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ドラッグ オン ドラグーン3 討鬼伝

千秋「学校……行きたくないなあ……」

1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/11(金) 22:29:13.22 ID:xsKsXmi30

ピピピピピッ

千秋「うーん……」

千秋「もう朝か……」

もぞもぞ……

千秋「学校……行きたくないなあ……」

春香「千秋ー!いい加減に起きなさーい!遅刻するよー!」

夏奈「めずらしいな。おまえが寝坊なんて。」

千秋「……ごめんなさい……今日は具合が良くないので
お休みしてもいいですか?」



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/11(金) 22:34:06.62 ID:xsKsXmi30

春香「そうなの?大丈夫?病院行く?」

千秋「……いえ……大丈夫です……寝てれば良くなると思うので……」

春香「そう?じゃあ私達学校行くから。なんかあったら電話してね。」

千秋「……はい……」

夏奈「仮病か?」

千秋「……」

夏奈「?」





8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/11(金) 22:41:05.62 ID:xsKsXmi30

春香「くだらないこと言ってないで行くよ!遅刻しちゃう!
じゃあ千秋大人しく寝てるのよ。カゼ薬は引き出しに入ってるからね。」

千秋「はい……」

夏奈「行ってきまーす!」

バタン

千秋「はあ……」

千秋「生まれて初めて仮病使ってしまったなあ……」

でも……しょうがないよ……
学校行きたくないんだもん……


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/11(金) 23:30:44.25 ID:xsKsXmi30

1週間前

先生「じゃあ学芸会の劇の役決めを……
ちょっと聞いてますかー?」

女子数人「でさー……あははっ!」

千秋(全くベラベラうるさいやつらだ……)

千秋は今朝から続く頭痛でいささか不機嫌だった。

先生「そこ!ちょっとうるさいわよー!クラスの事なんだからあなた達も
話し合いに参加しなさい!」

女子1「めんどくさーい。」

女子2「先生がきめていーよー。」

先生「なんですかその態度は!大体人が話してる時に……」

千秋(ああ……説教始めやがった……頭痛いから早く帰りたいのに……)

ほかの生徒たちも迷惑そうに顔を歪める。



26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/11(金) 23:39:56.19 ID:xsKsXmi30

千秋「おい!私は頭が痛いんだ!早く帰りたいんだよ!
静かにしろこのバカ野郎!」

女子1「なんによー偉そうにー。うざい。」

千秋「うざいのはお前だ!」

女子1「ちょっと……こっち来ないでよ。」

千秋「みんな迷惑してんだよ!」

女子1「あーもーうざっ!」ドンッ

千秋「!」

プツンッ

千秋「いい加減に……しろっ!」ドンッ


27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/11(金) 23:48:08.06 ID:xsKsXmi30

女子1「わっ!」どてっ

女子1「いったー……」

先生「ちょっと南さん!」

千秋「……」

女子1「うう……」

千秋「……?……あ、大丈夫か……?」

女子1「いたいよお……」

先生「大丈夫?保健室行きましょうか。南さんも来なさい。」


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/11(金) 23:57:50.84 ID:xsKsXmi30

