セーラ「千里山」竜華「一年生編」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:00:20 ID:KVoD/sg+0
ありがとー
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:01:37 ID:KVoD/sg+0
セーラ「夏も控えや……」ガックリ
竜華「先輩達強いからなあ」
怜「夏はダメでも先輩達引退したあとならレギュラー入れるんやからええやん」
セーラ「いやいや、先輩がどうとかは関係あらへん!」
セーラ「っていうか竜華やって悔しくないんか?レギュラー入りたいやろ!」
竜華「一年の夏からレギュラーなんてとても無理やって」
竜華「先輩達強いからなあ」
怜「夏はダメでも先輩達引退したあとならレギュラー入れるんやからええやん」
セーラ「いやいや、先輩がどうとかは関係あらへん!」
セーラ「っていうか竜華やって悔しくないんか?レギュラー入りたいやろ!」
竜華「一年の夏からレギュラーなんてとても無理やって」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:03:16 ID:KVoD/sg+0
怜「今年もチラホラ一年生出るんかな」
竜華「バケモノみたいな?先輩達より強い高校生なんてとても想像できへんわ」
セーラ「俺達やってそれくらい強くならんと全国戦えないんやで!」
怜「一年で控え入れるんやからもう十分強いやん」
竜華「そうそう。あんたより強い一年なんて今そうそうおらんて」
セーラ「そ、そうか?まあ確かに今の一年の中でトップクラスにはあってもええんちゃうかとは思ってるけどな?」ヘヘヘ
竜華「バケモノみたいな?先輩達より強い高校生なんてとても想像できへんわ」
セーラ「俺達やってそれくらい強くならんと全国戦えないんやで!」
怜「一年で控え入れるんやからもう十分強いやん」
竜華「そうそう。あんたより強い一年なんて今そうそうおらんて」
セーラ「そ、そうか?まあ確かに今の一年の中でトップクラスにはあってもええんちゃうかとは思ってるけどな?」ヘヘヘ
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:05:20 ID:KVoD/sg+0
セーラ「来年さ来年には先輩達も余裕で一蹴できるようになっとるわ」
竜華「そうなるとええなあ」
藤白「へー、随分威勢ええなあ江口」
怜「あ、先輩」
セーラ「げっ」
藤白「そっかー、うちらを一蹴かー」
セーラ「嫌やなー、来年の話ですよ来年の」
藤白「来年かー。そんならそうなれるようにみっちりしごかなあかんなー」
セーラ「え″」
竜華「そうなるとええなあ」
藤白「へー、随分威勢ええなあ江口」
怜「あ、先輩」
セーラ「げっ」
藤白「そっかー、うちらを一蹴かー」
セーラ「嫌やなー、来年の話ですよ来年の」
藤白「来年かー。そんならそうなれるようにみっちりしごかなあかんなー」
セーラ「え″」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:07:29 ID:KVoD/sg+0
藤白「そこ卓空けてー。うちら入るからなー」ガシッ
藤白「あ、叶絵も入って」
セーラ「げっ、服部先輩も?」
怜「ええやん為になるで」
竜華「セーラがんばりー」アハハ
藤白「何言うてん、清水谷も入るんやで」ガシッ
竜華「え″」
藤白「あ、叶絵も入って」
セーラ「げっ、服部先輩も?」
怜「ええやん為になるで」
竜華「セーラがんばりー」アハハ
藤白「何言うてん、清水谷も入るんやで」ガシッ
竜華「え″」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:09:22 ID:KVoD/sg+0
藤白「期待の2人やからな、ばっちりしごいたるわ」ズルズル
竜華「そ、そんな……」ズルズル
セーラ「くっそー!こうなったら絶対勝つで竜華!」ズルズル
* *
セーラ「……」ガックシ
竜華「とんでもない目に合ったわ……」
怜「やっぱり先輩達すごいな」
怜「竜華とセーラ2人まとめてボコボコにしとったし」
竜華「そ、そんな……」ズルズル
セーラ「くっそー!こうなったら絶対勝つで竜華!」ズルズル
* *
セーラ「……」ガックシ
竜華「とんでもない目に合ったわ……」
怜「やっぱり先輩達すごいな」
怜「竜華とセーラ2人まとめてボコボコにしとったし」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:12:47 ID:KVoD/sg+0
竜華「うちもセーラも一二回しか和了れんかったしやっぱ強いわ……」
セーラ「あー、悔しい!」
セーラ「またリベンジしたるわ!」
怜「……あそこで藤白先輩がこっち笑顔でガン見しとるで」アッチ
セーラ「リベンジはまたいつかにして、っと」
竜華「うちを巻き込まんといてくれればええわ」
セーラ「あかんあかん。お前も完全に目ぇつけられとるわ」
セーラ「……良くも悪くも、な」ボソッ
セーラ「あー、悔しい!」
セーラ「またリベンジしたるわ!」
怜「……あそこで藤白先輩がこっち笑顔でガン見しとるで」アッチ
セーラ「リベンジはまたいつかにして、っと」
竜華「うちを巻き込まんといてくれればええわ」
セーラ「あかんあかん。お前も完全に目ぇつけられとるわ」
セーラ「……良くも悪くも、な」ボソッ
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:15:17 ID:KVoD/sg+0
竜華「……あー、それはもうしゃあないやん」
怜「2人とも入って早々一軍やったしな」
竜華「歓迎する先輩もおれば、そりゃ面白くない先輩もおるやろ」
怜「それにセーラと比べたら竜華はずっとマシやんな?」
竜華「うん。セーラは学ランやから目立つねん」
セーラ「そう言うてもな、スカート無しっちゅう条件で特待入ったんやから」
セーラ「それに関しては色々言われる筋合い無いと思わん?」
怜「2人とも入って早々一軍やったしな」
竜華「歓迎する先輩もおれば、そりゃ面白くない先輩もおるやろ」
怜「それにセーラと比べたら竜華はずっとマシやんな?」
竜華「うん。セーラは学ランやから目立つねん」
セーラ「そう言うてもな、スカート無しっちゅう条件で特待入ったんやから」
セーラ「それに関しては色々言われる筋合い無いと思わん?」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:18:14 ID:KVoD/sg+0
竜華「理屈と感情は違うところにあるんやで」
怜「セーラが素直に先輩達の強さ認められへんようにな」
竜華「なー?」
セーラ「うぐっ……」
* *
セーラ「改めて千里山って凄いな……」ボーゼン
セーラ「インターハイはこんな豪華なホテル泊まるんか……いくらかかるんや……」
