ドラッグ オン ドラグーン3 討鬼伝

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あかり「あかりにとってのごらく部」


1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 01:56:43 ID:xu4QCfQy0

赤座あかりは自分の存在がごらく部にとってさして必要とされていないことを薄々感じていた。

それは今までのごらく部の部員の態度があかりに対してだけ辛辣にあたることから容易に推測できた。

赤座あかりはやがてごらく部の退部を内心に考えるようになる。

このままでは自分は存在感のないキャラクターとして中学生活を終えてしまうのではないかという危惧を感じていたからだ。

やがてその考えは具体性を持つようになり、船見結衣と歳納京子が三年にあがる時期を見計らって退部することを決意した。

そしてその考え通り船見結衣と歳納京子が三年にあがると同時に赤座あかりは退部を申し出た。



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:01:16 ID:xu4QCfQy0

ごらく部の部員三名は赤座あかりの突然の退部に狼狽を見せ、

引き留めることを行ったが赤座あかりはそれに一切応じなかった。

退部の理由を尋ねると赤座あかりは今までの自分に対する部員たちの態度が辛く、

これ以上耐えられない事を明かした。

ごらく部の面々はそれまでの赤座あかりに対する非礼な態度を詫び、これからはそのような態度をしないことを赤座あかりに対して約束を申し出るが、

赤座あかりはそのようにごらく部の部員たちに気を遣わせるように接されることを快く思わないためその申し出を辞退することにした。

もとよりごらく部に戻る意思はこの時点では全く喪失していた。


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:06:11 ID:xu4QCfQy0

退部した赤座あかりは以前より寡黙になり、

己の生活を改めて省みることにした。

朝は必ず七時に起きるようにし、無添加のオレンジジュースを飲み、

規則正しい時間に登校し、授業を真面目に受け、放課後は真っ直ぐに家へ帰り、予習復習を済ませ、

栄養バランスのとれた食事をし、一日のお団子のコリをほぐしてから夜九時には就寝するよう努めた。


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:11:15 ID:xu4QCfQy0

そうした自律した生活を行ううちに、存在感を出そうとする努力が

人生においてあまり重要でないことを赤座あかりは知った。

粛々と日々のスケジュールをこなし勉学に励めば自ずと結果はついてきて、

試験においてもトップを争う位置につけることができた。

又規則正しい生活はホルモンの分泌を調整し、肌や体のラインなど女性的魅力を発現させるのに大いに影響し、

赤座あかりは次第と同級生の羨望を受けるようになった。

赤座あかりはそのような羨望を歯牙にもかけることなく日々の日課をこなし、

自然と存在感を発露するようになっていった。


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:16:19 ID:xu4QCfQy0

赤座あかりの変化に、赤座あかねは学校で何事かあったのではと心配の声をかけたが、

赤座あかりは姉が自分を見る目は通常の姉妹関係とは違い所謂下心も多分に含まれていることを直感で感じていたので、

赤座あかねに本心を告げることなく、無難な言い訳で誤魔化して赤座あかねの追及を躱していた。

赤座あかねの気遣いは嬉しいものであったが、

赤座あかりは赤座あかねへの無意識からくる警戒心により

本心を明かすことはできなかった。


13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:22:14 ID:xu4QCfQy0

>>11
頭の色的に共産主義者だろww


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:21:15 ID:xu4QCfQy0

赤座あかりがそのように一年を過ごしている間に船見結衣や歳納京子は高校受験を済ませ、

赤座あかりが三年生になった時卒業していった。

噂では両名共に有名な同じ進学校に進んだということを赤座あかりは後に知った。

歳納京子なきごらく部は吉川ちなつのみを残すことになり、

ただ一人で活動できるわけでもなく自然に消滅していった。

ごらく部は創設者の歳納京子のワンマンで機能していたことを赤座あかりは改めて思い知り、

自分にそのような能力が欠如しており故に存在感を出せなかったことを再確認するに至った。


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:26:34 ID:xu4QCfQy0

赤座あかりはやがて受験の時期に入るが歳納京子の通う進学校に余裕で合格する学力を備えていたため

赤座あかりはあまり受験に対して力を入れるようなことはしなかった。