保健室

熊田「あー……これ折れてるかもねえ小指。」

女子1「ぐしっ……痛い……」

熊田「転んだ時変に手ついたのね。」

千秋「……」

熊田「……」

熊田「とりあえず病院行きましょうか。」

先生「はい。」

千秋「わ……わたしも……」

熊田「わかったわ。一緒に来なさい。」


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 00:12:00.40 ID:4c87XQp30

病院

医師「折れてましたね。まあ大丈夫でしょう。」

先生「はい。どうもありがとうございました。」

女1母「すいません。先生。ご迷惑おかけして……」

先生「いえ……こちらこそ娘さんにこのような怪我を負わせてしまって……」

女1母「いいんですよ。子供のケンカですもの。ちょっと熱くなってしまったんでしょう。」

先生「申し訳ありませんでした……ほら、南さんも女子1さんに謝って。」

千秋「ご……ごめんなさい。」

女子1「いいのよ。南さんこっちこそごめんなさい……私も悪かったわ……」

千秋「ん……ま、まあわかればいいんだ。こっちも悪かったな。」

春香「千秋ー!」



31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 00:27:03.90 ID:4c87XQp30

千秋「は、春香姉さま!?」

春香「先生から電話で聞いたわよ!お友達に怪我させたらしいじゃない!」

千秋「あうあう……」

女子1「私が悪いんです!千秋ちゃんは悪くありません!」

女1母「うちの娘がうるさかったのを注意してくれたらしくて。」

春香「そうなんですか……でも怪我をさせてしまって……」

女子1「大丈夫ですよ!大したことないです!」

春香「でも……ほんとにごめんなさい……」

女1母「いいんですよ。気にしないでください。」

春香「ありがとうございます……先生にもご迷惑をおかけしました……」

先生「いいんですよ。わたしこそ……」

千秋「ほ、ほんとに悪かった……すまない……」

女子1「いいんだよー!じゃあ南さんまた学校でね!」

千秋「お、おう。また明日な。」

女子1「…………」


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 00:39:19.84 ID:4c87XQp30

みなみけ

春香「ただいまー。」

夏奈「おかえりー。二人ともどこ行ってたんだ?」

春香「病院よ。千秋がお友達に怪我させちゃて……」

夏奈「おお!ケンカか!お前もついに春香のような番長に
春香「うるさいわよ。」

春香「千秋ー。もうケンカしちゃだめよ。」

千秋「はい。春香姉さま。」

千秋(なんだろう……別れ際の女子1の顔……すごく嫌な顔だった……
嫌な予感がする……)

春香「さっ、ご飯にしましょー。」

夏奈「メシだっ!」


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 01:02:02.93 ID:4c87XQp30

次の日

ガラッ

しーん……

千秋「!」

……がやがや

千秋(なんだろう。私が入ったとたん一瞬みんなが……)

内田「千秋千秋!昨日のあの後女子1ちゃんに謝ってないの?」

千秋「えっ……ちゃんと謝ったが……」

吉野「女子1ちゃん昨日千秋が謝ったどころか決めごとの時うるさかったのを
さらに責めたてられたって……」

千秋「!……そ、それは違うぞ……私は……」

内田「千秋……ケガさせちゃったんだからそのことはきちんと謝らないと……」

吉野「うん……謝ったほうがいいよ千秋……」

千秋「だ……だから私は……」

内田「とりあえず早く謝ったほうがいいよ?」


39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 01:10:18.80 ID:4c87XQp30

千秋「だ……だから私は……あ、待ってくれ!」

千秋「一体何がどうなって……」

女子1「……ニヤッ」

女子1(いい気味……前々からムカついてたのよね。みんなに変なあだ名つけてたときとか、
私のことも女子1って……ああムカつく!)

千秋「女子1まだ怒ってるのか……よし。」

がたっ

女子2「ちょっと1ぃ……南がこっちに来てるよ……」

女子1「えっ?」


40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 01:19:53.10 ID:4c87XQp30

千秋「な……なぁ……」

女子1「な、なによ。」

千秋「まだ怒ってるのか?怒ってるんなら……」

女子1「べ、別におこってないわよ。」

千秋「ならなんでみんなにあんなこと言ってるんだよ……」

女子1「わ、わたしは昨日あったことありのままを言ってるつもりだけど?」
(ここまできたら引き下がれない……)

千秋「ありのままって……お前……!」

ざわざわ……

千秋「!」

「なに……?南さんまだ怒ってるの?」ぼそっ

「ケガまでさせといてまだ言うのかよ……」ぼそっ

千秋「うっ……っく……」

ダダダッ


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 01:28:53.47 ID:4c87XQp30

女子2「なにあいつ……きもちわるい……最低だね……」

女子1「う……うん……」

タタタッ

千秋「ハァハァ……」
(なんでなんだ……なんであんなこと……なにが悪かったんだ……?
……!
もしかして私は以前から嫌われてて……)じわっ

マコト「わっ!」

ドンッ!

