと俺出てきますね」

ちひろ「あれ?どこに行かれるんですか?」

P「ちょっと営業でもしてきます」

ちひろ「誰のですか?」

P「卯月と幸子ですね」

卯月「わ、私ですかっ!?」

P「そうだよ。これから忙しくなるかもしれないけど頑張ってくれな」

卯月「は、はぁ…」

P「不安か?」

卯月「い、いえ、ぷ、プロデューサーさんが頭を撫でてくれたら頑張れる気がします。だからその…なんというか…」ゴニョゴニョ

P「分かったよ。ほら、頑張れよ」ナデナデ

卯月「は、はいっ!島村卯月頑張りますっ!」


39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:27:45 ID:WnmDsSpt0

P「それじゃ、行ってきますね」バタンッ

ちひろ「いってらっしゃいませー」

卯月「行ってらっしゃいです」

卯月「……」ポー

卯月(頭撫でて貰っちゃった…えへへ)

ちひろ(卯月ちゃん完全に恋する乙女ね……)


43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:31:18 ID:WnmDsSpt0

P「あ、しまった。コートは卯月が着たままか。別に寒くはないけどさ」

P(さてと、営業してから幸子の家にでも行くか…!)
――

P「ふぅ…。なんとか仕事を貰うことが出来たぞ」

P(まさか、あの監督が幸子に目を付けていたなんて意外だった…)

P(挨拶に来た時に礼儀良かったのが印象に残っていたらしい。世の中何が起こるか分からないな)

P「まぁ。なにはともあれ、幸子の家にこれでいけるな。いい報告も出来そうだ」


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:34:14 ID:WnmDsSpt0

P「ん?あそこにいるのは幸子か?」

P(家の前で何してるんだろう……?)

P「幸子ー?なにしてんだ?」

幸子「遅いですよ、プロデューサーさん。ボクをここまで待たせるなんて」

P「悪い悪い。まさか待ってるとは思わなくてさ」

幸子「ま。まぁ来てくれたので許してあげましょう」

P「そうしてくれ」

幸子「それでは、可愛いボクの家を見せてあげましょう」チラッ

P「ありがとうな。とりあえず、最初に親御さんに挨拶させてくれ」

幸子「なっ、なにを考えているんです。そういうのはまだ早いでしょう!」カァァ

P「いや、そろそろかなと」

P(いい知らせもあることだし丁度いい)


45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:38:19 ID:WnmDsSpt0

幸子「りょ、両親に挨拶ってまるで、その、付き合ってるみたいじゃ…」

P「ん?今の幸子の仕事状況やらを話そうと思ってたんだが」

幸子「ま。紛らわしいんですよっ!ならさっさと済ませて下さいね」

P「お、おう…」

P(何と勘違いしたんだろうか……)


46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:41:27 ID:WnmDsSpt0

――

P「以上が仕事内容となります。それに今日取って来た仕事がですね――」

P「ありがとうございました。これからも誠心誠意プロデュースしていくのでよろしくお願いします」バタン

P「ふぅ……」

P(話の分かる人で良かった。まぁ、雑誌の切り抜きを飾ってある時点で平気かとは思ったけど)

P「幸子の部屋は二階って言ってたな」タッタッタッタ


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:46:49 ID:WnmDsSpt0

P「幸子いるかー?」コンコン

幸子「はい、いいですよ。入ってきてください」

P「お邪魔します」ガチャ

P「綺麗な部屋だな」

幸子「汚いとボクの可愛さもくすんじゃうじゃないですか」

P「そうだな…うん?幸子お前…」

幸子「ど、どうかしましたか?」ドキドキ

P「髪飾り変えたんだな。俺があげた奴に」

幸子「たっ、たまたまですよ。気分転換にちょうど良かったんです。ボクは可愛いですから何でも似合いますしね」

P「そっか。ありがとなー。嬉しい」ニコッ

幸子「いえ、あの、その…はい」カァァ


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:48:15 ID:WnmDsSpt0

P「さて、宿題終わらせようか」

幸子「その切り替えの早さは凄いと思いますよ…」

P「ん?何か言ったか?」

幸子「別に。それじゃ、始めましょうか」

P「おう――」


52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:50:53 ID:WnmDsSpt0

P「そう言えばさ、幸子」

幸子「はい?」

P「俺がスカウトした時のこと覚えてるか?」

幸子「藪から棒に何を言ってるんですか?」

P「いや、親御さんとそんな話になってな」

幸子「……勿論覚えてますよ」

幸子(忘れるわけがないじゃないですか)

P「覚えてるか。俺の一目ぼれだったよな」

幸子「ひ、一目惚れだったんですかっ!?」ガタッ

P「そうそう。まだ、うちも所属が少なかったからさ。可愛い子いないかなって歩いてたんだ」

幸子「その言い方だと間違いなく不審者ですね」

幸子(可愛いって言ってくれた……)