怜「セーラが素直に先輩達の強さ認められへんようにな」
竜華「なー?」
セーラ「うぐっ……」
* *
セーラ「改めて千里山って凄いな……」ボーゼン
セーラ「インターハイはこんな豪華なホテル泊まるんか……いくらかかるんや……」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:20:46 ID:KVoD/sg+0
竜華「そやなー、いくらやろな?」
竜華「怜、体調とか大丈夫?」
怜「うん」
セーラ「こんなんに部員全員って一体いくらかかるん?」
竜華「料金知らんから何とも言えんけど、修学旅行くらい?」
怜「何泊もするからな」
セーラ「修学旅行って1人いくらや?」
竜華「えー?10万とかその辺なんやないの」
竜華「怜、体調とか大丈夫?」
怜「うん」
セーラ「こんなんに部員全員って一体いくらかかるん?」
竜華「料金知らんから何とも言えんけど、修学旅行くらい?」
怜「何泊もするからな」
セーラ「修学旅行って1人いくらや?」
竜華「えー?10万とかその辺なんやないの」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:24:17 ID:KVoD/sg+0
怜「ちなみに一学年360人やで」
セーラ「3600万か……」
竜華「修学旅行は言い過ぎた……500万くらい?」
怜「部費とかでそれ用の徴収あったし、それくらいなら払えるんやない?」
竜華「凄いなあ」
セーラ「うんうん。っていうか、この後2人はどうするん?」
竜華「東京観光でもしよっかーって」
怜「まあ大阪とほとんど変わらんやろうけど」
セーラ「うー、ええなー」
セーラ「3600万か……」
竜華「修学旅行は言い過ぎた……500万くらい?」
怜「部費とかでそれ用の徴収あったし、それくらいなら払えるんやない?」
竜華「凄いなあ」
セーラ「うんうん。っていうか、この後2人はどうするん?」
竜華「東京観光でもしよっかーって」
怜「まあ大阪とほとんど変わらんやろうけど」
セーラ「うー、ええなー」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:28:47 ID:KVoD/sg+0
竜華「控えもレギュラーと一緒に研究するん?」
セーラ「出れへんから見ても……って感じなんやけど」
セーラ「最初だけは居ろって先輩がなー……」
竜華「終わったら合流すればええやん」
怜「メールとかしてくれたらええしな」
セーラ「おお、そうするわ」
セーラ「出れへんから見ても……って感じなんやけど」
セーラ「最初だけは居ろって先輩がなー……」
竜華「終わったら合流すればええやん」
怜「メールとかしてくれたらええしな」
セーラ「おお、そうするわ」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:31:55 ID:KVoD/sg+0
* *
セーラ「終わった終わったーっと」
セーラ「竜華達どこにおるんかな」
セーラ「合流言うても東京のこと分からんからなー、マズッたー……」
竜華「セーラー!」
セーラ「お!助かったぁ」
セーラ「俺迷子になる思ったわ」
怜「都会って恐ろしいところやねんな」
セーラ「そやな、……って何で2人は手ぇ繋いどるん?暑くね?」
セーラ「終わった終わったーっと」
セーラ「竜華達どこにおるんかな」
セーラ「合流言うても東京のこと分からんからなー、マズッたー……」
竜華「セーラー!」
セーラ「お!助かったぁ」
セーラ「俺迷子になる思ったわ」
怜「都会って恐ろしいところやねんな」
セーラ「そやな、……って何で2人は手ぇ繋いどるん?暑くね?」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:35:16 ID:KVoD/sg+0
竜華「それな、聞いてや!」
竜華「怜二回もはぐれたんやで?」
怜「はぐれたくてはぐれてる訳やないで」
竜華「人混み歩いてると気付いたら遠くにおんの」
怜「流されてしまうんよ」
セーラ「あー、確かに怜は押し流されそうやな」
竜華「そんなんやから手を繋いで歩くことにしたんよ」
セーラ「お前は幼児か」
竜華「怜二回もはぐれたんやで?」
怜「はぐれたくてはぐれてる訳やないで」
竜華「人混み歩いてると気付いたら遠くにおんの」
怜「流されてしまうんよ」
セーラ「あー、確かに怜は押し流されそうやな」
竜華「そんなんやから手を繋いで歩くことにしたんよ」
セーラ「お前は幼児か」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:40:16 ID:KVoD/sg+0
怜「都会って恐ろしいところやねんな」
竜華「大阪とたいして変わらんから!」ビシッ
竜華「っと、そういえばどやった?」
セーラ「研究?」
竜華「うん」
セーラ「あー、二回戦に当たる可能性のある高校の牌譜見たり、映像見たりやったな」
怜「全国大会でもやることは変わらないんやな」
セーラ「あ、でも注目する高校とか選手とか見たで」
竜華「大阪とたいして変わらんから!」ビシッ
竜華「っと、そういえばどやった?」
セーラ「研究?」
竜華「うん」
セーラ「あー、二回戦に当たる可能性のある高校の牌譜見たり、映像見たりやったな」
怜「全国大会でもやることは変わらないんやな」
セーラ「あ、でも注目する高校とか選手とか見たで」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:43:33 ID:KVoD/sg+0
セーラ「……1人一年生でエースやっとる奴おった」
竜華「へえ、めっちゃ凄いやん」
怜「何て高校?」
セーラ「白糸台」
竜華「白糸台?どこ?」
セーラ「西東京代表や。これとはブロック逆やけどな」
怜「ふーん。それでどやった?」
セーラ「……圧倒的としか言えへん」
竜華「へえ、めっちゃ凄いやん」
怜「何て高校?」
セーラ「白糸台」
竜華「白糸台?どこ?」
セーラ「西東京代表や。これとはブロック逆やけどな」
怜「ふーん。それでどやった?」
セーラ「……圧倒的としか言えへん」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:47:25 ID:KVoD/sg+0
セーラ「あんなすごい奴が何でインターミドルに出てこなかったのかが分からん。出てたら間違いなく優勝してる」
竜華「……そんな凄いん?」
セーラ「ああ。対局中殆ど誰にも和了らせないで、飛ばして終了や」
セーラ「先輩が、勝てへんかもしれんって」
竜華「あの先輩が?」
セーラ「監督も、いかにこいつを抑えられるかって話しかせえへんかったけど」
セーラ「なーんにも有効策出てこんかった」
竜華「……そんな凄いん?」
セーラ「ああ。対局中殆ど誰にも和了らせないで、飛ばして終了や」