千秋「うわぁ!」


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 01:32:13.99 ID:4c87XQp30

マコト「いたた……!南大丈夫か?」

千秋「……」

マコト「ん?南泣いてるのか?どっか痛かったのか?」

千秋「……さい……」

マコト「?」

千秋「うるさいよ!」

マコト「!……なんだよ急に……?」


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 01:36:26.92 ID:4c87XQp30

千秋「どうせおまえも私の事を信じないんだ!どいつもこいつも……もうやだ!
私の事も嫌いだったんだろう!」

マコト「……?何言ってるんだ……?」

千秋「うるさい……うるさい……!」

マコト「どうしたんだよ!落ち着け南!」

ダダダッ

マコト「南……なにがあったんだ……」


48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 01:53:49.57 ID:4c87XQp30

私はそれからのことはよく覚えていない。

学校が終わった後全速力で走って家に帰り
枕に顔をうずめ嗚咽を殺しながらただ枕を濡らした。

週末までその繰り返しであった。

夏奈や春香姉さまには悟られてはいけないと思い
必死で元気な様子を演じた。
空回りな私を見て二人は少し不審がっていたが。
心配をかけさせたくはないというのもあったが
なによりも情けないではないか。
いじめられているなんて。

しかしもう限界であった。
土日を挟んだことによってさらに学校に恐怖を感じた。

私は仮病をつかって学校を休んだ。


51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 02:02:17.78 ID:4c87XQp30

千秋(少し寝よう……)