P「まぁ、言われてみれば昼間から辺りをキョロキョロしてる男なんて不審者極まりないな。今度から善処する」


54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:53:25 ID:WnmDsSpt0

P「あぁ、そうそう。その時さ、この家の前を通ったんだっけな」

幸子「なんですかそれ、初耳ですよ」

P「だろうな。だってバレないように隠れて見てたし」

幸子「日中からそんなことを……」

P「丁度声が聞こえてさ、そっちに目をやると庭先に幸子と母親がいたな」

幸子「そんなことが…」

P「とりあえず、数分はずっと見てた」

幸子「見知らぬ他人にそれやったら捕まりますよ」

P「今なら平気なのか」ジー

幸子「あう…嘘です。そんなに…見ないで下さい」カァァ

P「あぁ、そういや、誰かに話しかけられたかな」

幸子「それ洒落になってませんよね」

P「まぁ、こうしてやってるからいいさ」


55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:56:36 ID:WnmDsSpt0

P「時間をおいてから幸子をもう一回見に行ったんだ。何かを練習してたな」

幸子「なっ。ボクは可愛いんですからそんなことしてないですよ」

P「ちょっと昔に流行ってたアイドルの踊りを踊っていた記憶があるんだが……」

幸子「き、記憶違いですっ!」

P「そうか。まぁ、そんで興味を持った俺は幸子に柵越しに声を掛けたと」

P(はっきりと将来が見えたし、それを身近で見ていたかったから)

幸子「最初は何事かと思いましたよ」

幸子(てっきり苦情が来たのかと思いましたからね……)

P「なんだかんだで事務所に入ってくれたよな」

幸子「そ、そりゃ、ボクは可愛いんですから、一番キラキラした場所に行かなきゃいけませんからね」


56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 00:59:55 ID:WnmDsSpt0

幸子(そりゃ、あんなに熱心にボクを見てくれた人なんていませんからね…。ひ、一目惚れって言うんですかねこういうの)

P「幸子は強いな」ナデナデ

幸子「まだ結果が出てないことを言われても余り喜ぶ気にはなりませんよ」

P「今に見てろよ。すぐに忙しくしてやるからな」

幸子「ふふん。ボクの可愛さに見合った仕事を取ってきて下さいねプロデューサーさん」

P「そうだな。……話が逸れたな。さて、宿題はどこまでやったっけか」

幸子「もう終わります。ボクに教えることが出来たことをボクに感謝してもいいですよ」

P「そっかー。そりゃ良かった。ようやく俺も気を抜けるわー」シュルシュル

幸子「な、なにしてるんですか!?」

P「いや、ネクタイをキツく締めすぎててさ、息が詰まってたんだよ」

幸子(なんか新鮮だなぁ)


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 01:03:44 ID:WnmDsSpt0

幸子(ん…?そう言えば、ボクって今プロデューサーさんと密室で二人っきり……?)

幸子「こ、これからどうするんですか。プ、プロデューサーさんは」

P「ん?そうだなぁ。幸子と喋ってようかなって」

幸子「そ、そうですか」

P(なぜ幸子は机の方を向きながら喋っているんだろう)

幸子(意識しなきゃよかった…。もう見れない)

P「さーちこっ。ちゃんと話す時は顔見て話せよ」グイッ

幸子「あ、あぅ……」ウルウル

P「ど、どうした幸子。熱でもあるのかっ?」

P(顔が赤い。呼吸が浅い、目が潤んでる)

幸子「べ、別に何でもないですからボクから離れて下さいっ」


60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 01:07:03 ID:WnmDsSpt0

幸子(顔近いよプロデューサーさん)

P「そういう訳にはいかない。幸子は大切なアイドルなんだから。ごめんなっ」ヒョイ

幸子「うひゃあ!?」

幸子(お、お姫様だっこ)

P「やっぱり軽いな。こうしてるお姫様みたいだ」

幸子「うぅ……」カァァ

P「とりあえず安静にしとけよ」

幸子(とりあえず風邪にしといた方が甘えられるますかね……)

P「とりあえず、お母さん呼ん――」

幸子「そんなことはいいですから。手でも握っていて下さい」


61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 01:10:16 ID:WnmDsSpt0

P「わ、分かった」ギュッ

幸子「落ち着きますね…」

幸子(なんだか眠くなってきました。風邪って勘違いする辺りプロデューサーさんらしいですね)

P「それは良かった」

幸子「そう言えば、いえ、なんでもないです。ボクは寝ますんで手を繋いでいて下さいよ」

P「分かった」


62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 01:14:09 ID:WnmDsSpt0

P「寝たか?」

P(さっきからものすごい電話が震えてる。きっとちひろさんからだろう。直帰って言ってないし、まだ仕事残ってるし)

P「しょうがない。お守りでも握らせとくか」

幸子「」スー

P「これからも頑張ってくれなお姫様」バタンッ

幸子「」チラッ

幸子(ボクがお姫様。悪くないですね)

幸子「ボクがお姫様なら、ボクを垣間見たプロデューサーさんは王子様ですかね」


64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 01:19:02 ID:WnmDsSpt0

――

P「あ、ちひろさんですか?今から帰りますからちゃんと事務所開けといてくださいね」

ちひろ『えぇ、仕事たっぷりありますからずっといますよ』フフフ

P「……直帰していいですか?」

ちひろ『ちゃんと来て下さいね。私も一人は寂しいんですから…』

P「はいはい」


65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 01:20:17 ID:WnmDsSpt0

翌日

幸子「お、おはようございます」

P「おはようって、まだその髪飾り付けてるのか」

幸子「ボ、ボクの勝手じゃないですか」

P「ま。そうだな」

幸子「えぇ、そうです。プロデューサーさん。これからもこの可愛いボクをしっかりと見ていていいですよ。ずっと、ずっと」

P「おう」

幸子「や、約束ですからねっ!」


67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 01:20:47 ID:WnmDsSpt0

終わりです。見て下さった方ありがとうございました。


70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 01:25:57 ID:MW7YjfFI0

あ、なるほど。若紫か


72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/23 01:28:37 ID:01d1tPxG0

お疲れ様


元スレ:ttp://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1361542758/
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