セーラ「先輩が、勝てへんかもしれんって」
竜華「あの先輩が?」
セーラ「監督も、いかにこいつを抑えられるかって話しかせえへんかったけど」
セーラ「なーんにも有効策出てこんかった」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:50:34 ID:KVoD/sg+0
怜「恐ろしいな……」
竜華「同じ一年生って‥…うちらそんな人と三年間当たるんか……」
竜華「名前は?」
セーラ「……確か、宮永照やったかな」
* *
「試合終了ーーー!」
「なんとなんと数多の高校の頂点に立ったのは、西東京代表白糸台高校だー!!!」
「思い返すと終始白糸台が主導権を握っていましたね」
「千里山のエース、藤白選手を退けた白糸台の宮永選手は大きく振り込んだのも今までここでの一回のみーー……」
竜華「同じ一年生って‥…うちらそんな人と三年間当たるんか……」
竜華「名前は?」
セーラ「……確か、宮永照やったかな」
* *
「試合終了ーーー!」
「なんとなんと数多の高校の頂点に立ったのは、西東京代表白糸台高校だー!!!」
「思い返すと終始白糸台が主導権を握っていましたね」
「千里山のエース、藤白選手を退けた白糸台の宮永選手は大きく振り込んだのも今までここでの一回のみーー……」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:53:36 ID:KVoD/sg+0
セーラ「……」
竜華「……ほんまに同じ一年生なんか……」
怜「圧倒的やったな……」
竜華「二位とか三位とか……こんなん完全に運になってしもてるやん」
竜華「とんでもない化け物がおるんやな……」
セーラ「い、いや、でもまだ個人戦がある!」
セーラ「チームは負けたけど、個人戦なら……!」
竜華「……勝てるんかなあ」
セーラ「勝つんや!」
そしてインターハイ個人戦は宮永照の優勝で幕を閉じた。
女子高生麻雀界では以降、宮永照率いるかつて無名だった白糸台高校がしばしば話題となる。
竜華「……ほんまに同じ一年生なんか……」
怜「圧倒的やったな……」
竜華「二位とか三位とか……こんなん完全に運になってしもてるやん」
竜華「とんでもない化け物がおるんやな……」
セーラ「い、いや、でもまだ個人戦がある!」
セーラ「チームは負けたけど、個人戦なら……!」
竜華「……勝てるんかなあ」
セーラ「勝つんや!」
そしてインターハイ個人戦は宮永照の優勝で幕を閉じた。
女子高生麻雀界では以降、宮永照率いるかつて無名だった白糸台高校がしばしば話題となる。
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 13:56:53 ID:KVoD/sg+0
秋
セーラ「いよいよ今日が来た……!」
竜華「セーラ、気合い入っとるなあ」
セーラ「そりゃお前、今日オータムのスタメン発表あるんやで!」
セーラ「夏は控えで出れんかったし、オータムからは絶対活躍したるわ!」
竜華「まあセーラは部内一位やし、普通にエースとして抜擢されるんちゃう?」
セーラ「いや、万が一があるかもやん」
竜華「万が一エースやなくても、ほぼ確実にレギュラーやろ」
セーラ「いよいよ今日が来た……!」
竜華「セーラ、気合い入っとるなあ」
セーラ「そりゃお前、今日オータムのスタメン発表あるんやで!」
セーラ「夏は控えで出れんかったし、オータムからは絶対活躍したるわ!」
竜華「まあセーラは部内一位やし、普通にエースとして抜擢されるんちゃう?」
セーラ「いや、万が一があるかもやん」
竜華「万が一エースやなくても、ほぼ確実にレギュラーやろ」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:02:33 ID:KVoD/sg+0
セーラ「ん、まあそうなんやけどな」
セーラ「竜華やって入る可能性高いやん!ランキングも五位やったし!」
竜華「二週間前まではそやったけど、今はランキング隠されて見えへんからなあ……」
竜華「前大ポカやらかしてしもたし、先輩に抜かれとるかも」
セーラ「そんなこと言うなって!2人で旋風巻き起こそうや!」
竜華「旋風って何やねん」アハハ
セーラ「千里山旋風!」
セーラ「大会という大会を総ナメにしようや!」
セーラ「竜華やって入る可能性高いやん!ランキングも五位やったし!」
竜華「二週間前まではそやったけど、今はランキング隠されて見えへんからなあ……」
竜華「前大ポカやらかしてしもたし、先輩に抜かれとるかも」
セーラ「そんなこと言うなって!2人で旋風巻き起こそうや!」
竜華「旋風って何やねん」アハハ
セーラ「千里山旋風!」
セーラ「大会という大会を総ナメにしようや!」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:06:15 ID:KVoD/sg+0
竜華「そんなら今は白糸台旋風なんちゃう?」
セーラ「それを打ち砕く!今回のインターハイやって、先輩達悔しい思いしとったやろ?」
竜華「んー、まあ確かに仇取りたいと思うけど」
竜華「白糸台と宮永さん倒さなあかんのやで?」
セーラ「団体戦は1人でやるもんやないからな」
セーラ「仮にエース対決で負けても、他四人がそれを埋めれば勝つ競技なんや」
竜華「まあそらそうやけど、」
蔵垣「はい皆静かにー!」
セーラ「それを打ち砕く!今回のインターハイやって、先輩達悔しい思いしとったやろ?」
竜華「んー、まあ確かに仇取りたいと思うけど」
竜華「白糸台と宮永さん倒さなあかんのやで?」
セーラ「団体戦は1人でやるもんやないからな」
セーラ「仮にエース対決で負けても、他四人がそれを埋めれば勝つ競技なんや」
竜華「まあそらそうやけど、」
蔵垣「はい皆静かにー!」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:11:33 ID:KVoD/sg+0
蔵垣「監督の話やでー」
雅恵「えー、みんな知ってる通り今日はスタメン発表と入れ替えや」
雅恵「まず入れ替えから。二軍から一軍に移動するんはーー……」
セーラ(そんなん後でええねん!はよスタメン発表してや!)ウズウズ
雅恵「続いて三軍やけどーー……」
セーラ(はよはよ!)ウズウズ
雅恵「以上。次は秋季大会のスタメン発表や」
雅恵「えー、みんな知ってる通り今日はスタメン発表と入れ替えや」
雅恵「まず入れ替えから。二軍から一軍に移動するんはーー……」
セーラ(そんなん後でええねん!はよスタメン発表してや!)ウズウズ
雅恵「続いて三軍やけどーー……」
セーラ(はよはよ!)ウズウズ
雅恵「以上。次は秋季大会のスタメン発表や」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:14:23 ID:KVoD/sg+0
セーラ(来た来た来た来たー!!!)