私はここ最近まともに寝ていないせいか私はすぐに眠りについた。



目を覚ますと時計は3時をまわっていた。

学校終わってるなあとか思いながらリビングへ行くと夏奈いた。


55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 02:07:57.89 ID:4c87XQp30

夏奈「おお。千秋。具合はどうだー?」

千秋「ああ。まあまあだよ。」

夏奈「そうかー。それならよかった。」

私は冷蔵庫から炭酸を取り出すと夏奈の隣に座った。

いつもなら絶対に座らない場所だが今日は誰かと一緒にいたかった。


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 02:16:43.92 ID:4c87XQp30

>>52
すまない。マンガは2巻までしか読んでないから……
次からは千秋に直すよ。

しばらくの沈黙のあと夏奈が口を開いた。

夏奈「千秋ー。今日お前仮病つかったろ?」

千秋「!……そんなこと……ないよ……」

夏奈「ごまかしたって無駄だぞー。学校でなんかあったんだろ?」

なんでこういう時だけこいつはこう勘がいいんだろうか。

千秋「ああ。使ったさ。でも学校ではなんでもないよ。
ただ今日は眠かったからズル休みしただけさ。」


61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 02:28:09.36 ID:4c87XQp30

急に柔らかくてあったかいものが私を包んだ。

千秋「夏奈……なにを……」

夏奈「千秋……私知ってんだぁ……この前内田に聞いたよ……」

千秋「な……」

夏奈「お前さぁ……い
千秋「違う!」

夏奈「ちあ……」

千秋「違う……違う…違ぅ……ちがうんだよぉ……うぅ……」



64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 02:36:39.42 ID:4c87XQp30

言葉がだせない。

夏奈「強がんなくていいよ……」

千秋「ちが……っうぅ」

私は夏奈から離れようとした。
でも力が入らない。

夏奈は震えていた。泣いていたのかもしれない。

夏奈「負けるんじゃねぇぞ……絶対。」

震えた声でそう言った。

もうこいつになら知られていいかな。そう思った。

全身の力がゆっくりと抜けていき

わたしは夏奈の胸で泣いた。


67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 02:47:02.35 ID:4c87XQp30

>>65
藤岡は今んところでない予定……すみません……

夏奈「少し落ち着いたか?」

千秋「う……うん……」

千秋「か、夏奈!このことは春香姉さまには絶対に……」

夏奈「わかってるって。まかせとけよ!」

千秋「あ……ありがとう。」

夏奈「おまえが素直に礼を言うなんて珍しい事もあるもんだなあww」

千秋「ヘラヘラするんじゃない!このバカ野郎」ピュ!←ふじおか投擲

夏奈「へへ……いつもの千秋だ……」

千秋「バカ野郎……」


68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 02:55:05.70 ID:4c87XQp30

春香「ただいまー。あら千秋具合はもういいの?」

千秋「もうばっちりです!」

夏奈「よく言うよ……さっきはあんだけ……
千秋「う……うるさいぞ!///」

夏奈「実はこいつー
千秋「ああ!約束守れよう!」

春香「なにがあったの……?」


今日は久しぶりにご飯がおいしく感じられた。
明日は頑張れそうな気がする。
いや、頑張るんだ。
絶対負けないって約束したから。


70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 03:10:48.72 ID:4c87XQp30

マコト「ち、千秋おはよう……」

千秋「ああ、おはよう。なんだ一人か?」

マコト「それが……」チラッ

女子2「それでさー……」

女子1「マジ?」

吉野「へー……!」ビクッ

内田「!」

千秋「そうか……まあ内田はともかく吉野は頭が良いからな。お前みたいなバカ
じゃないと今の私には寄ってこないよな。」

マコト「ひどい!千秋、オレもあっちにいっちゃうよ……」

千秋「ご、ごめん!い、今のはその頭が悪いという意味ではなく……」

マコト「う、うそだってぇ……マジにとるなよなw」

千秋「ああ、すまん……」

マコト「……とりあえず席に着こうよ。」

千秋「あぁ、そうだな。」


71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 03:15:14.05 ID:4c87XQp30

千秋「マコト、ありがとう。」ぼそっ

マコト「ん?なんか言ったか?」

千秋「いや、なんでもないよ……」

すみません……もう限界です。
一旦寝ます。保守してくれると嬉しいです。
朝10時までには戻ります。


86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 09:54:36.67 ID:4c87XQp30

ありがとうございましたみなさん!続きいきます。

ガタッ

千秋「!」

千秋(な、なんだようこれ……机に落書きが……)

『暴力女は二度と学校来んな!』『うざい。気持ち悪い。』『死ね。』……

千秋「……」ぶわっ

千秋(何泣いてるんだ私!泣いちゃダメだ!負けないって約束したじゃあないか!)ゴシゴシ

パサッ

千秋「!」


88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 10:01:27.79 ID:4c87XQp30

マコト「……」ゴシゴシ

千秋「マコトなにやって……」

マコト「なにって……消してるんだろ落書き。」

千秋「う……」じわっ

マコト「何泣いてんだよー。さっ、千秋も一緒に消そうよ。はい。」つ雑巾

千秋「うん……ありがとう……ありがとう……!」

マコト「だから泣くなよー。ほら涙拭いてやる……」

千秋「ん……ってコラ!雑巾で顔を拭くなバカ!!」

女子2「……チッ……」


89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 10:01:52.44 ID:8k5ceVzE0

遠藤「愛してるぞーーーーーーっ!!!!!」


92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 10:10:14.48 ID:4c87XQp30

女子2「なによお。マコトあいつバカじゃないの?わざわざ南の肩持つようなことして。」

女子3「好きなんじゃあないのぉ?」

女子2「えー?そうなの?気持ち悪いよそれww」

女子1「……」

女子2「なによー。さっきから黙りこくって。」

女子1「……や……なんでもないよ……」

吉野「……」


93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 10:20:37.65 ID:4c87XQp30

昼休み

千秋(……昼休みが長い……)