ただ毎日の決められた日課をこなし、粛々とやるべきことをやるだけである。

但し受験の時期であるので赤座あかりもそれなりには勉強時間を確保するようにしていたし、

同じく受験で忙しい古谷向日葵や大室櫻子との交流も減っていた。

週に一度、土曜日に食べるいもチップスのうすしおが赤座あかりの娯楽となっていた。

そして赤座あかりは当然の如く歳納京子のいる進学校に進学することになる。


16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:28:56 ID:xu4QCfQy0

>>15
うん


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:31:20 ID:xu4QCfQy0

赤座あかりは当然の如く歳納京子のいる進学校に進学することになる。

そこで赤座あかりが歳納京子が勉強についていけなくなり落第生の烙印を押されていることを知る。

中学程度の勉強であれば一夜漬けで対処出来ようものだが、

高校の、しかも進学校ともなると日々の勉学抜きで試験を突破することは至難の業であるといえ、

中学時代一夜漬けで済ませていた歳納京子にとって進学校の勉学についていくことは最早不可能となっていた。

船見結衣は毎日の勉強をおろそかにしない為、進学校であっても中くらいか中の上ほどの成績を維持していた。


20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:37:20 ID:xu4QCfQy0

赤座あかりはここで船見結衣に突然の退部の非礼を詫びる。

存在感がなかった中学一年生に比べ今ではそれなりの存在感が出せるようになり、

また時の流れで当時の赤座あかりの中にあったわだかまりが流れていたからだ。

船見結衣も赤座あかりの気持ちに気づけなかったことを詫びることにより

二人の関係は回復の兆しを見せた。

ただ、落第生としての生活を送る歳納京子に対しては、

今更面会することで歳納京子のプライドを傷つけまいかと危惧し、自ら会いにいくような真似はしなかった。


21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:44:01 ID:xu4QCfQy0

赤座あかりは高校に入ってもそれまでの習慣を変えることなく、

やるべきことを淡々とこなし成績を上位を常にキープした。

赤座あかりは高校に入ってもただ真面目に粛々と日々の日課をこなし、

そうして三年間過ごすことで、気づけば有名な大学の理系学部に入学することが決定していた。

一年前に船見結衣が挑戦して失敗し、一つランクの低い大学へと進学することになった程、

所謂高学歴の中でも上層にある大学であった。

歳納京子は卒業まで漕ぎ着けることができたが、既に勉学への興味を失っており、

漫画家を目指す傍らイラストレーターとして活力ある日々を送っていた。


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:50:58 ID:xu4QCfQy0

そこでも赤座あかりは中学から連綿と続く努力の継続を行ったが、

赤座あかりはここにきて自分の能力の限界を思い知ることになる。

この大学院という場所では、赤座あかりのように日々努力をこなし、人一倍勉学に励もうとした人物で溢れかえっており、

最早そのような人材が普通である環境で、結局自分は努力してきた大勢の中の一人でしかないことを実感する。

しかし赤座あかりは大勢の中で埋もれ存在感を失うことを人一倍恐れるようになっており、

さらなる邁進のためより一層の努力を行うことにする。


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 02:55:59 ID:xu4QCfQy0

しかしそれでも才能の差や能力の差を縮めることは容易なことではなく、

そうやって邁進しているうちに赤座あかりはいつのまにか25の歳を越え、

ただ日々研究に没頭する生活だけをしていることに気づく 。

しかも自分が納得する成果を出せていないことに赤座あかりは疲れていた。

暗く淀んだ感情を晴らす気分転換にと同僚に半ば強引にすすめられるまま、赤座あかりは束の間の休暇をとる。

ただ、やることもなく、無理にでも散歩でもしようと赤座あかりは生まれ育った故郷を散策する。


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 03:00:18 ID:xu4QCfQy0

偶然か奥底にある記憶が導いたのか、赤座あかりはかつて自分が過ごした七森中学を通りかかる。

かつて自分が過ごした中学と、そしてかつて自分から辞めたごらく部。

赤座あかりの足は自然と茶道部として使われ、やがてごらく部の部室となったあの和室へと向かう。

部外者が勝手に入ってはいけない事を赤座あかりは百も承知していたが、

暗く重い心にそのような配慮を行う余裕が最早なかった。

赤座あかりの精神は限界に近かったのかもしれない。


25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 03:05:32 ID:xu4QCfQy0

――あかりちゃん?