雅恵「皆知っとるやろうけど、スタメンはランキングと監督の判断で選ばれるからな」
雅恵「まず先鋒……江口!」
セーラ「!」
セーラ「はいはいはい!」
雅恵「はいは一回でええわ」
セーラ(よっしゃあああああ!!)ガタッ
竜華「良かったなあ」ボソボソ
雅恵「次鋒、清水谷!」
セーラ「!」
竜華「!」
雅恵「皆知っとるやろうけど、スタメンはランキングと監督の判断で選ばれるからな」
雅恵「まず先鋒……江口!」
セーラ「!」
セーラ「はいはいはい!」
雅恵「はいは一回でええわ」
セーラ(よっしゃあああああ!!)ガタッ
竜華「良かったなあ」ボソボソ
雅恵「次鋒、清水谷!」
セーラ「!」
竜華「!」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:18:19 ID:KVoD/sg+0
竜華「は、はい!」
セーラ「やった!やったで竜華!!」ボソボソ
竜華「う、うんっ」ボソボソ
セーラ「しかも先鋒次鋒や!俺がお前にバトンタッチするんやで!」ボソボソ
竜華「そやな、セーラの足引っ張らないようにしな」ボソボソ
セーラ「アホ!そんな弱気な事言うとってどうすんねん!」ボソボソ
雅恵「江口、清水谷!静かにせんとスタメンから降ろすで!」
セーラ・竜華「は、はい!」
セーラ「やった!やったで竜華!!」ボソボソ
竜華「う、うんっ」ボソボソ
セーラ「しかも先鋒次鋒や!俺がお前にバトンタッチするんやで!」ボソボソ
竜華「そやな、セーラの足引っ張らないようにしな」ボソボソ
セーラ「アホ!そんな弱気な事言うとってどうすんねん!」ボソボソ
雅恵「江口、清水谷!静かにせんとスタメンから降ろすで!」
セーラ・竜華「は、はい!」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:21:58 ID:KVoD/sg+0
雅恵「あと江口!」
セーラ「まだなんかあるんすか!?」
雅恵「お前な、今回の定期テスト赤点取ったら出れんからな」
セーラ「えー!?」
雅恵「他の一年も聞いとくように! テストで赤点取った奴は補習受けるまで部活参加は禁止になっとる」
雅恵「これは学校の校則やからな。いくら麻雀部といえどもこれに例外は無い」
セーラ「そんな……無理やー!」
セーラ「まだなんかあるんすか!?」
雅恵「お前な、今回の定期テスト赤点取ったら出れんからな」
セーラ「えー!?」
雅恵「他の一年も聞いとくように! テストで赤点取った奴は補習受けるまで部活参加は禁止になっとる」
雅恵「これは学校の校則やからな。いくら麻雀部といえどもこれに例外は無い」
セーラ「そんな……無理やー!」
41: >>40ごめんね 2012/12/24 14:25:18 ID:KVoD/sg+0
雅枝「無理無理言うても、あんた以外の四人は成績優秀なんやからな」
セーラ「ぐぬぬ……」
蔵垣「エースがアホで出場できませんーなんて情けなくてとても言えへんわ」
穂積「そやな、セーラにはしっかり勉強して乗り越えてもらわんと」
竜華「がんばりや、セーラ」
セーラ「……ちぇっ」
セーラ「ぐぬぬ……」
蔵垣「エースがアホで出場できませんーなんて情けなくてとても言えへんわ」
穂積「そやな、セーラにはしっかり勉強して乗り越えてもらわんと」
竜華「がんばりや、セーラ」
セーラ「……ちぇっ」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:28:49 ID:KVoD/sg+0
* *
竜華「ーーとまあ、そんなんでめでたく2人ともレギュラー入りできたんやけどな」
怜「凄いやん、おめでとう!」
竜華「でもセーラはテストで赤点取らんように勉強もせなあかんくなったんよ」
セーラ「ひでー話だよな」
怜「特待生なのにその辺は厳しいんやな」
竜華「ちゃうちゃう。そもそもセーラの成績自体が酷すぎんねん」
竜華「ーーとまあ、そんなんでめでたく2人ともレギュラー入りできたんやけどな」
怜「凄いやん、おめでとう!」
竜華「でもセーラはテストで赤点取らんように勉強もせなあかんくなったんよ」
セーラ「ひでー話だよな」
怜「特待生なのにその辺は厳しいんやな」
竜華「ちゃうちゃう。そもそもセーラの成績自体が酷すぎんねん」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:31:07 ID:KVoD/sg+0
怜「セーラ、9教科何点?」
怜「270以下なん?」
セーラ「……150くらい」
竜華「ほら。そもそもこんなんで一学期に赤付かなかったんが奇跡なんやって」
怜「ほんまに勉強してへんのな」
竜華「でも、おかげでセーラ専用で監督の特別授業あるんやで」
セーラ「あの人スパルタやから絶対しごかれるわ」
怜「麻雀やと頭ええのに、何で勉強はできひんの?」
竜華「あははは」
セーラ「うっせー!見とれよ、お前等より良い成績取ったるからな!」
怜「がんばりー、っと今日私こっちやから」
怜「270以下なん?」
セーラ「……150くらい」
竜華「ほら。そもそもこんなんで一学期に赤付かなかったんが奇跡なんやって」
怜「ほんまに勉強してへんのな」
竜華「でも、おかげでセーラ専用で監督の特別授業あるんやで」
セーラ「あの人スパルタやから絶対しごかれるわ」
怜「麻雀やと頭ええのに、何で勉強はできひんの?」
竜華「あははは」
セーラ「うっせー!見とれよ、お前等より良い成績取ったるからな!」
怜「がんばりー、っと今日私こっちやから」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:33:57 ID:KVoD/sg+0
竜華「病院?」
怜「うん。なんか最近先生が呼ぶ頻度増えてん」
セーラ「お大事になー」
怜「別に体調崩してへんけどな。うん、ありがとー」
竜華「……」ウーン……
セーラ「どしたん?」
竜華「いや、最近ほんまに回数増えたなあって」
怜「うん。なんか最近先生が呼ぶ頻度増えてん」
セーラ「お大事になー」
怜「別に体調崩してへんけどな。うん、ありがとー」
竜華「……」ウーン……
セーラ「どしたん?」
竜華「いや、最近ほんまに回数増えたなあって」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:37:45 ID:KVoD/sg+0
セーラ「診察の?」
竜華「それもあるけど、立ち眩みとか、貧血とか」
竜華「今日も、セーラが居残り補習受けてた時に貧血起こしてん」