マコト「千秋ー!ちょっと外行こうか!」

千秋「い、いいよ……ここにいるよ……」

マコト「いいからいいから!」グイッ

千秋「わっ!」

シュウイチ「マコトー!サッカーは……」

マコト「ごめん!今日はパス!じゃ!」

ピュー……

男子「マコトの奴あんなことした南の肩持つなんてどうかしてるぜ……全く……」

シュウイチ「……」


96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 10:30:17.70 ID:4c87XQp30

女子2「はっ!……昼も二人で出掛けて……バカじゃないの?」

女子1「……」

吉野「……ねえねえ。女子1ちゃん……」コソッ

女子1「……なに……?」

吉野「あなたホントはもう千秋のこと許してあげてもいいって思ってるでしょ?」

女子1「……!そ、そんなことは……あんなことされたし……」

吉野「……でも……いじめられてる千秋見ても全然楽しそうじゃないよね?」

女子1「……そ、それは……!」

吉野「……もしかしてホントはあの時千秋謝ったんじゃないの?」


97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 10:36:59.72 ID:4c87XQp30

女子1「!」

吉野「あの時から様子変だったもの。千秋も謝ったって言ってたし。」

吉野「今言えば全部終わるんだよ……?」

女子1「わ……わたしは……」

女子2「なにいってんの!女子1がウソついてるっての!」

吉野「や……別にそういう訳じゃ……」

女子1「……」

女子1(やっぱり言えないよ……言ったら私がいじめられるもん……)


102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 10:58:35.60 ID:4c87XQp30

女子2「あっそ!南につくならつきなよ。一緒にいじめてあげるから。」

内田「そ……そんなっ!めっそうもない!……アハハ……」

吉野「……」

吉野(今言ってもクラス全員を敵に回すだけ……もう少し周りを取り込んでから……)

吉野(……!……結局自分のこと考えちゃってるや。わたし。親友ならこういう時は
自分の事は考えずに行動するんだろうな……でもごめんね千秋……私にはそんな勇気がないよ……)


106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 11:39:05.05 ID:boF6v5J30

屋上

千秋「はぁはぁ……なんだ……?こんなとこ連れてきて……」

マコト「いやー。千秋があまりにも教室に居にくそうだったからつい……」

マコト「迷惑だったか……?」

千秋「いや、むしろ助かったよ。ありがとう……」

マコト「……なんだか変な感じだな。千秋に素直にそう言われると。」

千秋「なっ……!そんなに私は普段からつんけんしているか……?」

マコト「してるよー。オレには特に。」


108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 11:51:54.16 ID:boF6v5J30

千秋「……そうか……それが原因なのかもな……」

マコト「千秋……」

千秋「……お前はなんでそんなに私に優しくするんだ?」

マコト「なんでって……友達だからに決まってるじゃないか。」

千秋「私が女子1にしたこと聞いたら嫌でも私から離れるだろ。」

千秋「私の事はほっといていいよ……お前もいじめられちゃうぞ……」

千秋「私は一人でもやっていける……」

マコト「……なに言ってるんだ……ほっておくわけないだろう!!!」

千秋「!」

マコト「確かに千秋が女子1にしてることはみんなに聞いたよ。」


110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 12:05:55.86 ID:boF6v5J30

>>108
×女子1にしてる
○女子1にした

マコト「でもオレは千秋がそんなことしたなんて思ってない。信じられるか!そんなもの!
千秋はそんなことする最低な奴じゃないってことぐらいオレでもわかってる。」

マコト「オレは絶対にお前を見捨てない。」

マコト「……だから……一人でもいいなんて言うなよ……千秋……」

千秋「マコト……」

マコト「……教室戻ったらみんなにホントのことを言うよ。」

千秋「!だめだ!そんなことしたらお前も……」

マコト「オレはそれでも構わない。もう……千秋が苦しんでるのを見たくないんだよ……」


113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 12:29:53.68 ID:boF6v5J30

千秋「マコト……」

千秋(おまえはホントにバカ野郎だよ……)

教室

マコト「だから千秋はそんなことしてないって言ってるじゃないか!」

男子「マコトいい加減にしろ!なんだってそんな奴の味方するんだよ!」

男子「なんか弱みでも握られてんのか?ああ、やっぱり最低だな。こいつ。」

マコト「いい加減にしろ!」ガッ

男子「なんだよ……」

マコト「千秋の事を悪く言うな!そんなことされてない!」

男子「でもこいつの姉は番長って呼ばれてたそうじゃないか。そういう事しても
不思議じゃない。マコト……正直に言えよ。そんな家族そろって最低な奴に……」

マコト「!」

ガッ!