ふいにかけられた声。

赤座あかりが吃驚して振り返ると、そこには懐かしい顔があった。

ピンクのもふもふの髪に、中学以来少し大人びた友達の顔。

赤座あかりは懐かしいその顔に、涙が溢れてくるのをこらえきれなかった。

どうしたのあかりちゃん。

狼狽して、心配し、以前と変わらぬように接してくれる優しさに、

赤座あかりは声を詰まらせて、応えることができなかった。

ただ涙をぬぐい、静かに泣いた。


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 03:10:18 ID:xu4QCfQy0

吉川ちなつは赤座あかりをごらく部の和室へと導き、

自分がこの中学の教師をしていることを明かした。

今では茶道部も復活し吉川ちなつは茶道部の顧問をも務めていた。

赤座あかりはまず自分が突然退部した非礼を詫びた。

吉川ちなつはそれを聞いてただ微笑んで首を横に振り、

自分たちが赤座あかりの事をもっと思い遣れなかったことを詫びた。

静かなそのやりとりは二人が年相応の時間を経験し、

大人になった証だったのかもしれない。


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 03:20:28 ID:xu4QCfQy0

思えば赤座あかりはごらく部を退部してから、ただひたすらに己の生活を規律し、

色恋沙汰や世間で言う青春というものを犠牲にしながら生きてきた。

今その結果として、人に話せば称賛得られるような立場として研究を重ねているが、

本当に自分がこういった未来を望んで進んできたのか、赤座あかりにはわからなくなっていた。

和室の庭園を眺めながらそんなことを考えていると、赤座あかりは又自然と涙が出てくるのを涙腺に感じた。

吉川ちなつは赤座あかりの様子を察すると、優しく背後から抱きとめる。


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 03:39:09 ID:6hAPeT/v0

――あかりちゃんは良い子だから

みんなの期待に応えるために、無理するクセがあるよね。

もっと楽にしていいんだよ。

吉川ちなつのぬくもりを背中に感じて、赤座あかりは再び静かに泣いた。

しばらくの後、吉川ちなつは和室の押し入れから大事そうに一つの箱を取り出した。

開けてみるとそこには、かつてのごらく部の、それぞれの名前が書かれたお揃いの湯飲みが出てきた。

今まで大事に保管されていたことに赤座あかりは驚き、

またそれら湯飲みが、輝いてた青春を表す宝物のように見えて、赤座あかりはまた涙腺が緩むのを感じた。


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 03:45:22 ID:6hAPeT/v0

――懐かしいよね。

あかりちゃんは途中で抜けちゃったけど、ごらく部は四人でいてこそ、ごらく部なんだよ。

その言葉に赤座あかりは、自分の居場所がどこにあったのか悟った。

楽しく、おかしかった日々を、赤座あかりはごらく部という場所で過ごしていたのだということを思い出した。

――ここにあったのに。

赤座あかりは、かつて自分の居場所であったごらく部と、そこで過ごした思い出を思い返し、

そして自分がごらく部に向き合うことなく、

一方的に辞めたことが間違いだったのではないかと悟った。

ありがとうちなつちゃん。

あかり思い出したよ。


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 03:50:13 ID:6hAPeT/v0

赤座あかりは吉川ちなつと再会を約束して、七森中学校をあとにした。

自分らしくあろうと思った。

赤座あかりは研究室に戻ると一筆書き上げ、間を置かず学長に提出しにいった。

中途退学の届けであった。

赤座あかりは、提出することに一切の迷いも、逡巡することもしなかった。

真面目で優秀な赤座あかりの中途退学の届けに、

学長は一言二言その意思を確認する言葉を与えるが、

赤座あかりの決断が揺らぐことはなかった。


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 03:55:54 ID:6hAPeT/v0

赤座あかりは研究室への道すがら、自分らしく、自分のしたいことは何かを考えていた。

そうして思い当たったのは、やはり中学校で過ごした思い出の数々であった。

自分は植物の世話が好きで、よく花瓶の水替えを率先して行っていた。

そして生き物も大好きで、アリさんを教室の机の中で飼育していた。

アリさんの作り出すひげ毛のような巣を眺めて観察することもよく行っていた。

そうした思い出の一つ一つを思い返すと自分は生き物が好きなんだということに気付いた。

ねこさんの気だるげな動きが好き。わんわんの温かそうなもふもふが好き。白黒のパンダさんは興味深い。


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 04:00:10 ID:6hAPeT/v0

赤座あかりは学長の引き留めを謝辞し、その足でペットショップの求人を探しに行った。



一年後

――あかりちゃん、様になったね!

エプロン姿でわんわんと戯れる赤座あかりを見て吉川ちなつは微笑んだ。

えへへ、ありがとう。ちなつちゃん。この子、元気が良過ぎてね、わわわ。お顔舐めないでよぉ。

赤座あかりがてんやわんやしてペットショップ店員として頑張っている姿を、

吉川ちなつは一年前のあの日の赤座あかりとふと対比して、

本当に良かったねあかりちゃん、と心の中で呟いていた。


36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 04:02:16 ID:6hAPeT/v0

季節は初夏。暑い夏になりそうな兆しが、厚い入道雲に見える。

――今度結衣先輩や京子先輩たちと皆で集まるんだ。あかりちゃんも来るよね?

吉川ちなつは子犬にミルクを飲ませている赤座あかりを振り返る。

赤座あかりは寸分、さびしそうな顔を見せる。

あかりが言って迷惑じゃないかな。

ちなつはにっこりとほほ笑む。

そんなことないよ

だって私たちは

ずっとごらく部の友達なんだから





40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20 04:08:39 ID:jox4dGVC0

おつ


スレッドURL: http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1374253003/
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