セーラ「なんなんそれ。大丈夫なんか?」
竜華「うちお医者さんやないしその辺は分からんけど、最近急に涼しくなってきたからかなあ」
セーラ「季節の変わり目やから、風邪でも引いたんちゃう?」
竜華「……うん、きっとそやな」
竜華「それもあるけど、立ち眩みとか、貧血とか」
竜華「今日も、セーラが居残り補習受けてた時に貧血起こしてん」
セーラ「なんなんそれ。大丈夫なんか?」
竜華「うちお医者さんやないしその辺は分からんけど、最近急に涼しくなってきたからかなあ」
セーラ「季節の変わり目やから、風邪でも引いたんちゃう?」
竜華「……うん、きっとそやな」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:40:43 ID:KVoD/sg+0
二週間後
セーラ「……」ガックシ
竜華「9教科250点か……。ま、まあ100点もアップやで、すごいやん!」
怜「赤点やけどな」
竜華「数1と数A、科学、生物が足引っ張ったなー」
竜華「これさえなければなー」
怜「ほぼ半分やで」コホッ…
竜華「……」
竜華「ま、補習がんばりやセーラ」ハハ
セーラ「理系なんてこの世から消えればええんや」
セーラ「……」ガックシ
竜華「9教科250点か……。ま、まあ100点もアップやで、すごいやん!」
怜「赤点やけどな」
竜華「数1と数A、科学、生物が足引っ張ったなー」
竜華「これさえなければなー」
怜「ほぼ半分やで」コホッ…
竜華「……」
竜華「ま、補習がんばりやセーラ」ハハ
セーラ「理系なんてこの世から消えればええんや」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:43:52 ID:KVoD/sg+0
怜「数字計算とか得意なのにな」
セーラ「訳分からんわ。三角数なんて麻雀に使わへんやろ」
竜華「高校授業では使うんやでー」
セーラ「ちぇっ」
怜「でも温情かけてもらったんやろ?」
竜華「そりゃ麻雀部のエースやから、出場せえへんかったら困るもんな」
竜華「3日分の補習受ければ一切不問。特待生ってええなあ」
セーラ「でも大会控えて3日打てへんのは精神的にきっついわー」
セーラ「訳分からんわ。三角数なんて麻雀に使わへんやろ」
竜華「高校授業では使うんやでー」
セーラ「ちぇっ」
怜「でも温情かけてもらったんやろ?」
竜華「そりゃ麻雀部のエースやから、出場せえへんかったら困るもんな」
竜華「3日分の補習受ければ一切不問。特待生ってええなあ」
セーラ「でも大会控えて3日打てへんのは精神的にきっついわー」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:46:22 ID:KVoD/sg+0
セーラ「俺のデビュー戦でもあるんやし」
竜華「大会まであと10日くらいあるし、3日くらいええやん」
怜「そやで。普通なら一週間出れへん筈なんやし」コホン…
セーラ「でも土日も補習で午前潰してしまうからな」
竜華「明日から?」
セーラ「そ、金土日。休み無しとかありへんわマジで」
怜「普段から勉強しとけばよかったやん」
セーラ「それ言うなって……」ガックリ
竜華「大会まであと10日くらいあるし、3日くらいええやん」
怜「そやで。普通なら一週間出れへん筈なんやし」コホン…
セーラ「でも土日も補習で午前潰してしまうからな」
竜華「明日から?」
セーラ「そ、金土日。休み無しとかありへんわマジで」
怜「普段から勉強しとけばよかったやん」
セーラ「それ言うなって……」ガックリ
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:50:32 ID:KVoD/sg+0
「つまりaを求めるためにはーー」
セーラ(今頃2人は練習終わってる頃やろな)
セーラ(あー、つまんねー)
「このE点からのーー」
セーラ(数字の代わりに麻雀入れたらええねん)
セーラ(筆記は何切るテストとかで、実技はそのまま麻雀する)
セーラ(これやったら今頃こんなところおらんで、部室おったのに……)アーア……
「つまりここにこれを代入してーー」
セーラ(……)ウトウト
セーラ(今頃2人は練習終わってる頃やろな)
セーラ(あー、つまんねー)
「このE点からのーー」
セーラ(数字の代わりに麻雀入れたらええねん)
セーラ(筆記は何切るテストとかで、実技はそのまま麻雀する)
セーラ(これやったら今頃こんなところおらんで、部室おったのに……)アーア……
「つまりここにこれを代入してーー」
セーラ(……)ウトウト
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:54:28 ID:KVoD/sg+0
怜「今頃セーラは数学の補習やんな」コホ…
竜華「どうせ寝とるで?セーラやから」
怜「確かにまともに授業受けてるセーラのほうが想像できへんしな」
竜華「ところで今日怜病院?」
怜「今日は無い」コホ…
竜華「そっか。そんならセーラ終わるまで待と?」
竜華「きっとセーラの頭ん中、麻雀で埋め尽くされとるやろうし」
竜華「どうせ寝とるで?セーラやから」
怜「確かにまともに授業受けてるセーラのほうが想像できへんしな」
竜華「ところで今日怜病院?」
怜「今日は無い」コホ…
竜華「そっか。そんならセーラ終わるまで待と?」
竜華「きっとセーラの頭ん中、麻雀で埋め尽くされとるやろうし」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 14:59:49 ID:KVoD/sg+0
怜「部室行くん?」コホ…
竜華「ちょっと三麻やって帰ろー」テクテク
竜華「そやないとセーラ怒るし」
怜「お手柔らかに頼むわ、……っ!」クラッ
竜華「それはうちやなくてセーラに頼んでなー」テクテク
竜華「あの子いつでも全力やからなー」
竜華「情熱の1パーセントでも勉強に向ければ……」テクテク
竜華「……?」ピタッ
竜華「……怜?」
竜華「ちょっと三麻やって帰ろー」テクテク
竜華「そやないとセーラ怒るし」
怜「お手柔らかに頼むわ、……っ!」クラッ
竜華「それはうちやなくてセーラに頼んでなー」テクテク
竜華「あの子いつでも全力やからなー」
竜華「情熱の1パーセントでも勉強に向ければ……」テクテク
竜華「……?」ピタッ
竜華「……怜?」
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:04:07 ID:KVoD/sg+0
怜「…っ」クラッ
ガタン!