男子「うあ!」どさっ

マコト「いい加減にしろ!千秋だけじゃなく千秋の家族まで……」


114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 12:35:49.81 ID:boF6v5J30

男子「やんのかこの野郎……!」

千秋「マコトもういいよ!」

マコト「なにいってんだ……!」

男子「おら!」どすっ

マコト「うぁ……」バタッ

千秋「マコト……マコトー!」

男子「邪魔だ!どけ!」バッ

千秋「うわ!」ガンッ!


116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 12:40:58.30 ID:boF6v5J30

千秋「うっ……」

千秋(あれ……?なんだ?頭がグラグラして……立ってられな……)バタッ

千秋(……マコト……?)

マコト「ちあ……っかり……!」

マコト「……あき……」

マコト「……!」

千秋(マコト……バカ野郎……)


119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 12:47:50.49 ID:boF6v5J30

目を覚ますと保健室のベッドの上だった。

聞くところによると私は倒れた時アゴを打ちうけて脳震盪を起こしたらしい。

隣には顔をボコボコにしたマコトが座っていた。

「弱いくせにケンカふっかけるんじゃないよ……バカ野郎……」

そういうとマコトは恥ずかしそうに笑っていた。


127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 13:10:22.53 ID:boF6v5J30

翌日からだんだんとクラスのみんなの私に対しての態度が以前のように戻りつつあった。

マコトが起こした騒動の後、吉野が女子1にホントのことを白状させたらしい。

みんなが「ごめんね。」だとか「悪かった。」みたいなことを私に言ってきたが
やっぱり私がいじめられていた時のみんなの態度を思うとどうも信じられず
以前のように気兼ねなく話すこともできなかった。内田と吉野とともだ。

クラス内で心を許せたのは唯一マコトだけだった


131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 13:24:37.99 ID:boF6v5J30

こうして私は長い長い小学校生活を終えた。

私はみんなが私立中学に行く中、地元の公立の中学に進学することにした。

吉野や内田、クラスメイトとのわだかまりもとけたがやっぱりあの時の事が忘れられず
一緒の中学に行くのは怖かった。

マコトも同じく地元の中学に進学した。
「千秋を放ってけないから!」とかなんとか言っていたが
実を言うと成績に難があるため私立には行けなかったそうな。


137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 14:28:55.71 ID:boF6v5J30

>>132
そんな元気はありません……

登校初日

春香「千秋―!マコト君来てるわよー!」

千秋「い、今行きます!春香姉さま!」

夏奈「二人で一緒に登校か。お熱いねぇ。」

千秋「うるさい……///」

夏奈「自信もってけよ。」

千秋「ああ……行ってきます。」

バタン

千秋「すまん。待たせたな。」

マコト「全然!さ、行こ!」


182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 20:51:27.23 ID:boF6v5J30

すみません……勉強and塾でした……
続き行きます。

千秋「……」

マコト「……どーした?」

千秋「いや……私また小学校の時みたいにいじめられたりしないか……ちょっと不安で……」

マコト「まだそんなこと言ってんのか?大丈夫だよ!」

千秋「でも……」



183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 21:04:01.81 ID:boF6v5J30

マコト「そんなことオレがさせないよ。
もしそうなったとしてもオレはずっといるよ。隣に。」

千秋「マコト……」

千秋「……//]だきっ

マコト「わっ!急にどうしたんだ??」

千秋「……裏切ったりしたら……許さないからな……」

マコト「ああ……絶対にそばにいる!なんたってオレは千秋が大好きだからなっ!」

千秋「~~~~~!?」////

千秋「なんでそう恥ずかしい事が言えるんだよっ!!お前は!!」///ばしばしっ

マコト「い、痛!ご、ごめん!」



187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/06/12(土) 22:09:00.01 ID:boF6v5J30

千秋「ばーか……」

マコト「へへ……あっ!千秋急ごう!遅刻しちゃう!」

千秋「ああ!」


たとえまた壁にぶちあたっても私は負ける気はしないよ。
だって私の隣にはいつもマコトがいてくれるから。


おわり


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