竜華「……え?」
竜華「と、怜?」
竜華「怜!!」
* *
雅枝「起きろボケ!」
バチーン!
セーラ「いっっってえええええ!」
雅枝「補習で寝るやつがどこにおんねん!」
ガタン!
竜華「……え?」
竜華「と、怜?」
竜華「怜!!」
* *
雅枝「起きろボケ!」
バチーン!
セーラ「いっっってえええええ!」
雅枝「補習で寝るやつがどこにおんねん!」
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:07:00 ID:KVoD/sg+0
セーラ「……ここに居ます」
雅枝「自慢げに言うなアホ。ったく、こういうところが洋榎にソックリや」
セーラ「先生の娘さんですか?」
雅枝「そや。あんたと同い年で、あんたみたいに麻雀しか頭に無いアホや」
セーラ「へー。あ!愛宕洋榎ってミドルおったわ!」
セーラ「赤毛タレ目!」
雅枝「なんや知っとったんか?」
雅枝「自慢げに言うなアホ。ったく、こういうところが洋榎にソックリや」
セーラ「先生の娘さんですか?」
雅枝「そや。あんたと同い年で、あんたみたいに麻雀しか頭に無いアホや」
セーラ「へー。あ!愛宕洋榎ってミドルおったわ!」
セーラ「赤毛タレ目!」
雅枝「なんや知っとったんか?」
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:10:39 ID:KVoD/sg+0
セーラ「あいつどこ進学したんです?」
雅枝「姫松や」
セーラ「姫松?姫松か……地区違うやん」
雅枝「近畿大会で多分会えるで、安心しい」
セーラ「あいつもスタメンなんすか?」
雅枝「昨日発表されたらしくてな、跳ね回っとったわ」
セーラ「……ますます燃えてきたわ」
雅枝「今はそのやる気を勉強に向けるんやな」
セーラ「うげっ」
雅枝「姫松や」
セーラ「姫松?姫松か……地区違うやん」
雅枝「近畿大会で多分会えるで、安心しい」
セーラ「あいつもスタメンなんすか?」
雅枝「昨日発表されたらしくてな、跳ね回っとったわ」
セーラ「……ますます燃えてきたわ」
雅枝「今はそのやる気を勉強に向けるんやな」
セーラ「うげっ」
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:15:29 ID:KVoD/sg+0
ザワザワ
セーラ「そ、そういえばなんか外微妙に騒がしないですか?」
雅恵「ん?言われてみればそやな」
雅恵「ちょっと見てくるか」
セーラ「そんなら俺もー……いてっ」バチーン!
雅恵「お前はここで勉強や」
ザワザワ ピーポーピーポー
セーラ「これ、救急車やないですか?」
雅恵「多分運動部が何かやらかしたんやろ」
セーラ「あー、運動部も大会近いから気合い入るよなー……」
セーラ「そ、そういえばなんか外微妙に騒がしないですか?」
雅恵「ん?言われてみればそやな」
雅恵「ちょっと見てくるか」
セーラ「そんなら俺もー……いてっ」バチーン!
雅恵「お前はここで勉強や」
ザワザワ ピーポーピーポー
セーラ「これ、救急車やないですか?」
雅恵「多分運動部が何かやらかしたんやろ」
セーラ「あー、運動部も大会近いから気合い入るよなー……」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:18:53 ID:KVoD/sg+0
* *
セーラ「あれ、部室に2人おらんやん」
セーラ「なんや竜華のやつ、待つ言うたのに帰ったんか」
セーラ「携帯も何の連絡も入ってへんし……
。ったく、ちょっと電話して文句言ったろ」ピッピッピッ
プルルルル…プルルルル…
セーラ「はよ出えや」
プルルルル…ガチャッ
セーラ「あれ、部室に2人おらんやん」
セーラ「なんや竜華のやつ、待つ言うたのに帰ったんか」
セーラ「携帯も何の連絡も入ってへんし……
。ったく、ちょっと電話して文句言ったろ」ピッピッピッ
プルルルル…プルルルル…
セーラ「はよ出えや」
プルルルル…ガチャッ
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:22:11 ID:KVoD/sg+0
セーラ「竜華?お前待ってくれる言うたやん!」
セーラ「今どこにおんの? 」
セーラ「……は?病院?」
セーラ「何で?」
セーラ「怜が?……え、さっき!?」
セーラ「ちょっ、お前今その病院のどこや!」
セーラ「詳しくはそっちで聞くからな!」ブチッ
セーラ「さっきの救急車……あれ、怜やったんか?」
セーラ「って、そういう場合やない!とにかく、竜華んとこ行かな!」
セーラ「今どこにおんの? 」
セーラ「……は?病院?」
セーラ「何で?」
セーラ「怜が?……え、さっき!?」
セーラ「ちょっ、お前今その病院のどこや!」
セーラ「詳しくはそっちで聞くからな!」ブチッ
セーラ「さっきの救急車……あれ、怜やったんか?」
セーラ「って、そういう場合やない!とにかく、竜華んとこ行かな!」
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:26:41 ID:KVoD/sg+0
* *
セーラ「竜華!」
竜華「……セーラ……」
セーラ「怜は?」
竜華「そこん中……」
セーラ「手術室?あいつ、どうなってんの?」
竜華「もう、何がなんだかうち分からんくて……」
竜華「すぐ救急車呼んで、先生達が来てくれてそれで、病院行ったらこんなんで」
竜華「あの時振り向いたら怜が倒れてて、それで、うち……」ポロポロ
セーラ「竜華!」
竜華「……セーラ……」
セーラ「怜は?」
竜華「そこん中……」
セーラ「手術室?あいつ、どうなってんの?」
竜華「もう、何がなんだかうち分からんくて……」
竜華「すぐ救急車呼んで、先生達が来てくれてそれで、病院行ったらこんなんで」
竜華「あの時振り向いたら怜が倒れてて、それで、うち……」ポロポロ
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:29:49 ID:KVoD/sg+0
セーラ「分かったから、落ち着けよ竜華」
セーラ「怜はどうなんや?」
竜華「分かんない……家族やないとあかんって医者が」グスッ
セーラ「怜の両親は?」
竜華「怜の両親って共働きやん……それで、連絡来て今ここ向かってるんやと思う……」
セーラ「両親来ないと俺ら何も分からんってことか……」
竜華「でも、でもな、救急車来たときの隊員の対応とかがただ事やなかったんは分かるんや」
セーラ「怜はどうなんや?」
竜華「分かんない……家族やないとあかんって医者が」グスッ
セーラ「怜の両親は?」
竜華「怜の両親って共働きやん……それで、連絡来て今ここ向かってるんやと思う……」
セーラ「両親来ないと俺ら何も分からんってことか……」
竜華「でも、でもな、救急車来たときの隊員の対応とかがただ事やなかったんは分かるんや」
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:34:57 ID:KVoD/sg+0
竜華「ここ運ばれた時、先生準備する時間も待てへん言うてうちが付き添いになった時も、ずっと緊迫してて」
竜華「着いてから真っ先に手術室運ばれて、ずっと人がヤバそうな表情で出入りしてるん……」
セーラ「……」
竜華「……なあ、これ、怜危ないん?」
竜華「も、もし怜が……」
セーラ「竜華、その話はやめろ」
セーラ「こんな話したって俺達には何もできんやろ」
竜華「着いてから真っ先に手術室運ばれて、ずっと人がヤバそうな表情で出入りしてるん……」
セーラ「……」
竜華「……なあ、これ、怜危ないん?」
竜華「も、もし怜が……」
セーラ「竜華、その話はやめろ」
セーラ「こんな話したって俺達には何もできんやろ」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:38:51 ID:KVoD/sg+0
竜華「分かってる……分かってるけど…… 」
竜華「怜に何かあったら、うち……」
竜華「……怜……」
セーラ(……はよ怜の両親来てくれ……)
それから二時間後、ようやく怜の両親が姿を表したとき依然として手術室のランプは光ったままだった。
手術が無事に終了した後、怜は集中治療室へと移されることになる。
竜華「怜に何かあったら、うち……」
竜華「……怜……」
セーラ(……はよ怜の両親来てくれ……)
それから二時間後、ようやく怜の両親が姿を表したとき依然として手術室のランプは光ったままだった。
手術が無事に終了した後、怜は集中治療室へと移されることになる。
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:42:26 ID:KVoD/sg+0
数日後
蔵垣「ロン5800」
竜華「……はい……」スッ
セーラ(竜華……)
蔵垣「……竜華、園城寺が心配なのは分かるけど、」
竜華「はい、すいません……」
蔵垣「……」
セーラ「……」
蔵垣「ロン5800」
竜華「……はい……」スッ
セーラ(竜華……)
蔵垣「……竜華、園城寺が心配なのは分かるけど、」
竜華「はい、すいません……」
蔵垣「……」
セーラ「……」
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:46:48 ID:KVoD/sg+0
翌日
セーラ「監督!どういうことですか!」
雅恵「どうもこうも、見たまんまや」
セーラ「納得できないです!」
雅恵「あんたが納得しようがしまいが関係あらへん」
セーラ「何で竜華がスタメンから外されるんですか!」
雅恵「……ここ最近の清水谷の成績より六峰の成績の方が良い。それだけや」
セーラ「監督!どういうことですか!」
雅恵「どうもこうも、見たまんまや」
セーラ「納得できないです!」
雅恵「あんたが納得しようがしまいが関係あらへん」
セーラ「何で竜華がスタメンから外されるんですか!」
雅恵「……ここ最近の清水谷の成績より六峰の成績の方が良い。それだけや」
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:51:15 ID:KVoD/sg+0
セーラ「一度スタメン決めたら、大会まで固定やって言うてたやないですか!」
セーラ「そりゃ、確かにここ最近の竜華の成績はひどいですけど、でもあれは!」
竜華「セーラ、ええから」
セーラ「竜華っ、でもなぁ!」
竜華「うちが監督と部長に頼んだんや」
セーラ「……、何でや」
竜華「……こんなんでオータムなんか出れるわけないやん」
セーラ「そりゃ、確かにここ最近の竜華の成績はひどいですけど、でもあれは!」
竜華「セーラ、ええから」
セーラ「竜華っ、でもなぁ!」
竜華「うちが監督と部長に頼んだんや」
セーラ「……、何でや」
竜華「……こんなんでオータムなんか出れるわけないやん」
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:55:24 ID:KVoD/sg+0
竜華「出たってきっと、うちはあんたと先輩達の足引っ張って終わる」
セーラ「そんなん、やってみなきゃ分からんやろ」
竜華「うちが嫌なんや」
竜華「出たい人が仰山おる大会にこんな中途半端な気持ちで出るなんて、他の選手に失礼やと思うから」
雅枝「……そういうことや。今の清水谷に千里山の看板は重すぎる」
セーラ「……」
セーラ「そんなん、やってみなきゃ分からんやろ」
竜華「うちが嫌なんや」
竜華「出たい人が仰山おる大会にこんな中途半端な気持ちで出るなんて、他の選手に失礼やと思うから」
雅枝「……そういうことや。今の清水谷に千里山の看板は重すぎる」
セーラ「……」
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 15:59:46 ID:KVoD/sg+0
* *
竜華「……」テクテク
セーラ「……」テクテク
竜華「……ごめんな、セーラ」
セーラ「……」
セーラ「……あいつにはまだ会えへんのか」
竜華「……うん、一般に移されるまでは家族以外面会できへんって」
竜華「……今は家族も制限されてるみたいやけど」
セーラ「そっか」
竜華「……」テクテク
セーラ「……」テクテク
竜華「……ごめんな、セーラ」
セーラ「……」
セーラ「……あいつにはまだ会えへんのか」
竜華「……うん、一般に移されるまでは家族以外面会できへんって」
竜華「……今は家族も制限されてるみたいやけど」
セーラ「そっか」
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 16:02:38 ID:KVoD/sg+0
竜華「怜がどうなるんか分からんけど、少し時間が欲しかったんや」
セーラ「何の?」
竜華「覚悟なのか、整理なのか自分でもわからないけど」
竜華「多分時間置いたらきっとまた麻雀に打ち込めると思うから」
セーラ「……分かった、って言うんもおかしいか」
セーラ「……怜にはよ会えるとええな」
竜華「……うん」
セーラ「何の?」
竜華「覚悟なのか、整理なのか自分でもわからないけど」
竜華「多分時間置いたらきっとまた麻雀に打ち込めると思うから」
セーラ「……分かった、って言うんもおかしいか」
セーラ「……怜にはよ会えるとええな」
竜華「……うん」
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 16:04:31 ID:KVoD/sg+0
大会当日
セーラ「……」トン
モブA「……」トン
モブB「……」トン
モブC「……」トン
セーラ(……オーラスか。どうやらこのまま余裕で次鋒に回せそうやな)トン
セーラ(……本当は竜華にバトン廻す筈やったのに)
セーラ「……」トン
モブA「……」トン
モブB「……」トン
モブC「……」トン
セーラ(……オーラスか。どうやらこのまま余裕で次鋒に回せそうやな)トン
セーラ(……本当は竜華にバトン廻す筈やったのに)
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 16:07:02 ID:KVoD/sg+0
セーラ(そんで、怜が応援してて)トン
セーラ(余裕でこの試合に勝って)
セーラ(竜華と2人で怜んところにドヤ顔で行く筈やったのに!)
セーラ(ちくしょう!)
セーラ「ツモ!2700オール!」
怜が一般病棟に移される事となったのはこの大会の約一週間後
秋が終わり冬に差し掛かろうとしていた。
セーラ(余裕でこの試合に勝って)
セーラ(竜華と2人で怜んところにドヤ顔で行く筈やったのに!)
セーラ(ちくしょう!)
セーラ「ツモ!2700オール!」
怜が一般病棟に移される事となったのはこの大会の約一週間後
秋が終わり冬に差し掛かろうとしていた。
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 16:11:40 ID:KVoD/sg+0
* *
セーラ「準備ええか?」
竜華「心の準備がまだ……」
竜華「セーラ、開けて」
セーラ「竜華が開けたほうがええやろ」
竜華「セーラのほうがええって」
セーラ「もう一緒に開けようや」
竜華「うん」
ガチャッ
竜華「……怜?」ソローッ
セーラ「生きとるかー?」ソローッ
セーラ「準備ええか?」
竜華「心の準備がまだ……」
竜華「セーラ、開けて」
セーラ「竜華が開けたほうがええやろ」
竜華「セーラのほうがええって」
セーラ「もう一緒に開けようや」
竜華「うん」
ガチャッ
竜華「……怜?」ソローッ
セーラ「生きとるかー?」ソローッ
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 16:14:54 ID:KVoD/sg+0
怜「生きとるかってなんやねん」
竜華「良かった、元気そうやな」ホッ
怜「まあ万全とは言えへんけど」
怜「2人とも、来てくれてありがとな」
セーラー「調子はどないや?」
怜「ん、一応落ち着いとるみたい」
竜華「ほんまに良かったわ……」
セーラ「竜華なんて怜ー、怜ーってずっと言うてたからな」
竜華「良かった、元気そうやな」ホッ
怜「まあ万全とは言えへんけど」
怜「2人とも、来てくれてありがとな」
セーラー「調子はどないや?」
怜「ん、一応落ち着いとるみたい」
竜華「ほんまに良かったわ……」
セーラ「竜華なんて怜ー、怜ーってずっと言うてたからな」
93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 16:17:20 ID:KVoD/sg+0
竜華「なっ!そんなに言うてへんし!」
セーラ「泣いとったやん」
竜華「あれはしゃあないやろっ」
怜「大袈裟って言いたいところやけど、今回ばかりはそうはいかんかったみたい」
怜「黄泉の川で知らないお婆ちゃんが手ぇ振ってたわ」
竜華「そんな縁起でもない事言わんといてや」
セーラ「洒落にならんから」
セーラ「泣いとったやん」
竜華「あれはしゃあないやろっ」
怜「大袈裟って言いたいところやけど、今回ばかりはそうはいかんかったみたい」
怜「黄泉の川で知らないお婆ちゃんが手ぇ振ってたわ」
竜華「そんな縁起でもない事言わんといてや」
セーラ「洒落にならんから」
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 16:20:23 ID:KVoD/sg+0
怜「ごめんな?それで、2人とも秋大会どやった?」
セーラ「……ああ、楽勝やったで」
怜「竜華も?」
竜華「……ん、まあぼちぼち」
セーラ「俺と竜華居るのにそうそう負けるわけないやん」
怜「そらそやな」
竜華「退院とかって、いつとか分かるん?」
怜「んー……特に話には出てないから長期入院になると思う」
セーラ「……ああ、楽勝やったで」
怜「竜華も?」
竜華「……ん、まあぼちぼち」
セーラ「俺と竜華居るのにそうそう負けるわけないやん」
怜「そらそやな」
竜華「退院とかって、いつとか分かるん?」
怜「んー……特に話には出てないから長期入院になると思う」
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 16:24:25 ID:KVoD/sg+0
セーラ「目安とかないの?」
怜「そこらへんは先生に聞かへんと」
怜「……まあ、二年生になる位には退院してたいなぁ」
竜華「4ヶ月以上もかかるん?」
セーラ「なっげえ」
怜「あくまで希望やから、もっと長くなるかもしれへんな」
竜華「留年とか大丈夫? 」
怜「明日先生達が来て色々便宜してくれるみたい」
怜「そこらへんは先生に聞かへんと」
怜「……まあ、二年生になる位には退院してたいなぁ」
竜華「4ヶ月以上もかかるん?」
セーラ「なっげえ」
怜「あくまで希望やから、もっと長くなるかもしれへんな」
竜華「留年とか大丈夫? 」
怜「明日先生達が来て色々便宜してくれるみたい」
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 16:30:18 ID:KVoD/sg+0
セーラ「そんならええわ」
看護士「すいません、そろそろ……」
竜華「あ、もうそんな時間か」
怜「ごめん。もっと良くなれば面会時間延びるから」
竜華「ううん。そんならまた来るからな」
セーラ「ちゃんと治すんやで」
怜「うん、ありがと」
怜の経過は思いの外好調だったが、結局退院は二年生に進級してから少し経った頃となった。
セーラは相変わらずエースとして。竜華は冬の地区大会からスタメンを奪還、春の大会にはセーラと同様にスタメンの座を揺るぎないものとしたのだった。
一年生編 完
看護士「すいません、そろそろ……」
竜華「あ、もうそんな時間か」
怜「ごめん。もっと良くなれば面会時間延びるから」
竜華「ううん。そんならまた来るからな」
セーラ「ちゃんと治すんやで」
怜「うん、ありがと」
怜の経過は思いの外好調だったが、結局退院は二年生に進級してから少し経った頃となった。
セーラは相変わらずエースとして。竜華は冬の地区大会からスタメンを奪還、春の大会にはセーラと同様にスタメンの座を揺るぎないものとしたのだった。
一年生編 完
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 16:32:33 ID:KVoD/sg+0
二年はまたいつか
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 16:32:38 ID:yDH/t60o0
乙
面白かった
面白かった
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 16:48:20 ID:Gg+v3cXX0
乙
アナザーとしてありだな
アナザーとしてありだな
スレッドURL: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1356321537/
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